質実剛健ミリタリーは、今やカバン作りに欠かせぬエッセンスのひとつ。かたやバリスティックナイロンにイチ早く着目、かたや軍需工場でミルスペック準拠の製カバンを標榜と、その潮流を巻き起こしたのは間違いなくこの両雄。その最新作同士とあれば激戦必至!
トゥミvsブリーフィング[ミリタリー]
注目の新人同士によるガチンコ名勝負の予感
左/ブリーフィング 右/トゥミ
ミリタリーライクなカバンといえばまず名が挙がる両雄。それだけに、この一戦には問答無用な名勝負の予感が漂います。
ブリーフィングからこの春デビューする、注目の〈フレイター〉ライン。過去に展開していたミリ味濃厚な名モデルを中心に、コクは残しつつ今っぽくマイルドに再構築したラインナップを固めます。メイド インUSAでありながら、素材使いやデザインがモダンに洗練されている、と。
それだけでもファンの期待値が高い新人と言えますが、他のメイド イン USAモデルでは現在展開されていないオリーブ色が登場した点にも「本気の攻め」の姿勢がうかがえます。
同じくトゥミのニューバックパックも、パラシュートクロスに着想を得た素材使いで今どきのミリタリーを表現。デイジーチェーンを備え、〈トゥミプラス〉に対応するなど、カスタマイズ性の高さでどんな局面にも対応することでしょう。
果たしていかなる戦局を迎えるか?
ビギンスタッフがカバンの実力を5段階分析
ライター
礒村真介さん
数年前まで編集部に在籍していたベテラン。カバン特集などを通して、トゥミとブリーフィングの数々の名モデルに触れてきた。
スタイリスト
佐々木 誠さん
なんでもござれな敏腕スタイリスト。ドレスにもカジュアルにも振れるため、両ブランドのカバンはスタイリングで重宝している。
編集部
ナカシマ
もうすぐ編集者歴3年目。就職活動時はトゥミを使用。休日バッグはブリーフィングを使用。両ブランドへの愛は結構なものと自負。
①オンオフ度:ドレスとカジュアル、両方にしっかり馴染むかどうか。
②機能性:防水など、痒いところに手が届く機能があると高得点。
③軽さ:荷物を運ぶ以上、本体の重量がいかに軽いかは大事。
④小分け度:整理整頓の鍵となるポケット数が評価の基準。
⑤容量:キャパシティ。“たっぷり収納”が正義!
[トゥミ]
軍用パラシュートにインスピレーション!
TUMI[トゥミ]
アルファ ブラヴォ「アリー」バックパック
メイン荷室はジップ開口部からクイックにアクセスできるが、同時にロールトップも採用。これにより荷量が増えた際は上へと広げることができる。トゥミプラスにも対応し、拡張性◎。W31×H42×D12.75cm。7万7000円。
目を凝らすと視認できる格子状の補強糸がリップストップ生地の証。軽量かつ耐久性◎だ。
ロールトップ採用で上方向に拡張できる
クルクルせずともジップ開口でアクセス可
[ブリーフィング]
背脂特濃でなく鶏白湯的な洒脱ミリタリー
BRIEFING[ブリーフィング]
フレイター アサルトパッカー
〈フレイター〉シリーズより。現代におけるアサルトパックを、小ぶりでデイリーユースしやすいサイズ感をシンプルなデザインで体現。ワントーンで仕上げられた端正なパックだ。W27×H48×D17cm。5万600円。
500Dのコーデュラナイロンをメインの素材に。インナーラベルは軍用服をオマージュしたもの。
ジップのエンド部分は耐水仕様
敢えて定番タグを排して同色刺繍に
※表示価格は税込み
[ビギン2022年5月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。