特集・連載
2010年代:ベストHIT
2010年代「白スニーカー」が楽ちんスーツとともに会社にやってきた!
傑作スニーカーの超現代ヒストリー '90s~2010年代編 1900年代から始めるのがスニーカー史のセオリーですが、今回は雑誌ビギン創刊の1988年を起点に超現代をフィーチャー! この記事は特集・連載「傑作スニーカーの超現代ヒストリー ’90s~2010年代編」#09です。
2010年代を象徴するスニーカー事変
白スニが会社にやってきた!! パッド入りの肩で風を切り、革靴の底を擦り減らしながら馬車馬のように働いていたミレニアム以前のサラリーマンにとっては、サンタが街にやってきたかのようなお伽話でしょう。 言い換えれば、それほどのパラダイムシフトが2010年代に起きたのです。
革命前夜の2000年代中頃から2010年頃はアメトラがブームで、足元は革靴やブーツが主流。スニーカーは長い冬の時代を過ごしていました。そんななか、2005年に環境省がクールビズを発表。
2010年代に入るとアンコンやカットソー生地など快適ジャケットが人気を集め、ノータイOKなどビジネススタイルのカジュアル化が加速します。
そして、ビギンでも幾度となく紹介してきたアレが世を席巻。そう、楽ちんスーツことイージーセットアップです。軽快な化繊素材、となると足元は重厚感ある革靴ではトゥーマッチ……。
そこで、白羽の矢が立ったのが白スニーカーです。品のよさと軽快さを兼ねた見た目はイージーセットアップに通ずるものがあって、相性抜群!
さらに老舗コンバースの定番でさえドレッシーなカップソールを採用したオールスタークップへ進化するなど、カジュアル靴の代名詞がビジネスでもイケる大人顔にアップデートし話題を集めたことで、ケー・スイスやスペルガなどレトロな白スニーカー人気も再燃。
スポーツ庁推奨のスニーカー通勤がトドメの援軍となり、白スニの復権、殊にビジネス界進出はスニーカー史に残る革命的な出来事となったのです。
スニーカーの超老舗コンバースもビジネス対応の大人顔に進化
【2010年】アンコン仕様やカットソー生地など快適ジャケットが普及
【2016年】化繊素材を使ったイージーセットアップが普及
【2018年】スポーツ庁がスニーカー通勤を推奨
オフィスで履ける傑作白スニ早見表
潔い白一色と言えど、素材感やシルエットの違いで印象もウンと変わるもん! スタイリストのアドバイスも参考に、早見表からお好きな白スニを探してネ。
セットアップのインナーと靴のテイストを揃えると◎
スポーティな白スニには……カジュアルなクルーネックのカットソーを合わせましょう。
スタイリスト
コダンさん
雑誌や広告、カタログなどのスタイリングを手掛ける人気スタイリスト。スニーカーをこよなく愛し、豊富な知識を持つ。
①CONVERSE
滑らかなスムースレザーに金ロゴが高級感◎
CONVERSE[コンバース]
オールスター クップ
2018年に登場。革靴でも見られるアッパーとアウトソールを縫い合わせる製法により、ドレッシーなオールスターに。1万5400円(コンバースインフォメーションセンター)
②K・SWISS
上品なレザーテニスシューズのルーツ
K・SWISS[ケー・スイス]
クラシック88
レザーテニスシューズの元祖と呼ばれるクラシック。88モデルは街履きしやすいラストを使い、革靴のような程よいボリューム感も人気の的に。1万780円(ケー・スイスカスタマーセンター)
③SUPERGA
100年近く愛されるイタリアの白スニ
SUPERGA[スペルガ]
2750
1925年に誕生したイタリアを代表するライフスタイルシューズ。リラックス感のあるキャンバスアッパーでオンオフ問わず使いやすい。6930円(カメイ・プロアクト)
④SPRING COURT
アビーロードを渡り世界的な人気モノに
SPRING COURT[スプリングコート]
G2 CANVAS
ジョン・レノンも愛用した仏のテニスシューズ。クッションを高める特許製法、ソールの通気孔もスプリングコートの代名詞だ。1万1000円(スプリングコート)
⑤REEBOK
オンタイムにも重宝された’80sの名作コートシューズ
REEBOK[リーボック]
クラブシー
1985年登場のリーボックを代表するコートシューズ。シーはchampionの意で、クラブチャンピオンの愛称で親しまれた。1万2650円(リーボック アディダスお客様窓口)
⑥NIKE SPORTSWEAR
ディテールの妙が光るクリーンなバッシュ
NIKE SPORTSWEAR[ナイキ スポーツウェア]
エア フォース 1
1982年登場、エアを搭載した初のバスケットボールシューズ。上品な白レザーのアッパー×同色のスウィッシュや通気孔が好アクセントだ。1万2100円(ナイキ カスタマー サービス)
※表示価格は税込み
[ビギン2022年3月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。