[1位]今月のいいモノランキング
1940s米軍支給モデル、ロマンたっぷりに復活
スペリー トップサイダー×ビームス プラスのMIL CVO
スリップしらずの名作が、タイムスリップ~!? 復刻モノには目がないビギンですが、本件をビームスチームからこっそり伺った時は、ズッコケるほど驚きました(笑)。ここまで気合いの入った、スペシャルなスペリーが蘇るとは。
手掛けたのは、ビームス プラスが誇るディレクター・溝端秀基氏(通称ミゾさん)。この名、モノ好きならぜひご記憶を。豊富な知識とセンスで名作作りに挑む方なのですが、その手法が面白い。
若手店舗スタッフからベテランスタッフまで、立ち話したりとにかく話すそう。ついた名前は「溝端会議」(笑)。皆の“欲しい”を抽出し、落とし込む名手なんです。
そして本作、ポイントは3つ。①40年代の米軍供給ラストをベースに。②当時の軍使用カラーのブラウン、夏こそ!なネイビー&アイボリーカラー。③クラシックなキャンバス地、ぶっとい巻きテープ。
要は、一見オーセンティックだから使いやすいのに、“物語が凝縮”ゆえロマンティックすぎる、というワケ。紐なしで「スリッポン風」にも履けるようシュータンをゴム仕様に、なんて機能性付与もニクイんだよなぁ。
船上で滑りにくいため、米海軍に愛されたデッキシューズのロマン復刻。よくできましたっ!なんて、じつは恐縮(笑)。名作ラバーソールへのLOVER魂を見せつけられた次第です。
インサイドには軍の供給品!?たるコントラクターラベル的デザイン
伝家の宝刀・波線形状の滑らん「スペリーソール」
たいへんよくデッキました◎
「1940~60年代のアメリカ」をルーツに持つビームス プラス渾身の別注は、年代も物語もビッタビタにハマった一足。1940年代当時に米軍に支給されていた木型をベースにクラシックな佇まいを再現し、グルっと回したフォクシングテープも通常より太いものを採用。1万3200円。
(問)ビームス プラス 原宿
☎ 03-3746-5851
https://www.beams.co.jp/beamsplus/
スペリー トップサイダー
https://www.sperrytopsider-japan.com/
※表示価格は税込み
[ビギン2023年8月号の記事を再構成]写真/工藤 恒(アルフォース) 文/関口真弘(編集部) スタイリング/佐々木 誠