特集・連載
「そんなのあるんだ~」な名品も! 全国10都市 ご当地カリスマの一生モノ見聞録
結局得する「一生モノ」 うまい棒に牛丼、電気代まで値上がりだって!? どうする?どうなる?日本経済、ぼくらの未来。Beginが愛するベーシックな服や靴や小物を見ても、値上がりこそすれ、値下がる気配はありません……。こんな時代に誰がした? 否、こんな時代だからこそ!せっかく買うなら、ず~っと使えて、長~く愛せるモノこそ絶対正義! この記事は特集・連載「結局得する「一生モノ」」#38です。
ビギンはたびたび、地方の名店を紹介してきました。そこには例に漏れず、お店の顔である洒落者がいるもの。ここではそんな個性豊かなご当地カリスマの一生モノを紹介。そんなのあるんだ~、な名品も見つかりますよ!
①札幌 “北の軍神” 山内 公史さん
[3年愛用]1970’s ロイヤルネイビーのポルシェデザイン
自分のスタイルにこれ以上合う時計はない
アーチで10年以上お付き合いのあるランデヴー オー グローブの前淵さんから譲り受けたオルフィナ社製、ポルシェデザインの英国海軍時計。
’72~’77年の間、わずか25個のみの生産で、私はユーロミリタリー好きなうえに’76年生まれ。自分と同年代に生まれたことにも親近感が湧き、これからも一緒に歳を重ねていきたいですね。
アーチ 代表
山内 公史さん
セレクトショップ、ヴィンテージショップを経て、26歳で「アーチ」をオープン。今日大人気のユーロミリタリー&ワークを全国に広めたパイオニアとして名高い。
②仙台 “陸奥の伊達男” 山下 拓郎さん
[7年愛用]1960s アリゲーターのウールギャバジンコート
東北での暮らしに欠かせない肩肘張らない一生モノアウター
古着店で何気なく買った、アメリカントラディショナルコートブランド「アリゲーター」のコート。着てみると英国コートのようにカチカチな雰囲気にならず、どんな着こなしにもマッチしてくれます。
使っていくうちにどんどん自分のスタイルにフィットして、今となっては一番のお気に入りの一生モノアウターになりました。
業-nariwai- ディレクター
山下 拓郎さん
仙台のシーンを牽引する古着店「ユタ」の新業態として、’18年に「業」をスタート。「日常に寄り添う」を基準としたセレクトが評判を呼び、瞬く間に人気店となった。
③宇都宮 “北関東の覇者” 冨田 好晃さん
[10年愛用]オールデン×アークネッツの別注キャプトゥブラウンスエード
歴代のオールデン別注の中でも一番愛着があるモデル
もともとオールデンが好きで4足持っていましたが、よりデイリーに、雨でも気兼ねなく履ける一足が欲しくなり10年前に弊社で別注したオールデンです。
濃いめのデニムや軍パンなど、普段穿くアメカジベースのパンツと相性がいいうえに、スタイルがほんのり品よく見える。気付けばもっとも愛着あるオールデンになりました。
アークネッツ プレス
冨田 好晃さん
入社2年目で店長を務め、今や栃木県内で14店舗を展開する名セレクト「アークネッツ」の統括セールスマネージャー。別注も多数手がけるヒットメーカーでもある。
④加賀 “加賀の傾奇者” 坂矢 大人旺さん
[7年愛用]ベンツのゲレンデ 280GE
商用感と、無駄がない無骨さが好き
地方なので移動にクルマが欠かせず、これまでいろんな車に乗ってきました。中でもゲレンデは、4台乗り継いできた一番好きなクルマ。
例えば280GEなど、軍用車ならではの飾り気のない無骨さが好きですね。モデルチェンジを重ねながらも、根本的には変わらないクラシックな哲学もカッコいい。一生乗り継いでいきたいです。
フェートン 常務取締役
坂矢 大人旺さん
個性派で知られるセレクト「フェートン」や「ポータークラシック金沢」を運営し、看板デザイン製造会社の代表も務める。時計やカメラも一貫してクラシック好き。
⑤名古屋 “尾張の服うつけ” 鈴木 誠治さん
[23年愛用]リーバイスの501 ビッグE
駆け出しの頃にデッドストックで見つけて、今や20年来の相棒です
自他ともに認める服バカですが、なかでも’90年代後半にデッドストックで購入した501ビッグEが一生モノ。だいぶハードに穿いたからか、荒々しい色落ちに育ちました。
もちろん他に二つとない表情だし、デッドストックからおろす醍醐味はやはり格別。シルエットがキレイで着こなしやすいところも、ビッグEの魅力ですね。
エクスプローラー チーフバイヤー
鈴木 誠治さん
21歳から名古屋きっての正統派セレクトショップにて勤続22年。現在は店舗を統括し、チーフバイヤーも務める。2児のパパながら、いまだブツ欲が止まらないとか。
⑥京都 “上方の天下人” 木村 真さん
[25年愛用]ロレックスのエクスプローラーⅡ
入社して最初のボーナスで購入した思い出の品
購入してから25年間、よそゆきの時計はコレだけ。とにかくフェイス、デザインが好きですね。自分の好きなミリタリーやアウトドア服とも親和性があるし、スーツにも合う。
最近、エアキングが欲しくなって買おうとお店に行くと、ちょうど売り切れたところだった。やはりエクスプローラーⅡが自分の一生モノなんだと思いました。
ロフトマン 取締役社長
木村 真さん
26歳で「ロフトマン」に転職し、長らく腕利きのバイヤーとして活躍。今ではロフトマン全体のディレクションを担い、関西のファッションシーンを席巻している。
⑦大阪 “西の英傑” 岩井祐二さん
[3年愛用]ゼパニーズクラブ×ジェイソンタカラのリング
後にも先にもない異文化の融合
イマジンとアーティストのヴェルディ氏によるブランド「ゼパニーズクラブ」がオーダーした、ジェイソン・タカラのリング。
氏の代名詞、メイズと、ゼパニーズクラブのロゴが描かれ、ストリートカルチャー×ネイティブジュエリーという、後にも先にもない合作になりました。強烈な思い出込みで、ずっと持っていたいですね。
イマジン 代表
岩井祐二さん
西側のコアなカルチャーを熟知する「カジカジ」の元編集長。現在は大阪を代表するセレクトショップ「イマジン」の代表を務める。
⑧広島 “安芸のインスタ策略家” 柳原 祐さん
[8年愛用]USSのアイウェア
官給品ならではのシンプルで癖のないデザインがストライク
8年前から使っているUSSの眼鏡が、今では日常にはなくてはならない一生モノです。いわゆる米軍支給の官給品で、ミリタリーらしいシンプルでクセのデザインがお気に入り。
何点か持っていますが、とくに’70年代のスクエア型のウェリントンが一番愛用しているモノ。自分の好きなアイビーやアメカジとも相性抜群なんですよね。
J.PRESS そごう広島店スタッフ
柳原 祐さん
J.プレスそごう広島店の名物スタッフ。変幻自在なアイビーMIXで、インスタのフォロワー2万人越え。伊達メガネとして愛用中のUSSのアイウェアがトレードマーク。
⑨高知 “土佐の出来人” 長﨑 知広さん
[22年愛用]ハビタ社のエレファントスツール
日本のインダストリアルデザインの原点にして頂点
イギリスの家具チェーン「ハビタ社」のエレファントスツールといえは、柳宗里による日本のインダストリアルデザインの原点。家を建てる前、同僚に2脚ほしいと言ったらほんとにくれまして。
しかもハビタ社オリジナルのFRP(強化プラスチック)素材。インテリアにもいいし、タフで寿命も長いのでこれからも重宝します。
ジーンズファクトリー 卸団地本店 販売マイスター
長﨑 知広さん
「仕事は楽しく真剣に」をモットーに、若いころから32年間、接客一筋で高知のファッションシーンを牽引する仕事人。スタッフ間スナップでも多数1位に輝く。
⑩福岡 “九州のお洒落無双” 李 成鉉さん
[14年愛用]M-65 フィールドジャケット
ベトナム刺繍の雰囲気とシンデレラフィットで一目惚れ
学生時代にアルバイトを頑張って購入した、黎明期の’70年代のM-65が一生手放せません。価格は5万円と当時の学生からすれば高価でしたが、ベトナム地図や虎のスーベニアの刺繍に一目惚れでした。
しかもサイズも自分の体格にぴったりで、自身の好きなスタイリングでも使いやすく、今ではタイドアップなどしも楽しんでいます。
ワイパー プロデューサー
李 成鉉さん
有名ミリタリーショップ「ワイパー」で活躍。日々発信するミリタリー&ワークコーデが注目を集め、インスタ(@l.l.wood)はフォロワー8.5万人超えの無双状態。
[ビギン2022年9月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。