特集・連載
2012年頃HITチャート♪:スポーツファッションとランシューのLove Story
ランスタイルをお洒落に変えた「進化系ランシュー」
傑作スニーカーの超現代ヒストリー '90s~2010年代編 1900年代から始めるのがスニーカー史のセオリーですが、今回は雑誌ビギン創刊の1988年を起点に超現代をフィーチャー! この記事は特集・連載「傑作スニーカーの超現代ヒストリー ’90s~2010年代編」#11です。
最先端アッパーを搭載
進化系ランシューがランスタイルをお洒落に変えた
振り返ると、東京マラソン前夜のランナーってザ・運動着なスタイルで走ってましたよね。当然、その足元にあるランシューも街で履くには難易度が高く、せいぜいレトロ顔モデルがアメカジのハズシとなっていたくらい。
1990年代~2000年代:動きやすさを重視した定番ランニングスタイル
潮目が変わったのは2010年代初頭のこと。テックウェアやジョガーパンツが人気を集め、そのスタイリッシュさと楽ちんさに世界が開眼。アスレチックとレジャーを掛け合わせたアスレジャーなる造語が一般化したのがその証拠でしょう。
2010年代:街でもサマになるアスレジャースタイル
機能的=お洒落という新スタイルに、先端素材で未来を醸すスマートな新世代ランシューがハマりました。ニットがアッパーに取り入れられるなど第二の皮膚的フィット感もさることながら、街着としてもサマになるクールさが確かに存在。
休日はサクッと走って、カフェでコーヒーブレイク。フット気がつくと、進化系ランシューがそんな“いい感じの日常”を足元から支えてくれたのです。
2000年:アッパーに編み地を初めて採用
NIKE[ナイキ]
エアウーブン
ナイロンの平紐をバスケットかごのように編み込んだアッパーは、後のフライニットにつながる果敢な挑戦。シューレースレスなスタイルも人気を博し、即品薄に。
《2010年代に起きたアッパーの進化》
2012年:ナイキが画期的なニットアッパーフライニットを開発
編み機のIT革命が可能にした、3次元のワンピースニット。よくよく考えればニットって伸縮性も通気性もバツグンなわけで、万人の足にシンデレラフィット。
NIKE[ナイキ]
エア ズーム テンポ ネクスト% フライニット
メダリストや箱根ランナーの最新レースシューズと同じ設計思想のトレーニングモデル。超高効率ソールにフライニットアッパーを組み合わせたフューチャーなルック。2万4200円(ナイキ カスタマーサービス)
2014年~:スニックス人気
各メーカーが「ソックスのように足と一体化するランシュー」を次々と発表。スニックス(©ビギン)という表現は誰もが腑に落ちた!?
今買えるスニックス
ADIDAS[アディダス]
4D フューチャークラフト
3Dプリントで照射した超エンジニアリングなミッドソール×プライムニットアッパーの最新次世代モデル。履き口が足首高めまでフィットする。3万800円(アディダスお客様窓口)
アスレジャー人気の立役者エロルソン・ヒュー
テックスタイルが最前線へと躍り出た背景に、革新的な新素材を取り入れたウェアを展開するドイツ発のブランド「アクロニウム」のデザイナーであるこの人あり。2014年にはナイキのアウトドア部門「ACG」をスタイリッシュに一新。アスレジャーを一時の流行から定番に昇華させた。まさにカリスマ!
※表示価格は税込み
[ビギン2022年3月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。