特集・連載
スニーカーはバスケットボールの誕生とともに広まった!
大人が知るべきスニーカー列伝 定番に歴史あり。どんなアイテムも生まれたときは定番ではありません。名作定番が多いスニーカーも、その歴史を紐解くと流行のスポーツや愛用した偉人の存在があったのです! 今ではブームが過熱し、ウン万円もするプレミアムスニーカーも注目されていますが、大人たるもの基本の名品こそをしっかり押さえておきましょう。 この記事は特集・連載「大人が知るべきスニーカー列伝」#01です。
スニーカーと切っても切れないスポーツが、1891年に誕生したバスケットボールだ。冬場の運動不足解消のために考えられた屋内競技、この始まりとともにキャンバスとゴム底のプリミティブなスニーカーが広まった。
ゴムの加工技術の発明からスニーカーが生まれた
スニーカーの元祖製法ヴァルカナイズド
スニーカーはゴム底の運動靴、と定義されています。遡ること19世紀中頃、チャールズ・グッドイヤー、トーマス・ハンコックによってゴムの加硫法(ヴァルカナイズ)が確立。
ゴムの加硫を発見したC・グッドイヤー
1891年にバスケットボールが誕生すると、ゴムを扱うラバーカンパニーがキャンバスアッパーとラバーソールの専用シューズを作り始めます。これがヴァルカナイズド製法で作られ、のちにスニーカーと呼ばれる運動靴。いわばスニーカーはゴムメーカーの商品だったのです。
発明家のトーマス・ハンコックはゴム引きのマッキントッシュクロスの開発者。ゴムの加硫を表す、ヴァルカナイズの名付け親である。
当初、覇を競ったのは西のコンバース、東のケッズ!
米国・マサチューセッツで生まれたバスケットボールは、大学の競技で盛んになり、プロリーグも発足する大人気のスポーツとなります。自ずとバスケットボールシューズも全米に広がり、選手はチームが採用したモデルを使用していました。
日本では米国のスニーカー事情について、「西のコンバース、東のケッズ」なる言葉があります。
これは西海岸のバスケットボールチームでコンバース、東海岸ではケッズがよく履かれ、それが一般的に浸透したからと考えられます。ちなみにコンバース、ケッズはともに東海岸のマサチューセッツ州のメーカーです。
NBAのスター選手にも愛された東のケッズ
ロイヤルアメリカ
Keds/ケッズ
USラバー・カンパニーが1916年に創立したシューズブランド。足音が鳴らないゴム底をSneak、忍び寄れる靴とアピールし、スニーカーの名称を考案した。上/ロイヤルアメリカ4500円 下/アンカー4500円(以上、ケッズ インフォメーションセンター)
アンカー
「George Mikan(ジョージ・マイカン)」とは?
’40~’50年代にNBAで活躍し、Mr.バスケットボールと呼ばれる。1949年に誕生したケッズのプロスポーツブランド、プロケッズを愛用した。