特集・連載
ランニングブームの火付け役はスニーカーの進化だった?
大人が知るべきスニーカー列伝 定番に歴史あり。どんなアイテムも生まれたときは定番ではありません。名作定番が多いスニーカーも、その歴史を紐解くと流行のスポーツや愛用した偉人の存在があったのです! 今ではブームが過熱し、ウン万円もするプレミアムスニーカーも注目されていますが、大人たるもの基本の名品こそをしっかり押さえておきましょう。 この記事は特集・連載「大人が知るべきスニーカー列伝」#04です。
「ねえ、あの人なにしてるの?」「走ってんのさ」。そんな実際に街のランナーを鼻で笑うジョークのような話が’70年代にはあった。今では街を走るランニングは当たり前だが、当時、運動はトラックなど施設で行うもの。いわば奇行だったのだが、これを変えたのがEVA素材を搭載するスニーカーの進化だった。
スニーカーの進化がランニングブームを生んだ
1977年発行、ランニングブームを起こすきっかけとなった、「The Complete Book of Runinng」の表紙を飾ったオニツカタイガー。
’70年代に入る頃には、運動靴はより軽くクッション性が高まっていました。すると硬いオンロードを走る、市民ランナーが現れ始めます。
そして1970年からNYシティマラソンが始まりますが、まだまだ参加者は100人程度でした。しかし’70年代後半にブルックスが初めて、ゴムよりも軽く衝撃吸収に優れるEVAをソールに採用。
すると他のメーカーもこぞってEVAを採用し、つれて市民ランナーが急増。世にいう’70年代のランニングブームが沸騰し、ランニングシューズというカテゴリーが市民権を得たのです。
アシックスが北米で人気に
Asics Gel-kayano 25
アシックス ゲルカヤノ 25
前身のオニツカタイガーは’50年代から世界のランニングシーンをリード。現在のアシックスブランドも非常に人気が高い。こちらは1993年から続く名作、ゲルカヤノの25代目モデル。1万6000円(アシックスジャパンお客様相談室)
ランニング専門雑誌「ランナーズ・ワールド」で評価された
Saucony
サッカニー
1898年創業の米国の老舗。1981年に登場したジャズが「ランナーズ・ワールド」誌で最高評価の5つ星を獲得。クッション豊かな履き心地が高評価を受ける。7900円(サッカニー ジャパン)
ランニング専門雑誌登場
1966年に個人出版からスタートしたランニング専門雑誌。ランナーだけでなくメーカーの信頼も厚く、シューズレビューも権威がある。