モノ知り用語集
アメカジの三大要素であるワーク・スポーツ・ミリタリー、その全てのスタイルに採り入れられた稀有なアイテムであり、近代スポーツウェアの原点でもあるスウェット。誕生からおよそ100年、次世代に伝えたい知識がてんこ盛り!
まだ一体型のフーデッドパーカがなかった1940~’50年代のクラシックな仕様。文字通りクルーネックに別パーツのフードを後から付けたデザインになっている。
表糸を平編みに、裏糸を浮き編みにして裏面をパイル状にした生地。天竺編みなどに比べ、保温性に優れる。
布の厚さを示す単位。オンスは約28gで、布の場合当たりの重さで表示する。 通常ジーンズなら14オンス、厚手ジーンズで55オンス、デニムシャツなら10オンスになっている。ただしジーンズのオンス表示はウォッシュ前のもの。激しくウォッシュをかければかけるほど布が縮むため、厚くなっていく。
低速編みによって柔らかい生地に仕上がる吊り編み機と、高速編みで目の詰まった生地にできるシンカー編み機。この両者それぞれのイイトコ取りをしたのが小寸編み機だ。今ではほとんど使われることのない旧式で、しかも低速ゆえ決して生産効率はヨロシクない。けど、この編み機で作られたスウェットの”ふっくらソフトなのに張りがある”上質な風合いはほかでは得難い。
天井から吊り下げられることから吊り編み機と呼ばれ、丸編み機の中でも古い”旧式”は、現在世界中でも和歌山県内の2か所でしか稼働していない。最新機と比べ生産効率は約30分の1~10分の1と非効率だが、糸にストレスをかけずゆっくり編み上げるため、ふっくら、かつ復元力のある生地に仕上がる。
2枚の生地それぞれをへり返しして側線を揃えたうえで、縫い代を内合わせにした状態で縫合する仕立てのこと。縫い糸が隠されるため、品のよい表情になるうえ、その中縫いの部分が芯となり、生地に張りをもたらしてくれる。
スウェットシャツにおける最も標準的な縫製。1940年代に登場し、2本の針で同時に縫うので耐久性は高い。
生地同士を最小限に上下に重ね、専用のミシンを用いて4本針でフラットに縫製した仕様のこと。通常のミシンに比べて作業効率は悪いが、縫い目の凸凹を最小限に抑えて快適な着心地に。
1930年代のヴィンテージスウェットにも見られる、衿ぐりにはめ込まれたV字状のリブパーツ。伸縮性を高めて着脱しやすくするために生まれた仕様で、現在ではスウェットのアイコンに。
脇に接ぎがないボディパーツのこと。吊り編み機などの丸編み機で編まれたものであり、縫い目による凹凸がないので肌触りがよく、また耐久性にも優れている。
ボディ部分が筒状の1枚の生地でできている仕様。一般的には体に縫い目が当たらないため、着心地がよいとされる。これに対し、前後2枚の生地を縫い合わせて作ったものを「横割り仕様」という。
米国のチャンピオン社が1934年に考案した製法。裏毛は縦方向の縮み率が高いため、生地の縦横を入れ替えてサイドにリブを設けて縦横ともに縮みにくくした。
その名の通り、輪状に編まれた接ぎのないリブを指し、袖や裾に使用される。丸胴と同様、接ぎ目のあるものに比べて肌触りと耐久性に優れるが、現代では少ない。