今季注目な新作モデル&歴史も学べる「MADE in オリジン」カタログ[英国編]
ウワサの服 希少予報[生産国がヤバい!? 絶滅危惧服]
技術が発達しても、大金を手にしてもいつまでだって同じ服が手に入るとは限りません。物価高などの時勢を鑑み、生産国を移すブランドが続出。“メイド・イン・○○”のロマンを追う、ラストチャンスを見逃すべからず!
MADE IN UK
こだわりの「MADE in オリジン」カタログ
ブランド本国ではなく他国生産がフツーな今、じつは~な絶滅危惧のMADE in オリジンなアイテムがあります。しかも世界的人気ブランドの新作にもあるっていうから耳寄り! Begin読者にもファンの多い英国のブランドからこだわりの目玉アイテムを紹介していきましょう。
①ブリックカラーも新鮮かつトラッドな親和性があってお似合い!
BARACUTA[バラクータ]
G9
創業当初からあるG9は未だに英国製。ゴルフウェア由来の動きやすいラグランスリーブ、ボールが落ちにくいフラップポケットに、裏地の象徴的なフレイザータータンと、完成された機能とデザインも継承されている。5万9400円(バラクータ カスタマーサービス)
1937年創業。マンチェスターで設立したレインウェアブランド。ブルゾンの原型といわれるハリントンジャケット、G9が代名詞。
②メルトンの美しさが映えるロング丈も大人の選択肢
INVERTERE[インバーティア]
MEN’S NEWTON ABBOT DUFFEL COAT
かのメゾンも惚れた、重厚に見えても軽くて温かい、伝説のメルトンを使ったダッフルコート。また、このメルトンはヘリンボーン柄の目が美しく、ダッフルにありがちな野暮ったさがなく、エレガンスさえ感じさせるルックスも真骨頂だ。19万5800円(アイメックス)
1904年創業。世界初のリバーシブルコートを開発。大戦以後は美しくて温かいヘリンボーンのメルトンを使ったダッフルで知られる。
③今もオールハンドメイド! アーガイルの美しさも別格
Corgi[コーギー]
4 PLY WOOL VEE ARGYLE PULLOVER
今もハンドメイドニットを続け、セーターも人気。こちらはユーソニアングッズストアが製作を依頼した最高品質ジーロンウール100%。アーガイルもコーギーの伝統柄で、多彩で美しい色柄はインターシャ編みで表現している。11万円(ユーソニアングッズストア)
1892年創業。ウェールズ地方の炭鉱で働く人たちに向けたロングソックスがはじまり。チャールズ皇太子が愛用したことでも有名だ。
④現代的な感性も取り入れたハンドメイドレザーウェア
JAMES GROSE[ジェームスグロース]
シアリングシングルジャケット
ココはレザーの老舗でありながら、モダンなムードで着られるのも魅力。新作のシングルムートンジャケットも野暮ったさがなく、大人っぽくまとえる。ムートンは保温性抜群、表のナッパレザーはしなやかで着心地も◎だ。28万6000円(グリニッジ ショールーム)
1876年創業。英国最古のレザーウェアブランド。1971年に閉業するも2016年に復活。ロンドンにてハンドメイドで生産されている。
⑤ベーシックなニットも惚れ惚れするクオリティ
SUNSPEL[サンスペル]
ラグジュアリー ブリティッシュウールジャンパー
近年はカジュアルウェアにも注力していて、新作はニットが見所。ブルーフェイスレスター種の最高級ウールを使い、レスターで編まれた純英国産で、クラシカルでありながらサンスペルらしい品格も感じられる一枚だ。8万3160円(サンスペル カスタマーサービス)
1860年創業。シーアイランドコットンを贅沢に使った、滑らかでシルクのような光沢をもつ英国製Tシャツ、アンダーウェアで高名。
⑥長袖でも野暮ったく見えないのがさすが!
FRED PERRY[フレッドペリー]
THE FRED PERRY SHIRT
英国カルチャーや音楽シーンを彩ってきたフレッドペリーのポロシャツは、説明不要のド定番。通気性よくドライな鹿の子は、サステナブルな素材にシフト。さらに今季展開される長袖ポロの中で、このモデルのみ英国製。1万8700円(フレッドペリーショップ東京)
1952年創業。ベストドレッサーでも知られたテニスの神様、フレッド・ペリーが設立。モッズファッションの代名詞的存在となった。
⑦英国ムードマシマシならブラックウォッチ!
Lavenham[ラベンハム]
BLACKWATCH BRUNDON
ラベンハムのアイテムはすべて創業からサフォーク州の自社工場製。長丈フード付きのキルティングコート、ブランドンは定番の一つ。こちらはブラックウォッチ柄のウール地を使い、英国ムード満点の仕上がりに。8万4700円(ラベンハム カスタマーサービス)
1969年創業。女王に仕えるエリオット女史が乗馬ブランケットに着目し、キルティングウェアを開発。ビジネスアウターでも大人気に。
⑧ミリタリーにも相性抜群のマッキントッシュクロス
MACKINTOSH[マッキントッシュ]
KENNEDY LONG
第二次世界大戦の英国陸軍、バイカーズコートをベースにした新作「ケネディ ロング」。こちらでも自慢のマッキントッシュクロスが使われ、ミリタリーの土っぽさが紳士的な風格へとアップデートされている。25万800円(マッキントッシュギンザシックス店)
1823年創業。世界初のゴム引きの防水布、マッキントッシュクロスを開発。ハリのあるAラインシルエットのコートでお馴染み。
⑨マシンニットは今も英国製 温かみある仕上がりにも納得
INVERALLAN[インバーアラン]
CREWNECK SADDLE SHETLAND SHAGGY
代表作のハンドニットは英国内の賃金の関係からインド製へ移るも、マシンニットは今も英国製。英国産の上質なラムズウールを使い、熟練の職人によって丹精込めて作られた温もりはさすが。差し色になるオレンジもオススメ。2万9700円(メイデンズ ショップ)
1975年創業。スコットランドのニットブランド。漁師が着用するセーターをモチーフにした、アランニットが世界的な知名度を誇る。
※表示価格は税込み
[ビギン2023年12月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。