特集・連載
DENIM MASTER GUIDE #01
そもそもジーンズは仕事“道具”だったって知ってる?
デニムマスターポケットガイド 「セルビッジ」「66シルエット」「XX」……ときどき目にするジーンズ用語。「なんとなく」でしか知らない方も多いでしょう。じつは何気ないディテールワードだって大事な意味が隠されているんです。そこでジーンズの歴史と用語を簡単に解説&おさらい! 平成最後に胸にジーンと響く♪デニム特集です。 この記事は特集・連載「デニムマスターポケットガイド」#01です。
まずは理解しときましょう。今でこそジーンズは洋服ですが、そもそもは仕事道具。米国のゴールドラッシュで金鉱を掘るワーカーに向け作られた、タフさ自慢の作業着です。1800年代後半、生まれた当時はウエストオーバーオール(腰丈の作業着)と呼ばれていました。
頑強でリアルワーカーの相棒に
リベットが打たれたときジーンズが生まれた
ゴールドラッシュに湧くワーカーは、すぐに破れない丈夫なパンツを欲していました。これに着目したリーバイスは1873年、パンツを丈夫にすべくリベットで補強して特許を取得。そして1890年、2頭の馬が引っ張っても破れない、最高の品質保証を謳う501XXを発売。これが評判となり現代のジーンズの礎となります。
ちなみに同年はリベットの特許期限が切れ、他社も続々とリベット付きパンツを発売しだしました。今日、ジーンズはリベットで補強した5ポケットのデニムパンツと定義されています。すなわちリーバイスがジーンズの起源といわれるわけです。
ロゴデザインでお馴染み
馬が引っ張っても破れない丈夫さをアピールしたロゴは、ツーホースマークとも呼ばれる。
LEVI’S
リーバイス
1890年モデル 501XX
名アーカイブを再現するリーバイス ビンテージ クロージング。501誕生の1890年モデルはベルトループがなく、サスペンダーボタンが付くオーバーオールスタイルにギア感が漂う。3万円(リーバイ・ストラウス ジャパン)
リベットがポケットの補強に打たれた
1890年モデル 501XX バックデザイン
リベットを打った人
ヤコブ・デイビス
リーバイスの取引先だったネバダの仕立職人。パンツの隅にリベットを打つというアイデアを考案。
ジーンズを作った人
リーバイ・ストラウス
リーバイスの創業者。リベットで補強したタフなパンツのニーズに着目し、ジーンズの原型を作った。