特集・連載
買っていい1万円のニットの見分け方は? ‐「ニット」の教科書
定番の教科書 ネイビージャケットやB.D.シャツ、チノパンといったお馴染みの服はもちろん、スニーカーやデイパに代表される靴、鞄、さらにはスポーツカーや食べ物まで、どのカテゴリにも、いつの時代も変わらない「定番モノ」が存在します。いまもなお、定番が定番たる所以とは? 歴史、ウンチク、名作から今買える新傑作まで、世の定番モノをじっくりわかりやすく解説します。 この記事は特集・連載「定番の教科書」#06です。
HISTORY
秋冬の定番品にして、とりわけ今季、存在感が増しているニットは、じつはハイテク系ウェアに劣らぬ多彩な機能をもつ。ここでは、そんな旬&高機能なニットウェアを、代表的なウールを例にとり、その真価をつぶさに検証。“正しい付き合い方”もガイドしよう。
獣毛や化繊の毛糸を編むことでできあがるニット。最もポピュラーなのは羊毛、すなわちウールだが、他の原毛もすべからく伸縮性と成型性に優れるなどの特性をもつことから、古代より世界各地で利用されてきた。写真のカーディガンは参考商品。
定番アイテムの基礎知識
衣類
【ニット】
糸によって編まれた衣類などの総称。
プリミティブだが高機能という特性が見直され、昨今人気が継続中。
文明の発祥時、各地で多様な編組類が誕生したが、現存最古のものは紀元前5000年代にエジプトで作られた動物を包むためのニットである。ヨーロッパには9世紀初め頃、スペイン経由で伝わって普及していった。ところでニットには、編み目の大きさを表す単位として「ゲージ」が使われる。単位記号は「G」で、数値が大きいほど編み目は細かい。一般に5G以下がローゲージ、12G以上がハイゲージとされ、見栄えは前者は素朴であり、後者はキッチリと洗練された印象である。ちなみにニットは英国の一部地域では「ジャンパー」と、イタリアでは「ゴルフ」と呼ばれることも。同義語では「メリヤス」もあるが、こちらにはニットアンダーウェアのイメージが強い。
写真/大嶽恵一 文/山田純貴 スタイリング/榎本匡寛(remix) 取材協力/ジム 高荘 島精機製作所 リーミルズエージェンシー 写真協力/英国羊毛公社 アフロ ゲッティ イメージズ
本記事に掲載されている商品の価格や問い合わせ先、仕様などの情報は、原則として雑誌Beginの連載に掲載された当時の情報となり、現在の仕様や価格、情報とは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。