アーバンリサーチ

ミステリーランチはバックパック界の神ことデイナ・グリーソン氏が創設。米国海軍特殊部隊を筆頭に、クライマーやハンター、森林消防隊といったプロたちから絶大な支持を勝ち得ている、稀代のパックメーカーです。本特集では、これまでその背景に潜むさまざまなナゾを紐解き、真なる実力を浮き彫りにしてきました。最終回はそこで明らかになった製品哲学、独自の世界観、知られざる名品を余すところなく濃縮還元した、“ミステリーランチ東京”に潜入! オンリーショップならではのお得すぎるサービスや、ココでしか買えない希少モデルまで、その全容に迫ります。 Let’s Go Shopping

2017年4月、原宿のキャットストリートにオープンした“ミステリーランチ東京”は、現状世界で唯一のオンリーショップ。持ち前の骨太な世界観が随所に散見されます。なかでも同地のランドマークでもあるツリーに寄り添う形で佇む、グレーを基調とした店舗は、トレンドの先端をいく同地にあっても存在感抜群。ミステリーランチの本拠地ボーズマンがあるモンタナ州は“ビッグ・スカイ・カントリー”という愛称でも親しまれていますが、入り口には同郷の木彫製品メーカー、“ビッグ・スカイ・カーバーズ”が手がけた木彫りのクマさんがお出迎え。So Cute

【潜入レポ①】
ミステリーランチ東京では
米国モンタナ州ボーズマンの工場を体感できる!?

1Fはエブリデイ・キャリー・ラインをはじめとする、よりデイリーユース向きの製品が中心。奥の巨大なコルトンには、モンタナ州ボーズマンにある本社兼工場、通称“ランチ”から歩いて数分の場所にある、“Mトレイル”の雄大な風景写真が。日本の都心にいながら、ボーズマンの自然に没入できて、癒される〜♪ カウンターには製品開発等を担う本社スタッフの写真(最前列の一番左が創業者デイナ氏)も飾られているから、作り手を見ながら購入できるという、モノ好きにとっては地味〜に嬉しい特典も。デイナ氏がミステリーランチをスタートする前に手がけていた、クレッターワークス時代のアーカイブピースのほか、創業間もない頃の同社の看板を納めた写真もあり、アメリカのアウトドアカルチャーが大好物って方も、心を鷲掴まれるはず!

そしてさらに驚きだったのがコチラ! あれ? どこかで見覚えが……と思ったアナタは鋭い! そうなんです! 実はこれ、創業間もない2004年から展開されている名作“ブーティーバッグ”の元ネタになったレジェンドバッグ。ブーティーはもともとデイナ氏のご子息にして、現在同社のデザイナーを務めるポール・グリーソン氏が考案したもの。父デイナ氏がかつて「HATCH」というチャリティーミュージックフェスのノベルティ用に作ったトートを基に、より実用性をアップデートしたものなんですが、このバッグこそがまさにその元ネタ。こんなレジェンドまで生で眺められるなんて恐悦至極!

アウトドア、ハンティング、ミリタリーと、各分野のプロたちが愛す、いわばミステリーランチの真髄ともいえるテニクカルパックは2階に集結。現在在籍しているスタッフは、そのほとんどが何がしかのアクティビティに精通するアウトドアマン。同社製品に関する知識はもちろんのこと、実際のフィールドで着用するにはどのモデルがベストなのか、ユーザーの細か〜なニーズを聞きながら応対してくれるのも、オンリーショップならではの強みです。さらにカウンター奥のコルトンには本社兼工場の作業風景が映し出されているんですが、実は同店のカウンターは、同工場のミシン台をイメージして、同じデザインに特注したもの。ココで開発された製品が並んでるんだ!というストーリーを感じながら購入できるというのも、同店でしか味わえない特権なんです。

【潜入レポ②】
ココでしか買えない!
初代3ジップデザインパックと遭遇!!!

さらに店内を眺めていて、思わず“なに〜〜〜〜〜っ!”とコーフンしてしまったのがコチラ。なんと今は廃盤となった名品「スイートピー」があるじゃないですかっ! これはミステリーランチのアイコンでもある“3ジップアクセス”を初めて搭載した記念碑的モデル。し・か・も、何を隠そう同社の存在が米軍に広く浸透することになったのも、実はこのモデルがきっかけ。スイートピーに惚れ込んだある軍人からコンタクトを受けた際のやりとりと、デイナ氏は下のように述懐しています。

あまりに愛らしい名前を懸念してか、無骨な軍人に名前の再考を迫られてしまったデイナ氏は(笑)、数日考えて“3デイアサルトパック”という名を提案。要所を軍用にブラッシュアップして、晴れて特殊部隊に採用されることになったんだそうな。ちなみにこの“3デイアサルトパック”は、“3デイアサルト BVS”と名を変え、現在も同社の定番ギアとして展開されているので、気になる人はぜひチェックを!


で、話を戻すとこのスイートピー、2016年に廃盤(後継モデルあり)になってしまったのになぜ販売されているかというと、同店のために特別に企画されたスペシャル版! その名も「スイートピー SP」! “3ジップアクセス”や“フューチュラヨークシステム”といった象徴的意匠と、オリジナルのデザインはそのまま踏襲しながら、随所に“SP”たる所以が! まずモンタナ州ボーズマンの自社工場で、一点一点丹精込めて作られているってのが、定番好きには何より嬉しい!()。さらに本社近くの山々を描いたスペシャルパッチのほか、シリアルナンバーや製造したスタッフ&最終検品をしたスタッフのサインが手書きで記されているタグなんかも完備してるとくれば、もうコーフンせざるを得ません!

極少ロットしか生産できないため、各色10点だけという超希少モデル。なかには各種コーデュラナイロンと、頑強なX-PACを組み合わせたカラバリなんかもあって、これがまた本社スタッフの感性が凝縮されてて超渋い! インラインでは見られない素材使いもまた“SP”たる理由なんです。 “オリジン”や“ルーツ”に惹かれるモノ好きはソッコー足を運んでチェックすることを推奨します。W32×H52×D18cm。33ℓ。各105600円。

限定モデルは他にもアリ!

ちなみに「スイートピー SP」と同じように、同店でしか買えないスペシャルモデルは他にも。こちらの「ボムパック」は、爆薬を用いて雪崩による事故を未然に防ぐスキーパトロール達が愛用していたことから名付けられたモデルにして、ミステリーランチの前身ブランド“DANA DESIGN(デイナデザイン)”時代から存在する、由緒正しいモデル。それを同店限定のスペシャルエディションとして復活させたものなんですが、これがまたらしさ全開。シンプルな構造とカーボン製フレーム、フューチュラヨークシステムがもたらす極上の背負い心地は、リアルガチなアウトドアマンも100%満足するはず。ただ同じように数に限りがあるので、ぜひお早めに! W35×H68×D23cm。42ℓ。123200円。

【潜入レポ③】
Mr.MYSTERY RANCHに聞いた
極私的No.1とオススメグッズ!

同店にこぞって山好き&服好きが集う理由。それはブランドの世界観を体現する店舗や、豊富な商品群のほかにもうひとつ、経験豊富なスタッフの存在も欠かせません。なかでも同店のボスである寺尾さんは、同社製品のすべてを知り尽くす、まさにMr.MYSTERY RANCH! せっかくなんで、そのごく私的に推すギアをお聞きしちゃいました。

ミステリーランチの国内代理店を担うエイアンドエフに2000年から務める、アウトドア製品のスペシャリスト。同社製品のことなら何でも知り尽くすのは言うまでもなく、釣り歴もなんと約40年! モトクロスや自転車にも精通する趣味人なので、パック選びに迷ったら何でもご相談を。

極私的No.1

さまざまなミステリーランチ製品を愛用する寺尾さん自身が、最も寵愛しているのがこのピントラー。内部に豊富な収納が設けられていたり、運搬性能の高い“ガイドライトMTフレーム”が採用されていたり、パックとフレームの間にも荷物を収めて運べる“OVERLOAD™フィーチャー”という特殊設計も採用。ハンティングを想定して開発された機能がギュギュッと詰め込まれているんですが、なかでも前面に2本備わったロック機構付きのバックルに注目。

これはバス釣り時に必要となるフィン(足ヒレ)を、パックとの間に挟んで持ち運ぶ際、絶対に落とさない!という安心感を得られる、寺尾さんにとっての必需機構。これを存分に生かし、遠方までバス釣りに繰り出し、そのまま1泊する……なんて流れが至福の時間だそうなのですが、写真はまさにピントラーが活躍しているひとコマ。他にも様々なアクティビティについての知識が豊富だからこそ、求めるニーズに応じて的確なモデルを提案できるってわけ。W30×H62×D25㎝。38ℓ。6万500円。

オススメグッズBEST3

ちなみにバックパックに勝るとも劣らないグッズ類もリコメンドしていただいたところ、教えてもらったのがこの3モデル。「『テックホルスター』はズバリ、丈夫で便利なスマホケース。モールやバックパックのウエストベルト、ハーネスなんかにもつけられるので、両手をフリーにしたいアクティビティ時には活躍するはずです。『ゾイドセル』は壊れやすい物を携行する際に役立つ、パッド入りの小物入れ。カメラバッグ代わりにも重宝します。『ゾイドキューブ』はスモール、ミディアム、ラージと3サイズ展開なのですが、いずれもバッグインバッグとして荷物を整理際に役立つ便利ツール。旅や出張時のストレスを軽減したい方にもオススメです」。左/「テックホルスター」W11×H18×D5cm4290円。中/「ゾイドセル」W32×H15×D15cm。4ℓ。4950円。右/「ゾイドキューブ ミディアム」W33×H15×D18cm。8ℓ。2970円。

意外と知らない!?お得情報

【其の一】

ミステリーランチのウリである雲上の背負い心地を体感するためには、ジャストサイズでの着用が必須。購入時に通常サイズの付属パーツが体型に合わない場合などは、ヨークやパッドをそれぞれ約5000円で別途購入後に交換しなければならない。しかしミステリーランチ東京ではこれをなんと初回のみ無償で交換可能! 特殊な体型に悩んでる方は駆け込むべし。

【其の二】

プロアスリートや山岳(アウトドア)ガイド、アウトドア産業に従事する方に特別価格で製品を提供する登録制プログラム、“プロパーチェスプログラム”も実施中。登録には審査が必要なので、該当者は気軽に相談を。

【其の三】

2022年は同店の5周年を記念して、さまざまなノベルティが用意されてきましたが、現在その第4弾として実施されているのがこちら。ミステリーランチのロゴ入りボレーストラップ! 税込みで1万6500円以上購入したユーザーが先着順にゲットできるものなんですが、念のため説明しとくと、これはスキーの結束ストラップとして1980年代からスタートした米国ブランド。UV耐性のあるポリウレタン製ストラップに、熱処理されたアルミ製バックルがついていて、荷物をまとめる、括りつける、固定する、と、幅広い用途で使用可能なんです。アウトドアアクティビティの助っ人として、ぜひご活用を!

 

 

 

 

写真は同店の1Fカウンターに記されている、デイナ氏のサイン(下)。“Having fun is enough.”=“楽しむだけで十分”。この一言にこそ、デイナ氏の物作りの、ひいてはミステリーランチの哲学が凝縮されているように思います。アウトドアや日々の生活を思い切り楽しむ。それをサポートする製品には、一切の妥協が許されない。そうした製品作りの真摯な姿勢と、自然を愛する姿が、ミステリーランチ東京の至る所に表現されています。

全6回にわたって、ブランドのAtoZを紹介してきましたが、生でその魅力に触れたい方は、一度同店に訪れてみてはいかがでしょうか。きっと単なるショッピング以上の体験ができるはずです。Let’s Go Shopping & Having fun!

問い合わせ先/ミステリーランチ東京tel03-4578-8827 公式ホームページ

カメラマン/上野 敦(プルミエジュアン) ライター/黒澤正人 編集/増井友則(BeginNEWS)

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