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コスパの限界値を超えた別注生地を総力取材!

SUIT SQUARE(スーツスクエア)で学ぶVBCのABC~試着会談編~

今をときめくイタリアの名門生地メーカー、ヴィターレ・バルベリス・カノニコ(VBC)。スーツスクエアは、前身であるザ・スーツカンパニー時代からここの生地にどこよりも早く注目し、フレンドリーな価格で紹介してきました。このたび本誌は、スーツスクエアの皆さんとともにVBC本社を訪れ、素晴らしい生地が生まれる背景を徹底取材。日本のファンのために今回特別に実現した”大型別注生地”の詳細についてもVBCの重鎮にヒアリングしてまいりました。第3部は、スーツ有識者による試着会議の模様をお届けします!

スーツ有識者によるガチインプレッションTALK

スーツスクエアとVBCの強い絆から実現した今回の大型別注企画ですが、実際、世のスーツ好きの目にはどう映るのでしょうか? そこで人気スタイリスト・四方章敬さんと各界の目利きに、制作されたスーツやセットアップの印象をガチで語り合ってもらいました。

Archive Pattern Suit編
アーカイブ柄を巧みに今のリアルスーツに転換

四方章敬さん/1982年生まれ。京都府出身。スタイリスト武内雅英氏に師事し、2010年に独立。ドレスの流行を独特のムードあるスタイリングに落とし込む手腕が評価され、数多くのメンズファッション誌やWEB媒体で活躍。いま最もスケジュール確保が難しい売れっ子スタイリストの一人だ。近年はブランドのディレクションも手がけている。高田朋佳さん/1982年生まれ。東京都出身。「BEAMS」のドレスクロージングのバイヤーを経て、ファッションクリエイターとして独立。有名ブランドのアドバイザーやセレクトショップのクリエイティブディレクター、スーツスクエアのドレカジブランド「グービ」のディレクターと、多方面で活躍。海外からもそのセンスに注目が集まる。

四方さん(以下、敬称略) 世界中のブランドやテーラーが、VBCの生地を使いたがっています。

高田さん(以下、敬称略) ハイクオリティな生地を常に適正価格で提供していますからね。しかもスムースで光沢に富んだいかにもイタリアらしい生地から、クラシックな英国調の生地まで作れる器用さがある。人気も当然でしょう。

四方 そんなVBCに、こんなにも多彩な別注を敢行するなんて、スーツスクエアってすごいなぁ。
高田 長年の関係性があるからできることでしょうね。

四方 本日ボクらが着ているスーツは、ともに2000年前後のアーカイブ柄を、VBCが最近注力する21マイクロン素材で復刻した生地を使用。感想はいかがです?

高田 私のスーツの生地は、細めのカラーストライプを配しているんですが、とてもエレガントな仕上がり。ストライプのピンクがやや淡く、ベースのブラウンもメランジがかった色合いのため、ハデな感じがしないのも好みです。

四方 2000年代に流行ったカラーストライブはもっとパキッとコントラストをつけてましたよね。

高田 四方さんの着ているグレンチェックも、柄の見え方がさりげない。ベースと同系色で、かつ柄がとても細かいからでしょう。

四方 これなら、ほぼグレー無地の感覚で着られます。それでいて近づくと繊細な柄が浮き上がり、しっかりセンスをアピールしてくれる絶妙な塩梅。

高田 四方さんはトレンドのグリーンを使ったストライプタイを締めていますが、とてもシックに馴染んでいますね。タブカラーの白シャツと相まって、英国っぽい雰囲気を醸しているのもうまい。

四方 ありがとうございます。高田さんはどちらかと言えばイタリア的色気を感じさせるコーデ。ストライプの色をタイで拾いつつ、シャツのグレーで落ち着かせたんですね。大人っぽくて素敵です。

ユニバーサルランゲージのアース・ウィンド&ファイアー コート5万4890円。

 

高田 私が着ているスーツも四方さんが着ているスーツも、定番的なスーツをすでに持っていて、次にどうしようかなという方にぜひ着ていただきたいですね。

四方 柄はもちろん、21マイクロン素材そのものが素晴らしいですから。ハリコシがあるのに、ドレープも楽しめて、耐久性が高い。

高田 そもそもVBCに別注した生地を使ったスーツが、4万円台前半というのもすごすぎません?

四方 じつは今回の別注企画、このアーカイブ柄スーツに限らず、最初はどのモデルももっと高い値段とする予定だったらしいですよ。それを企業努力で下げたんだとか。

高田 素晴らしい! スーツのお洒落をもっと楽しんでほしいという、スーツスクエアさんの心意気ですね。服好きはしっかりその熱い想いを受け止めないと。

四方 同感です!

【Semicarted Flannel Suit編】
見た目からして柔らか! これぞ高級生地の証し

青木源太さん/1983年生まれ、愛知県岡崎市出身。日本テレビ入社後、『PON!』『バゲット』『火曜サプライズ』のMCなどを担当。現在はフリーアナウンサーとして関西テレビの情報番組『旬感LIVEとれたてっ!』のメインMCを務める。また、「日本一のイベント司会者」を目指し、年間約100本を超えるイベント司会を担当。無類のスーツ愛好家。

四方 アナウンサーというご職業柄でしょうか、青木さんはとてもスーツがお似合いですね。

青木さん(以下、敬称略) ありがとうございます。スーツを着こなしたいからアナウンサーをしていると言っても過言じゃない私にとって、最高の褒め言葉です。筋トレも、スーツを格好良く着るためだけにやっています(笑)。

 

四方 そういえば本日スタジオに来られた時に着ていたスーツもVBCの生地でしたね。

青木 はい。着用するスーツには自分なりにこだわっています。

四方 それは昔から?

青木 日テレのアナウンス部の教えです。なるべく上質なスーツを着ろ。そしてルールを守って着こなせと。そういう正統的なスーツスタイルをしていると、たしかに仕事に立ち向かう自信がわいてくるんですよね。以来スーツにこだわるようになりました。

四方 このスーツの印象はいかがです? これはスーツスクエアがVBCに別注したセミカーデッドフランネルという復刻生地を使用。普通のフランネルは紡毛を使うのですが、これはヨコ糸に梳毛を使い、格段に軽く仕上がっています。

青木 高級な生地は、見た目から柔らかさが伝わってくると常々感じていたんですが、これがまさにそう。着心地も軽いし、私のように一日中スーツを着続けている職種には絶好な生地感ですね。それでいてフランネルならではの重厚な風格もしっかりある。

四方 色柄はどうです?

青木 ダークなネイビーにうっすらとグレンチェック柄を配して奥行きを深めているのがいいですね。チェックはカジュアルに寄ることもありますが、これはとてもエレガント。今日はストライプタイを用意していただきましたが、無地のネイビータイでストイックにまとめてもカッコ良さそうです。

四方 それも正統派の英国調の着こなしですよね。

青木 じつは私、ジェームズ・ボンドの着こなしがとても好きなんです。ベーシックに徹していながら、なぜか男の色気と自信が匂い立つ。そんな理想のスーツ像に近づけてくれる一着ですね。

【OFFLIMITS Set Up編】
今どきのクラシックを表現したデザインも好感

鈴木啓太さん/1981年生まれ。静岡県静岡市出身。高校卒業後、2000年に浦和レッズに入団。15年シーズンに引退するまでMFとして活躍。06年には日本代表に選出され、オシムジャパンで唯一全試合に出場。15年に腸内細菌の可能性に着目し、AuB設立。良好なコンディションの維持、パフォーマンスの向上を目標としたヘルスケア事業を展開する。

鈴木さん(以下、敬称略) このセットアップ、生地がいいですね。ストレッチが利いているのにシャカシャカした感じもなくパリッとしてる。ウール100%ですか?

四方 いえ、イタリアの老舗生地メーカーであるVBCが、初めてウールに化繊をブレンドして作った「オフリミッツ」という機能素材を使用しています。ところで鈴木さんは、普段スーツやセットアップを着る機会は多いんですか?

鈴木 サッカー選手の時代、スーツを着るのは移動時のみで、プライベートではほとんど着ていませんでした。引退してからは会社を立ち上げたこともあり、きちんとタイを締めてスーツを着る機会が増えましたね。もちろんセットアップにTシャツを合わせるようスタイルもよくします。ベンチャーの経営者同士で話すときは、むしろそっちのほうが親近感を抱いていただけるようで。今日はベージュのニットを用意してもらいましたが、黒のセットアップをシックに見せる技として気に入りました。

四方 パキッとした白Tでモードっぽく着こなすのもアリですが、こういう柔らかな色のニットを合わせると品がプラスされるんです。

鈴木 このセットアップはタイドアップもイケますよね? 

四方 もちろんです。素材は進化系ですが、ラペルが幅広で、ゴージラインも低いなど、デザイン自体は“今どきのクラシック”を意識していますから。たとえばニットタイを締めて足元をローファーなどとすればカッコいいですよ。

  

鈴木 今日ボクが穿いているドローコード付きのパンツも、カタチはクラシックですよね。タック入りのデザインで、腰や太もも周りにゆとりを持たせていますから。

四方 ノータックパンツも用意されているんですが、よりトレンドを意識したいのなら、いま穿いてるパンツのほうがいいかも。

鈴木 セットアップだから上下バラバラで着られますし、着こなしの幅が広いのも嬉しいな。ボクは出張が多いのですが、コレさえ持っていけば場にあった装いを様々に楽しめる。ファッションはTPOが大切と考える自分にとっては頼もしい一着となりそうです。

問い合わせ先/スーツスクエア TOKYOGINZA店 TEL 03-6264-4704、スーツスクエア 新宿本店 TEL 03-3226-3319、スーツスクエア LINKS UMEDA店 TEL 06-6374-9040、ユニバーサルランゲージ メジャーズ 新宿本店 TEL 03-6273-1308 公式ホームページ


写真/松島星太 文/吉田 巌(十万馬力) スタイリング/梶谷早織

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