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天然素材がキーワード!!「パタゴニア」が考える夏の“涼”品とは?

ここ数年、夏はとにかく暑い! というか、夏に限らず春の終わりから秋口までず〜っと暑い(萎)。だったら涼しく装いましょう♪と、今季パタゴニアが打ち出しているのが、「Hot Weather Essentials」というコレクションです。直訳するなら、「暑い季節の必需品」。なるほど、たしかにパタゴニアには優良品もとい、優“涼”品が山ほどラインナップされています。しかし、本コレクションが打ち出しているのは、“天然素材”の涼しさ。

同社のクールなギアとしては、「キャプリーン」シリーズに代表される、化学繊維をメイン使いした製品が真っ先に思い浮かびます。実際に、暑い時期に欠かせないワードローブとして愛用しているパタゴニア好きも多いでしょう。ただ、“天然素材”にだからこそ実感できる“涼しさ+α”こそが、夏を快適かつアクティブに過ごすうえでは必要不可欠だと言います。
見た目も着心地もCOOLな“涼”品を
パタゴニアのキーパーソンに直撃取材!

“涼”品のバリエーションが豊富で、すでに暑さ対策は盤石と思えた同社製品のなかで、なぜ改めて“天然素材”にフォーカスするのか。その理由を、日米の架け橋となって製品開発を担うキーマンたちにインタビュー。「Hot Weather Essentials」コレクションの主軸を担う製品を教科書代わりに、“天然素材こそ夏の必需品!”という真意を、わかりやす〜く解説していただきます。
【パタゴニア的“涼”品①】
着心地だけでなく、シルエットが進化した「メンズ・バック・ステップ・シャツ」

「ヘンプのような天然素材の製品の最も大きな魅力は、着用した際の“気持ちよさ”にあります。汗をかいても肌離れがよく、不快感がありません」。そう、のっけから本コレクションの利点を直球でアンサーしてくれた細野さん。当たり前のことに感じますが、言われてみれば、たしかに“涼しさ”においては、通気性や速乾性だけじゃなく、肌触りのよさも重要な要素です。
「化学繊維の製品は、アクティブに動き回るシチュエーションでは頼りになりますが、汗を大量にかくと肌へのベタつきが気になることもあります。その点、天然素材の製品は多少汗をかいてもナチュラルな吸水性を発揮してくれますし、ベタつきにくいのでリラックスしたいときには最適です」

なるほど、天然素材なら数値では測れない感覚的&本質的な“涼しさ”が得られるってことですね! で、まさにそれを如実に実感できる製品のひとつが、「メンズ・バック・ステップ・シャツ」。ヘンプ55%とオーガニックコットン45%の混紡生地を使用し、2015年から継続展開されている定番アイテムです。
「ヘンプは耐久性に優れ、天然の殺菌・消臭効果もあります。また、中空繊維なので吸湿速乾性に優れ、高温多湿な日本の気候においても非常に快適に過ごせる繊維です。さらに、少しの水分で育つため、農作物の耕作に適さない土地でも育ちやすいですし、根をくまなく土壌中に張りめぐらせるため、収穫後はふかふかな土壌となる=土壌を浄化する作用もあります。これにオーガニックコットンをブレンドすることで、通気・吸湿速乾・耐久性に優れ、肌触りもナチュラル。それでいて環境にも配慮した、人にも地球にも優しい生地に織り上げているのです」

う〜ん、たしかに涼しくて肌触りもよくて地球にも優しい生地で仕立てられてると知ると、気分も上がりそう♪ ただ、本橋さんによると本作の魅力はこれだけじゃないんだとか。
「10年継続展開しているなかで、実は今季はじめてアップデートされています。たとえば裾のカッティング。以前はスクエアカットでしたが、程よくドロップテール気味のラウンドカットに変更し、すっきりとした装いを保ちながら背中をカバーしています。それから、やや前肩縫製にすることで、体にも馴染みやすく、バッグパックのハーネスなども縫製部に干渉しにくくなっています」

「また、個人的に一番大きい変化は身幅を一周で約3㎝大きくしていること。生地自体も肌離れがよく快適ですが、程よくゆとりのあるシルエットに改良されたおかげで、より通気性が増しているように感じます。実際に、今日も自転車で通勤しましたが、風が循環してすごく気持ちよかった。着丈がわずかに短く変更されている点も、日本人の標準な体型にフィットしていると思います」

本橋さんの“細かイイ!解説”を知ると実際に着てみたくなりますが、本作は他にもアップデートポイントが。デザインをシンプル化してより都市部にも馴染みやすいよう、両胸ポケに添えられていたボタンを省きつつ、ボタンの素材自体もココナッツから光沢のあるリサイクル・プラスチックに変えていたり。はたまた、襟がよりすっきり収まり良く見えるよう、縫製仕様を変えていたり。多方面でアップデートされているんです。それでいて、もはや専売特許たる美しすぎるカラバリが用意されてるんですから、どうしたって袖を通したくなる〜♪

た・だ、ですよ……ビギン的には、フィッツロイの稜線が描かれたお馴染みのP6ロゴが、さりげな〜く前立て裏=見えない位置へと移動させられてる点こそ、パタゴニア特有の奥ゆかしさ&硬派なデザイン哲学を感じるとこ! 涼しいし粋だしお洒落だし地球にも優しいしと、もはや弱点なし。お手入れも容易でトラベルシーンにも重宝しそうだし、こりゃ一着備えておくってのが夏の正しい選択肢なのかも。
【パタゴニア的“涼”品②】
日常生活からアウトドアまで網羅する「メンズ・ライトウェイト・オールウェア・ギ・ショーツ」

シャツの次はショーツ。み〜んな大好き「バギーズ・ショーツ」をはじめ、パタゴニアには傑作ショーツが山ほど展開されていますが、細野さんの推しはこの「メンズ・ライトウェイト・オールウェア・ギ・ショーツ 9インチ」だそう。
「パタゴニアを昔から愛してくださっている方々の間では、『ギ・ショーツ』という製品には特別な思い入れがあるかもしれません。1980年代から2000年代にかけて、名前や仕様を変更しながら展開されていた製品で、柔道“着”に着想を得た頑強な生地と動きやすさを特徴としていました。それが『ギ・ショーツ』という名前の由来です。当時と生地などは変わっていますが、“丈夫で快適”というコンセプトは不変。本作は、いわば現代版のギ・ショーツなのです」

本作には、オーガニックコットン82%とヘンプ16%、ポリウレタン2%の三者を混紡したリップストップ生地が採用されています。細野さんによると、天然素材だけじゃなく、化学繊維のポリウレタンを配合するには、しかるべき理由があるそう。
「ショーツには、シャツなどに比べてより動きやすさや丈夫さが求められます。タウンユースからレジャー、軽いアウトドアアクティビティまで、多用途に使える現代版ギ・ショーツを作ると考えたとき、最低限の伸縮性が必要になるため、ポリウレタンをミックスすることにしました。ただし、そうすると今度は天然素材だけのものに比べて強度が落ちてしまう。そこで強度の高いリップストップ生地へと織り上げることで、伸縮性を担保しながら耐久性にも優れる生地を仕立てられたのです」
オーガニックコットン×ヘンプの黄金コンビが優“涼”なのは、「メンズ・バック・ステップ・シャツ」でも触れた通り。軽くて丈夫で通気性にも伸縮性にも優れ、肌触りも柔らかいなんて、言うなればショーツのソウルメイト的ファブリック!

ただ、伝統たる「ギ・ショーツ」の名を語るからには、魅力は生地だけにとどまりません。自身も愛用する本橋さんが身をもって体感している機能的意匠が、ガゼットクロッチとウェビングベルト。
「ギ・ショーツはもともとクライミングにも適した製品として親しまれていました。その特徴的意匠は本作にもしっかり受け継がれています。股下にはガゼットクロッチを設けているので、180度開脚できますし、ウェビングベルトを備えているので片手で手軽にフィッティングの調整が可能です。ちょっとしたアクティビティなら問題なく使えるくらいの機能性を有しています」

「ただ、パタゴニアのショーツのなかで最も長い9インチという丈は、タウンユースにも最適。膝が少し隠れるくらいの長さに設定されているので、肌を必要以上に露出したくない方も抵抗なく穿けるはずです。さらに色もブラックを選べば、大人の方でもよりシックに装うことができると思います」

「それから、P6ロゴがパッと見では目立たない背面にセットされているところも、個人的には気に入っています。シャツの裾を出せば隠れますし、ナチュラルな生地感とあいまって、いい意味で“アウトドアギアを穿いてます!”という感じが前面に出過ぎていない。本格的なアクティビティを楽しむ人も、山や海に行った帰りに、こうした天然素材の製品に着替えてから街中に帰ってきて、そのまま買い物や食事を楽しむという方も多い。天然素材をメイン使いした製品は、さまざまなフィールドの架け橋となってくれる魅力もあると思います」

取材時に訪れた「パタゴニア 東京・京橋」だけじゃなく、現在パタゴニアのストアでは『メンズ・バック・ステップ・シャツ』や『メンズ・ライトウェイト・オールウェア・ギ・ショーツ 9インチショーツ』を筆頭に、「Hot Weather Essenntials」のコレクションが大々的にプッシュされています。
自然がもたらす通気性と素肌に触れたときの心地よさを併せ持つ“涼”品<。酷暑続きの昨今、せっかく涼むなら、天然素材に注目してみようじゃありませんか。
【PRODUCTS GUIDE】
ホットウェザー・エッセンシャルカタログ

メンズ・バック・ステップ・シャツ/前身となる「マイグレーション・ヘンプシャツ」の頃から数えると、17年も展開されているロングセラーアイテムが、今季リニューアル。ヘンプとオーガニックコットンのブレンド生地が持つ、天然の通気・吸湿速乾性もさることながら、身幅が3cmワイドになった分、一枚で着た際もサマになりやすいってとこは、服好きにも刺さるはず。全5色展開。各1万2100円。

メンズ・ライトウェイト・オールウェア・ギ・ショーツ/頑強生地とガゼットクロッチとウェビングベルトという3種の神器で80年代〜2000年代に人気を博した「ギ・ショーツ」を、もし今作ったら……というロマンたっぷりなコンセプトで開発された新作。9インチ丈は、パタゴニアの全ショーツの中でも最長! 全4色展開。各1万4850円。

メンズ・ライトウェイト・オールウェア・ギ・パンツ/上のショーツのロングパンツ版。オーガニックコットン82%×ヘンプ16%×ポリウレタン2%の三者混紡リップストップ生地は同じ。もちろん、ガゼットクロッチやウェビングベルトも不変。ってことは夏に有“涼”すぎるってのも当然変わらず。全3色展開。各1万9800円。
問い合わせ先/パタゴニア日本支社 カスタマーサービス
☎0800-8887-447
パタゴニア公式ホームページ
写真/松島星太 文/黒澤正人 編集/増井友則(Begin)