男が持つべき「令和版 三種の神器」とオシャレ上級者たちの「私的三種の神器SNAP」

昭和の時代、いっぱしの男に見られたいのなら、持っておくべき“三種の神器”というものがありました。それを令和版に置き換えたらどうなるのか? 世代を超えたモノ好き同士の鼎談、ならびにオシャレ賢者へのインタビューから探り出してみましょう!

一流に見えるステータスを即手に入れるなら
[令和版]男の三種の神器をおさえるべし

男が持つべき「令和版 三種の神器」とオシャレ上級者たちの「私的三種の神器SNAP」

①【カルティエのタンク マスト ウォッチ】
1917年にルイ・カルティエがデザインした傑作角形時計。こちらは約4年かけて開発した独自の光発電クォーツムーブを搭載。29.5×22mm。SSケース。非動物性ストラップ。51万7000 円(カルティエ カスタマー サービスセンター)

②【モンブランのマイスターシュテュック プラチナ ル・グラン ボールペン】
1924年に誕生した傑作筆記具シリーズのボールペン。こちらは漆黒のキャップとボディに高級レジンを用い、ブランド名を刻印したスリーリングとクリップをプラチナ仕上げしたモデルだ。7万4800円(モンブラン お客様サポート)

③【レイバンのエリック】
スクエア形の「レオナルド」をアレンジしたモデル。ユニセックススタイルの肉厚フレームは、正統かつモダンな印象があり、幅広いファッション志向や顔型に対応。2万9480円(ルックスオティカジャパン カスタマーサービス)

[そもそもかつての男の三種の神器って?]
かつての雑誌や週刊誌では、“デキる男が持つべき三種の神器”的な特集を頻繁に行っていた。1970年代は「オメガの時計、パーカーの万年筆、ロンソンのオイルライター」、80年代は「ロレックスの時計、モンブランの万年筆、ダンヒルのガスライター」といった具合に、大抵は時計、筆記具、ライターの3ジャンルで構成されていた。

男が憧れる令和の神器はこれだ!!
“三”種の神器“三”者鼎談

時計、筆記具、アイウェアの王道ブランドから選出した3点(前述)を軸に、世代が異なるモノ好き3名が、令和にふさわしい三種の神器についてトーク。多様化社会の今日とはいえ、多くの男が納得する格上げ傑作はあるのです。

我々の私的三種の神器はコレ!

右/吉田 巌さん
ブライトリングの古いクロノグラフ、モンブランのボエム(シャーペン)、調光&遠近両用にカスタムしたレイバンのウェイファーラーを私的な三種の神器としてあげたライターの吉田さん。男臭い硬派なアイテムばかりだが、これらを身につけていると、大物の取材もビビらずこなせると語る。

吉田さん的三種の神器

中央/ブランデット東京 ディレクター 宮本哲明さん
UAのプレスを経て、PR会社を創業した宮本さん。個性的なデザインプロダクトが大好物らしく、時計は70年代のセイコーVFA、筆記具はMoMAにも所蔵される黒川雅之氏デザインのゴムペンと、かなりの変わり種を選出。なおメガネは、英国ヒルトン・クラシックの70年代製デッドストックだ。

宮本さん的三種の神器

左/ビギン編集部 アンドウ
アンドウの三種の神器は、ハミルトンの復刻系クロノグラフ、ステッドラーのシャーペン、ゲルノット・リンドナーのメガネ。ステッドラーは2Bの芯を仕込んでおり、これでラフを描くと編集長チェックがスムーズにいくそう。メガネはルノアと同じデザイナーが手がけたもので、フレームは銀製。

アンドウ的三種の神器

令和の神器は、時計・筆記具・アイウェアの3点

アンドウ 令和の三種の神器として、ビギンの定番ブランドから自分なりに悩みに悩んで右頁の3点を選んでみたんですけど……いかがでしょう? 

吉田 男の三種の神器といえば、昭和の時代は“時計”“筆記具”“ライター”の3ジャンルが定番だったけど、ライターをはずしたのね。喫煙者としてはそこがちょっぴり寂しいなぁ。ロンソンのオイルライター、今持ってたら相当カッコよくない?

アンドウ 令和の世にさすがにライターはそぐわないですよ。その代わりにアイウェアを入れてみました。

宮本 いいと思います。今やアイウェアは単なる視力矯正器具を超え、個性演出の重要な小道具となっていますもんね。いわゆる伊達眼鏡もすっかり一般化していますし。

アンドウ それぞれのアイテムセレクトはどうですか? 一応編集部周辺の方々の意見を参考にしたんですが。

「大人になると角型ドレスが欲しくなる」

宮本 時計をロレックスのスポーツ系とかじゃなく、角形ドレス時計の永遠の傑作、カルティエのタンクにしたところがビギンぽいなぁと感じます。服飾業界人にも昔からファンが多いし。

アンドウ 多くの人の憧れの対象となるとやはりロレックスだと思うんですが、ご存知の通り新品は買えないし、ヴィンテージの高騰ぶりも凄まじいものがありますから。

吉田 タンクのジェンダーレスなデザインは、今の時代にマッチしてるかも。

宮本 ドレス時計でありながらカジュアルの引き締めに使えるのもいいです。


小径トレンドにもマッチするアールデコ様式の名作時計

吉田 お、ソーラーモデルを選んだのか。ちなみにこのモデルのストラップはリンゴの廃棄物を約40%使用した非動物性レザー。エコやサステナブル性を大事にしたい人にもぴったり。

アンドウ ありがとうございます。続いて筆記具ですが、モンブランの万年筆じゃなくてボールペンを選びました。

吉田 デジタル全盛だけど、手書きじゃなくてはダメなシーンってまだまだ多いから、三種の神器に筆記具は外せないよね。となるとモンブランは順当。そもそもここのボールペンは、万年筆同様、書き心地も握り心地も別格!

宮本 ボクがセレクトショップに勤めていた時代の先輩方は、皆さん高級な筆記具を胸ポケに挿していました。中でもモンブランは、キャップのホワイトスターがアクセントになるせいか、とくに人気が高かったような。

「令和でも結局大事な手続きはペンで書くから…」

吉田 アンドウのような若い人は、婚姻届とか住宅ローンの申請とか、大事な書類手続きをする場面がこれからいろいろ待っていると思うんだ。そういうときに、誰が見ても高級なペンとわかるモンブランがあると心強いよ。

アンドウ たしかにそうですよね。今のところまったく予定はありませんが、ぜひ参考にさせていただきます。で、最後のアイウェアはレイバンのエリックというモデルを選出しました。


格あるデザインもさることクセになる書き心地が♡

宮本 こんなデザインのサングラス、出ていたんですね。

吉田 存在感あるフレームで、ちょっとデザイナーズ系のグラサンみたいなモードな雰囲気もあるね。

「クラシックにしてモード感あるフレームが万人に合う」

アンドウ レイバンといえばなウェイファーラーでもよかったんですが、あまりにも定番すぎるし、じつはあのフレームって顔型を選ぶと思うんですよ。少なくともボクの顔には似合わない。その点こちらはボストンとウェリントンの中間的なフレームですから、意外といろんな人に合うかなと思いまして。

吉田 このレイバン、調光レンズを入れて、室内ではメガネ、屋外ではサングラスとして使いたいなぁ。じつは今日ボクがかけてるウェイファーラーも、調光レンズなんだよね。


オッサンだけど似合ってる?

宮本 吉田さんもですか。ボクの愛用メガネも調光レンズです。いちいち掛け替える必要がないのも令和的ですし、このエリックというモデルで調光レンズを入れたら完璧かもしれません。


たしかに調光レンズもアリかも……

吉田 多様性が重んじられる今、誰もが納得する三種の神器を選ぶのは難しいと思うけれど、こうして3点を眺めると、世代や趣味趣向を超えて多くの人に愛されそうなアイテムばかりだね。

宮本 名品の風格があるのに、どれも身につけていて嫌味にならないところもいいなと思います。

アンドウ ありがとうございます。ボク自身これらのアイテムが似合う男になるよう精進いたします!

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