

デザインを壊さないスゴ技の隠しポケット
鞄にアウトポケットがあると、メイン室をいちいち開けることなく、名刺や定期入れ、携帯電話などの小物を素早く取り出すことができ、大変重宝する。ただしこれがあることで、鞄の外観がゴテゴテしてしまうこともある。これを回避するのがあおりポケットだ。
簡単に言えば、鞄のデザインを壊さないようにメイン室開口部の前後に装備した”隠しポケット”のことで、場合によっては内部にジップ収納があったり、雑誌をラクに呑み込むサイズを確保しているものもある。もちろんその構造は非常に複雑で、強度を確保するのも難しい。外装の上に別パーツを取り付けるアウトポケットとは異なり、外装バネルとメイン室の”間”にポケットを仕立てているからだ。優れた縫製技術を持つメーカーにしか実現できないディテールと言えるだろう。

このあおりポケットの名手がご存じ「アニアリ」。さまざまな持ち方ができ、どんなスタイルにも合わせやすいシンプルなデザインや、軽くてソフト、そして発色に優れるオリジナルレザーもココんちの魅力だが、日本の鞄職人の技を駆使した作りのよさこそ最大のアドバンテージなのだ。
パッと見わからないが、前面パネル側に雑誌が入るあおりポケットを装備。しかもこの内側にはジップポケットも! 後面にも小型のあおりポケット付き。
肩掛けや斜め掛けも決まるアニアリの定番ボストン。W41×H32×D22cm。
※本記事に掲載されている商品の仕様などの情報は、原則として2012年Begin9月号の特集に掲載された当時の情報となります。現在の仕様や情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
