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スウェーデン軍のM-90ラバーブーツ

週末農家・坂下史郎のベジカジライフ
スウェーデン軍のM-90ラバーブーツ

暖かくなるにつれ、木々の枝に新芽がぷっくりとしてきた。うちの庭でも、寒さに打ち勝った強い草花から順に土の中から顔を出し始める。ここ数年は野山のような天然感を目指し、植えていない植物が生えても極力放置している。そのおかげか草花も伸び伸びと、小さな庭世界の中で自分たちのテリトリーを形成しているようだ。

そんな庭の片隅に、早春から賑わうフキノトウのナワバリがある。これまた植えた記憶が全くないのだが、周りの草花がまだ目覚める前からひょこひょこと芽を出し始める。時期を逃すと苦くて食べられないため、ちょっとだけ開いた絶妙なタイミングで収穫し、サッと洗って天麩羅にすることが多い。天然ものは苦味が強く、春を感じさせる青々しい風味が、毎年この時期恒例の楽しみになっている。

そんなフキノトウよろしく、山暮らしの玄関やガレージで徐々にテリトリーを拡大している道具がある。山にいる間は一番長く共にいると言っても過言ではない、泥汚れと雨が似合うラバーブーツやワークブーツだ。

昔から釣りをやっていたので、用途ごとに色々な丈やソールのブーツを持ってはいるが、今一番愛用しているのはスウェーデン軍のサープラス・ラバーブーツ。カナダのケベック州で創業したアクトンというラバーブーツメーカーによって作られたもので、スウェーデン軍なのになぜカナダ製?と当初疑問に感じたが、これが驚くほど丈夫でヘタらず、底のすり減りもほとんどない。この質実剛健さが、スウェーデン軍に好まれた所以なのだろう。

そしてミリタリーサープラスの魅力は、なんといってもクオリティの高さと低価格である。巷には「ヴィンテージ」というだけで高値がつき、名品と呼ばれたり手に入りにくいものが多いが、自分はそういうものにあまり興味がない。

それよりも、低価格で簡単に手に入るサープラス品から、そのものの本質的な機能やデザインをじっくりと目利きして、将来の名品を発掘するのが好きなのだ。それにやっぱり「ミリタリーサープラス」という響きには、男心を掴んで離さない唯一無二のロマンがある。

最後にもう一つ。このブーツ、普通のお洒落ブーツと違い足首あたりのくびれがほとんどないのだ。コレの何が良いって、外家の行き来で脱ぎ履きが大変しやすく、思い切りキックするだけで抜けて飛んでいく。さて、山の季節はこれから夏に向かう。喉カラカラで倒れそうになる猛暑日の土いじりは、こいつをスポッと飛ばして、すぐさま冷蔵庫でキンキンに冷えたビールにありつくとしよう(笑)。

スウェーデン軍のM-90ラバーブーツ

スウェーデン軍のM-90ラバーブーツ

過酷な冬を過ごすスウェーデン軍のために作られた、カナダ製の完全防水ラバーブーツ。後ろの紐を絞ることで履き口を調整でき、ゴツい見た目に反して履き心地はすこぶる良い。アウトソールも安定感があり、ぬかるんだ野山の道もへっちゃらだ。1万450円(ワイパー)

スウェーデン軍のM-90ラバーブーツ

①かれこれ5~6年の付き合いになるが、未だにちっともすり減らない。この調子でいくと、自分の寿命とブーツの寿命どちらが長いのだろうか?

スウェーデン軍のM-90ラバーブーツ

②スウェーデン軍の象徴でもある3つの王冠。下の数字はサイズで異なる。

フキノトウ

③これからフキに育ってくれれば、今度はおひたしとしても楽しめる。

フキノトウ(PETASITES JAPONICUS)

フキノトウ

●キク科フキ属
●全長:4~6cm
●生態:多年草
●原産地:日本

[一口メモ]フキもフキノトウもどちらも旨いが、微量ながら毒性があるため食べ過ぎにはご注意を。

今回のひと皿
フキ味噌

フキ味噌

いつもなら天麩羅だが、今回はフキ味噌にしてみた。フライパンに油を引き、細かくミジン切りしたフキノトウを炒める。しんなりしてきたら味噌、料理酒、砂糖で作った味噌だれを投入し、弱火で3~4分馴染ませたら完成。素朴で最高な、春のご飯のお供だ。

坂下史郎

坂下史郎

さかしたしろう/1970年生まれ。セレクトショップや著名ブランドのMD職を経て独立。2015年から都内と山梨・塩山での二拠点生活を始め、以来毎週末の山暮らしがルーティンに。自身が手掛けるブランドの一つである「迷迭香」には、その趣向を反映させた街⇄アウトドアで活躍する機能服が豊富に揃う。

連載[週末農家・坂下史郎のベジカジライフ]
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[ビギン2023年6号の記事を再構成]文/坂下史郎 写真/丸益功紀(BOIL)

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