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“普段着を自分流に着飾る”文化を築き上げた!「チャンピオン」とストリートカルチャーのイイ関係
Sponsored by Hanesbrands Japan
「学生たちの身近なアイテム」だったはずのチャンピオンが、「着飾って魅せるファッションツール」としての顔も持ち合わせたのは、ヒップホップ・レジェンドたちのおかげだった⁉
アメリカのストリートカルチャーに明るい「danjil(ダンジル)」店長のKojiさんと、チャンピオン製品の企画を担当する立浪さんの対談を通して見えてきたのは、チャンピオンがストリートカルチャーシーンにおいて稀有なポジションを確立するまでのサクセスストーリー。定番好きは知っときましょ。
レジェンド2人が徹底対談!
左/ヘインズブランズ ジャパン アクティブウェア商品部 部長 立浪和晴さん
1974年生まれ。2003年に日本サラ・リー(現へインズブランズ ジャパン)に入社。2007年から製品の企画に携わり、2014年から現職に。
右/danjil 店長 Kojiさん
1979年生まれ。2003年、東京都町田市に「danjil」をオープン。“1980年代〜2000年代のアメリカンカルチャーにフォーカスする”というコンセプトは、古着のメッカとして知られる同地においても非常に稀で、各地からコアな信者たちが集う。ヒップホップやスケートカルチャーにも明るく、服飾業界人からの信頼も厚い知識人。
「ヒップホップのレジェンドたちがパーカのフードを被る意味を教えてくれた」
――ストリートカルチャーにハマったのはいつ頃からでしょう?
Kojiさん(以下、敬称略):多分中学生の頃ですね。92年のバルセロナ五輪のドリームチームに憧れて、まずバッシュにハマっちゃって。そこからスポーツだけじゃなく音楽方面も掘っていって、高校1年のときにビースティ・ボーイズの「チェック・ユア・ヘッド」を聞いて、ジャケットのカッコよさに痺れて、本格的にどハマりしていったっていう(笑)。
立浪さん(以下、敬称略):名盤ですよね。
Koji:メンバーのMCA(エムシーエー)とかは、自分にとって完全にチャンピオン・アイコンですね。マジでカッコよかった。あとはウータン・クランのオール・ダーティ・バスタードとか、サイプレス・ヒルのB-リアルとか。あの3人は別格ですね。パーカ着てフードを被る意味を教えてくれました。
立浪:言われてみれば90年代に登場したヒップホップのアーティストたちは、チャンピオンを愛用している人が多かったですね。
Koji:多分なんですけど、やっぱり92年のオリンピックがひとつの転換点になった気がします。あれ以前にチャンピオンを着てたアーティストの写真は、まだそんなに多くなかったんじゃないかな。でも91年にB-リアルが名曲「How I Could Just Kill a Man」のミュージックビデオで、黒のパーカ着てたのは有名でしたけど。あのフードの尖り方は半端なくカッコよかったなぁ。
立浪:キャップの上からフードを被る姿が、“コーンフーディ” をより印象的に見せていましたね。
Koji:多分あの頃からアーティストたちのスタイルが変わっていったのかなと。80年代までって、アーティストがライブするときなんかは、“ライブ衣装”って感じだったんですよ。コスプレに近いっていうか。同じヒップホップでもスポーツブランドのセットアップを着るみたいな感じで、衣装感が強かった。それが90年代以降、言っちゃえば“普段着”で登場するファッションアイコンたちが続出したんです。彼らが“いつも着てる物を自分流に着飾って魅せる方がカッコよくね?”ってマインドを打ち出すときに、チャンピオンは自然と手が伸びるアイテムだったのかもしれません。もちろん品質もあるとは思いますが、アメリカの人たちにとってみたら、それこそ学生時代に学校指定でチャンピオンの運動着を着てたみたいな感じで、ずっと身近な存在だったわけですから。
立浪:でも言われてみれば、チャンピオンの母体となる会社が92年のオリンピックのオフィシャルサプライヤーだったので、チャンピオンの取り扱い店舗が拡大して、多くの人が手に取りやすい環境にあったのかもしれませんね。
Koji:値段的に買いやすかったのも大きいはずです。多分当時の人たちにとっては、お金がなくてもお洒落できる存在がチャンピオンだったんじゃないかな。アーティストたちもどうやって着るか工夫して差別化を図ってました。
立浪:サイズ展開が豊富だったので、着こなしもアレンジしやすかったのかもしれませんね。
Koji:それも大きいですよね。サイズをLからXLにチェンジするだけで印象がガラッと変えられるのも、チャンピオンの魅力。“何を着るか”じゃなく“どうやって着こなすか”。そうしたリアルクローズをストリートファッションとして昇華して魅せる流れは、間違いなく90年代以降のヒップホップ・レジェンドが築き上げたものだと思います。
「“普段”も“お洒落するとき”も、という流れは今後も変わらない」
――90年代に華開いた“チャンピオン=洒落着”という流れは、2000年代以降も変わらなかったんでしょうか?
Koji:むしろ本格化していったかもしれませんね。アメリカでは90年代と変わらず、2000年代に入っても、Nas(ナズ)だったり50セントだったり、ヒップホップ・レジェンドたちがチャンピオンで魅せてましたし。
立浪:2009年にNYに行く機会があったんですけど、テレビをつけたらダンスコンクールをやっていて、優勝チームのメンバーが全員お揃いのチャンピオンのスウェットを着ていたんです。おそらくスポンサードしていたからだと思うんですけど、手前味噌ながらそれが凄くカッコよくて。その頃にはもうストリートから派生してから“定番”になったんだなって感動したのを覚えています。
Koji:そういえば最近では2000年代に向こうで流行った「スーパーフード」が、日本の古着市場で人気の的になってますよね。Y2Kブーム自体が凄いんですけど、スーパーフード人気は異様。多分それこそもうリーバイスの501とか、ティンバーランドのイエローヌバックブーツくらいに、チャンピオンのスーパーフードは定番として根づいちゃってる気がします。完全に“どうやって着るか”のステージに立ってますよね。
立浪:ありがたい限りです。
Koji:でも普段着としての側面もしっかり残ってるのが不思議なんだよなぁ。考えてみたら寝るとき着て、起きてそのまま出かけられるブランドってそうそうない。多分もう“普段”も“お洒落するとき”もってキャラクターは、これからずっと変わらないんじゃないですかね。
danjil・Kojiさんの”推しチャン”は?
「チャンピオンに関していうと、昔からちょっと変わったアイテムに手を伸ばす傾向にあるんですよね。バイカラーとか、こういう首が変則で変わってるものなんかは、大好物。ラインが入ったリブなんか、めちゃくちゃアメリカっぽい。シルエットも大きめで今っぽいんだけど、2000年代の古着ですなんてお店に置いてあったら、信じちゃうくらいクラシックな感じがするのが不思議。袖口の立体的な刺繍Cロゴも、ストリートカルチャー好きにとっては惹かれるところ」
「自分の店ではこの手のナイロンメッシュ物をめちゃくちゃ置いてるんですけど、チャンピオンが断然好きですね。お世辞ではなく(笑)。丈夫で10年くらい着ててもほつれないし、洒落てるから部屋着として使えるし、そのまま夜遊びにも行けちゃう(苦笑)。これはそういうヴィンテージと同じ雰囲気を感じる。ウチの店に“ヴィンテージです”って置いといても成立しそうだし、すぐに売れそう」
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写真/上野敦(プルミエジュアン) 文/黒澤正人