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文房具ルメ

引っ越しするなら
ゼブラのマッキーワーク!?

「鴨が葱を背負って来る」ということわざがある。

鴨鍋には葱が欠かせないが、すぐに鍋がつくれるように、当の鴨が自分で葱まで背負って来てくれるなんて、実に好都合。好都合すぎて、人に対して使われる場合は「お人好し」、もっとラフにいえば「チョロい」というニュアンスで、決して誉め言葉ではない(間違っても、取引先や目上の人に対して、「鴨が葱を背負って来たようなお話、ありがとうございます」などと言ってはいけない)。

だが、人間と違って、文房具が「チョロい」のはイイコトだ。ゼブラの「マッキーワーク」は、まさに「鴨葱」という誉め言葉が相応しい文房具である。

「マッキー」といえば、誰もが知る油性マーカーだ。紙はもちろん、布や木材、ダンボール、ガラス、プラスチック、金属にもクッキリハッキリと書ける。仕事や学校で使われることが多いと思うが、家庭でもめちゃくちゃ活躍するときがある。この時期に多い、「引っ越し」だ。

引っ越しではまず、荷物を箱詰めしなければならない。ダンボール箱は外からでは見分けがつかないので、内容物や引っ越し先で運び込む部屋を、側面に書き込んでおく必要がある。そこで活躍するのが、ダンボールにもかすれずしっかり書ける「マッキー」だ。

だが、引っ越しは詰めて運んで終わりではない。荷解きという、後半戦が待っている。あんなに一生懸命に梱包したのに、今度はその箱を全部開けないといけないなんて……。でも、もしあなたが引っ越しに使ったのが「マッキーワーク」だったなら、その憂鬱が少し軽くなるかもしれない。何しろ「マッキーワーク」は「開梱オープナー」付き。「書く」と「開ける」がひとつになった「マッキー」だからだ。

「マッキーワーク」のオープナーは黄色いプラスチック製。カッターナイフ等よりもケガにつながりにくく、開梱時に中身を傷つける心配もないので安全だ。

考えてみれば、荷物を箱詰めするということは、その後に必ず「開ける」という行為が待っているわけで、梱包と開梱の両方で活躍する「マッキーワーク」はまさに「鴨葱文具」といえるだろう。

かくいう私も、もうすぐ引っ越しをする予定。何はなくとも!とさっそく「マッキーワーク」を買ってきた。ところで、いくら鴨が葱を背負って来てくれても、鴨鍋を料理するのは自分なのよね。文房具はどんなに便利になったとしても、それはあくまで自分の頑張りを助けてくれるものであって、一番頑張らなければいけないのは自分、というのは変わらないのでしたとさ。さーて引っ越し、頑張るぞ……!

180円
https://www.zebra.co.jp/pro/mackeework/index.html

※表示価格は税抜き

ヨシムラマリ

ヨシムラマリ

神奈川県出身。子供の頃、身近な画材であった紙やペンをきっかけに文房具にハマる。現在は会社員として働くかたわら、イラスト制作や執筆を手掛けている。著書に『文房具の解剖図鑑』(エクスナレッジ)。

文房具グルメとは? 価格やブランド名だけでは価値が計り知れない、味わい深い文房具の数々。フランス料理店でシャンパングラスを傾ける記念日もあれば、無性にカップ麺が食べたくなる日もありますよね? そんな日常と重ねあわせて、文房具に造詣の深い気鋭のイラストレーターが気になるアイテムとの至福のひとときをご紹介!

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