知っておくべき8ブランドをチェック! 英国アウター名門分布図
英国にはアウターの名門・名家がわんさか。知っておくべき英国正統派ブランドを創業年・創業地とともに学んじゃいましょう。
① MACKINTOSH[マッキントッシュ]
Since 1823年/From グラスゴー
代表アウター ダンケルド
ブランドの顔であるダンケルドは、装飾という装飾のない至極シンプルな顔立ち。それでいて威風堂々のオーラを備えているのは、それがいかに研ぎ澄まされたカタチかの証明といえる。とりわけ品格を感じさせるのは、やっぱりゴム引きクロスを用いたそれ。独特のハリが、そのシルエットをより立体的に浮かび上がらせるのだ。写真は2020年版。
② Barbour[バブアー]
Since 1894年/From サウス シールズ
代表アウター ビデイル
バブアーの現会長マーガレット・バブアー氏が乗馬用として開発。防風性を高める袖リブやサイドベンツ、ハンドウォーマーポケットなど、馬上での着用を想定して採用された意匠が、街でこそ利くじゃん♪と大ブレイク。5万3900円。
③ INVERTERE[インバーティア]
Since 1904年/From ニュートンアボット
代表アウター ダッフルコート
[高品質ダッフルでメゾンをも魅了]
リバーシブルコートを世界で初めて開発した老舗ブランド。インバーティアとはラテン語でリバーシブルの意味だ。その後、高品質なダッフルコートで地位を確立。高級メゾンが仕入れするほどの人気ぶりだった。
諸事情から生地調達が困難となり1980年代以降、市場から消えていたが、英国の名門生地メーカー、ジョシュア・エリス社が伝統のウールヘリンボーン生地を再現。2013年、ダッフルも見事復活を遂げた。17万3800円(アイメックス)
じつは「リバーシブルコート」を世界で初めて開発したブランド!
④ GRENFELL[グレンフェル]
Since 1923年/From バーンリー
代表アウター ケンジントン2
[過酷環境にも◎な独自タフ生地コートに定評]
英国の医師であり探検家でもあるグレンフェル卿がバーンリーで開かれた講演会において、過酷な環境に適した高機能な衣服の必要性を熱弁。これに反応したのが地元の工場主ヘイソーンスウェイト氏。
1923年に、彼は軽くて丈夫、防水防風・透湿性に優れた生地を開発。グレンフェル・クロスと名付ける。その機能性は後に英国のエベレスト遠征隊がテントに採用し証明した。本作はそんな伝説的な生地を使ったロング丈のトレンチコート。17万9300円(コロネット)
コートの生地がエベレスト登山のテントに採用された
⑤ BELSTAFF[ベルスタッフ]
Since 1924年/From スタンフォードシャー
代表アウター トライアルマスター
[無二の無骨ライダースがバイク乗りを虜にした]
1940年代に自社開発したワックスドコットン搭載の防風性・防水性に優れたモーターサイクルジャケットで、バイク乗りを虜にしてきた名門中の名門。そんなベルスタッフのアイコンともいえるのが、1948年生まれの本作。
もとはといえばスコットランドで開催された6日間のトライアルレース用に開発されたアウターだが、各界の著名人が愛用したことで知名度が爆上がり! 名優、スティーブ・マックイーンもその一人だ。9万4800円(ベルスタッフチョイス)
スティーブ・マックイーンも愛用
⑥ BARACUTA[バラクータ]
Since 1937年/From マンチェスター
代表アウター G9
誕生以来幾度もシルエット変更が行われたG9。現行のレギュラーフィットは近年のG9人気の起爆剤となったシルエットで、身幅や袖幅が細めのためモダンな雰囲気で着用できる。現行品はボディ素材に吸水速乾に優れたクールマックスを使用し、撥水性も備える。5万2800円。
⑦ Gloverall[グローバーオール]
Since 1951年/From ロンドン
代表アウター モンティ
[ミリタリー色強めな本格ダッフルを生産]
当初は第二次世界大戦後に不要となった軍用ダッフルコートの販売を手掛けるも、その経験を活かして開発したミリタリー色強めな自社製ダッフルが好評を呼び、今やダッフルのトップブランドに!
大戦で活躍したモンゴメリー元帥の愛称「モンティ」を冠する本作は、素材にボイルドウールというキメの粗い圧縮ウールを採用。タウン向けとは異なる昔ながらの無骨な雰囲気が魅力だ。7万9200円(アソシエイテッド・インターナショナル)
英国陸軍元帥の愛称「モンティ」から
⑧ LAVENHAM[ラベンハム]
Since 1969年/From サフォーク
代表アウター レイドン
[キルティングジャケットの第一人者]
羊毛や綿布より速乾性・耐久性に優れたナイロン製キルティング馬具を世界で初めて開発したエリオット夫人が創業。丈夫で保温効果の高い生地に惚れ込んだ乗馬愛好家たちの声に応えて、1970年代初頭にはジャケットの生産を開始。大定番「レイドン」が誕生したのもこの頃だ。
当時の仕様を色濃く残しながら、100%リサイクルポリエステル生地を採用するなど、時代に即してアップデートしているあたりも流石。4万700円(ラベンハム カスタマーサービス)
元々はお馬さん用ジャケットから!
※表示価格は税込み
[ビギン2022年11月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。