


ツートーンのシルバーが深みのある陰影を生む
人気復活のネイティブジュエリーのうち、より立体的な装飾のものが欲しいなら、オーバーレイがベストだ。これは1940年代中頃にホピ族が開発した2枚のシルバーを重ねる技法。上のシルバーに絵柄を描いて極細刃で切り抜き、その後に下地となるシルバーを貼り付けるのだが、このとき下地を酸化させて黒ずませたり、あるいは刻み目をつけたりすることで、模様がくっきりと宙に浮かんで見えるのだ。
スタンプで模様を打ち付けたものよりも格段に手間のかかる技法である。「ボビー・テワ」のオーバーレイ作品は、シンプルな絵柄ながら、美しく流麗なラインやその正確さに定評あり。これらは糸鋸とヤスリのみで根気よく柄をくりぬいた賜物。

オーバーレイは、絵柄をくりぬいたシルバーと、酸化させて黒ずませた下地のシルバーとの2枚重ねの構造だ。
ホピ族の父からオーバーレイ技法を、サンウワン族の母から繊細な装飾性を受け継いだボビー・テワの作品。
※本記事に掲載されている商品の仕様などの情報は、原則として2012年Begin9月号の特集に掲載された当時の情報となります。現在の仕様や情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
