特集・連載
“通しか知らない”をサクッと学ぶ[10minutes ヴィンテージ]
「米国の軍人養成学校に納入されていた硬派なリバースウィーブ」
Champion この記事は特集・連載「Champion」#23です。
“ミリタリーアカデミー”チャンピオン
TEACHER:ミスタークリーン 代表 栗原道彦さん
スウェットといえばチャンピオン。で、チャンピオンといえばやっぱりカレッジものが定番。なんですが、同じ学生向けのチャンピオンのなかでも、通の間でとくに評価が高いのがミリタリーアカデミーに納入されていたリバースウィーブなんです。
「スウェットはもともとアスレチックウェア。“動きやすくて丈夫”を目指して作られていたものなんですが、リバースウィーブがキングたる所以は、まさにその2要素に秀でていたから。身生地を横向きにしつつ両脇にエクスパンションガゼットを設けることで、運動性を確保しつつ縮みにも強くなった。この実用性の高さが米国政府からも認められ、軍人を養成する学校にも納入されることになったんです。」
「普通の大学ロゴがプリントされているものよりも、ミリタリーアカデミーのロゴが入ったスウェットのほうが出自が硬派。だからモノ好きほど惹かれるんでしょうね」。
ただヴィンテージ市場で人気が高いのはミリタリーロゴだけが理由ではないそうで、「縮みが激しいヴィンテージスウェットは、たいてい着丈が短め。その点リバースウィーブは着丈が長いまま。単純にファッションとして取り入れやすいのも、ここまで長く支持される理由なんだと思います」
米国陸軍士官学校のロゴ入り
チャンピオンのUSMAスウェットシャツ
U.S.MILITARY.ACADEMY=米国陸軍士官学校に納入されていた、硬派なリバースウィーブ。こちらは’80年代前半のもので、同アカデミーのオーダーによって前面のネック部分にV字のリブパーツが備えられているのが特徴。ミリタリーの薫りが残っているレアチャンピオンだ。2万5000円(ミスタークリーン横浜)
[必修]通も認める!米軍学校モノ
各軍隊ごとに養成学校が設立されているため、ミリタリーロゴ入りチャンピオンが多数存在。ここではとくに人気の高いロゴものを紹介!
U.S.NAVAL ACADEMY
米国海軍士官学校
NAVYロゴの下に鎮座するエンブレムには、実は極小の文字で正式な学校名が(笑)。プリントをネイビーカラーにしてるのも洒落が利いてる!? 2万円(ミスタークリーン横浜)
U.S.COAST GUARD
米国沿岸警備隊
茄子のような褪色した紺、通称“ナス紺”ボディと白ロゴの組み合わせが、海を警備する軍人にはピッタリ。なかなかお目にかかれない逸品。4万5000円(ミスタークリーン横浜)
思わず語りたくなる! 米軍“私立学校”モノも要CHECK!
グラフィカルなロゴも洒脱
軍事大国アメリカには軍人養成学校が多数! U.S.MILITARY.ACADEMY=米国陸軍士官学校、U.S.NAVAL ACADEMY=米国海軍士官学校&U.S.COAST GUARD=米国沿岸警備隊のように国が設立した“公立”校もあれば、なんと民間の“私立”校も存在しているのだ。このカルバーも米国では有名な私立の軍人養成学校。話のネタとしてももってこいかも? 1万6000円(ミスタークリーン横浜)
ミスタークリーン 代表
栗原道彦さん
ヴィンテージ好きの間では知らない人はいないレジェンドバイヤー。あらゆるアイテムに精通しているが、スウェットの知識も博士級。
[ビギン2019年12月号の記事を再構成]写真/上野 敦(プルミエジュアン) 文/黒澤正人