wook vol.11

AURALEE オーラリー ゲージ視点

オーラリーのニット読本【 ゲージ視点 】
ニットを分類する際に、形や原料と等しく絶対に外せない要素となる「ゲージ」。オーラリーのデザイナー岩井さんは果敢にもその限界に挑みました。
 

独白したのはこの人

オーラリー デザイナー 岩井良太さん

オーラリー デザイナー 岩井良太さん

1983年兵庫県出身。国内のさまざまなブランドでデザイナーを務め、2015年にオーラリーをスタート。原料の選定や糸の紡績段階から注力する物作りで世界中から注目の的に。

作り手のかく語りき
限界まで度詰めしてるから“スーパー”なんです

当然ですが、同じ形で同じ原料で編み上げたニットであっても、ゲージ(※①)が異なればまったくの別物。だから最初に製品の理想図を頭に思い描く際も、ゲージについては明確に意識しています。

AURALEE オーラリー スーパー ハイゲージ ウールニット

ここ最近で一番苦心して作ったのは、このスーパー ハイゲージ ウールニットでしょうか。テーマは、“ハイゲージニットにどこまで迫力をもたせられるか”。

というのも、個人的にハイゲージニットは美しい反面、毛玉ができやすそうとかすぐ伸びちゃいそうとか、迫力というワードとは正反対の“繊細なもの”というイメージがあったんです。だから雄々しいハイゲージニットにトライしてみたいなと。

そこでまずは国内で1社のみ、理想とするハイゲージニットを編み立てられる、ある英国の編み機を所有しているニッターさんに相談。いつも通り作りたいニットのイメージを伝え、また必要な原料や糸を逆算する作業に移りました。

辿り着いたのはオーストラリア原産のスーパー100’s(※②)のウール。チクチクしない程度のキメ細やかさはあるけれどしっかりハリも出しやすいよう、あえて繊細すぎない原料を選びました。

それを機械で使用できる限界まで太い番手に紡績し、その糸を使ってまた限界まで度を詰めて(※③)編み立てた結果、既存のハイゲージより遥かに存在感に満ちた、スーパー ハイゲージニットが完成。とにかくハリがあって、腕を曲げたときの袖のたまり具合もすごく立体的で美しい

ハイゲージ=ヤワいと感じていた方にも、ぜひ一度袖を通していただきたいですね。

サクッと用語辞典
※①ゲージ/1インチ(約2.54cm)の間に編み機の針が何本入っているかを示す単位。数が大きくなるほど目が細かくなっていく。
 
※②スーパー100’s/原毛1kgに対してどれくらいの長さの糸を作ることが可能かを示す数値(100km作れる場合はスーパー100)。数が大きいほど高品質とされる。
 
※③度を詰めて/使用する糸や換算方法によっても数値が異なるが、一般的な基準に照らし合わせると、今作は30ゲージのハイゲージに。

「“ハイゲージ=ヤワい”を覆してみたかった」ー岩井さん

AURALEE オーラリー スーパー ハイゲージ ウールニット

AURALEE[オーラリー]
スーパー ハイゲージ ウールニット

既存のハイゲージニットを“超”えるハリを目指して作られたスーパーなニット。極細縮絨ウール糸を使い、限界まで度目を詰めて編み立てているから、シワになりにくいという効能も。「僕自身今季一番気に入っていて、ほぼ毎日着倒しています」。各4万1800円。

AURALEE オーラリー スーパー ハイゲージ ウールニット
艶やかな風合いと立体感を両立

 

color variation

AURALEE オーラリー スーパー ハイゲージ ウールニット
 
※表示価格は税込み


[ビギン2021年12月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。

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