ミュージアム名品を通してアートを楽しむ[博ブツ観]
「セイコーミュージアム銀座」時計塔のクリアファイルは“東京”を刻むお土産でした
ミュージアムグッズは、単なるお土産品にあらず。旅好きのグッズ愛好家・大澤夏美さんによる、掘れば掘るほど面白いグッズとアートのお土産バナシをどうぞ。
ミュージアムグッズ愛好家
大澤夏美さん
博物館経営論を軸に、旅をしながら全国の博物館を訪ねてグッズも研究。著書に『ミュージアムグッズと生きていく』(文学通信)など。最近は週1出張が続き、自分がどこにいるのか分からなくなりがち。
旅のふりだしに戻れるクリアファイル
旅の主たる目的が「ミュージアムに行くこと」な人には納得してもらえると思いますが、旅の必需品って意外とクリアファイルだったりしませんか? 作品リスト、パンフレットなど、ミュージアムを巡っていると紙物を手にする機会が多いんですよね。
他にも観光マップ、チケット、喫茶店のコースター、買い物のレシートなどを収納するのにクリアファイルは出番が多いので、サイズ違いでA4やA5のものをカバンに忍ばせています。
特にミュージアムショップでクリアファイルは定番商品ですよね。「展覧会の後に必ず買っちゃう」「仕事で使うから何枚あってもいいと思って」というお声を多く聞きます。まさにミュージアムショップのスタンダードなアイテムといえるでしょう。
セイコーミュージアム銀座のクリアファイルは3種類あります。中でもお気に入りは東京は銀座・セイコーハウスの時計塔の文字盤が大きくデザインされたもの。この時計塔、今も昔も揺るがない優美さ、昼も夜もわかりやすい時間の確認のしやすさに惹かれます。銀座にふさわしいセイコーの美意識に背筋が伸びる思いです。
そんな時計塔の文字盤がクリアファイルで持ち歩けます。時計好きにはたまらないですし、若い方へのプレゼントにもいいかも。洗練されたデザインなのでオフィスでも使えそうです。
セイコーハウスの時計塔を見上げるたびに「銀座にいるんだなあ」と実感します。外国人観光客が楽しそうに写真を撮っている姿を多く見かけるので、国内外問わず「銀座といえばここ!」というスポットですよね。
私は生まれも育ちも北海道なので、この時計塔の前ではしゃぎたくなる気持ちがわかります。初めて銀座に降り立った時は、自分の心にふつふつと高揚感が湧き上がっていました。
セイコーミュージアム銀座では、この時計塔の文字盤の原寸模型が展示されています。初めて東京に来る人がいたらぜひ連れていきたいスポット。文字のサイズの大きさ、間隔、指針の形をじっくり観察し、美麗なデザイン、精巧な技術で時を刻むセイコーの神髄を堪能したい。
帰りにはこのクリアファイルを買いましょう。これがあればいつだって、私の心を旅のふりだしに戻してくれるから。
ひと目で時を戻してくれる“東京”を刻む土産ファイル
今夏から時計モチーフの2種類(ネイビーとベージュ)が新しく登場。ブランドのシンボルの時計が分かりやすく、お土産にぴったり! 各300円。白のファイル(上左)は220円。
セイコーハウスの時計塔[The Clock Tower of SEIKO HOUSE]
初代の時計塔が完成したのは1894年だが、現在の建物は渡辺 仁建築工務所の設計により1932年6月に竣工。街のシンボルとして整備を続けている。ちなみに時計塔の高さは約9m、文字盤は直径2.4m。
日時計から和時計まで解説
「セイコーミュージアム銀座」
1981年設立。セイコーの製品史のみならず、「時と時計」に関する資料の保存、研究を続けている。
- 住所 :
- 東京都中央区銀座4-3-13
- 電話 :
- 03-5159-1881
※表示価格は税込み
[ビギン2025年1月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。