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英国革靴の聖地 ノーサンプトン

英国革靴の聖地「ノーサンプトン」

英国の田舎町が“靴の町”として発展を遂げたのは、18世紀半ばから19世紀にかけての産業革命期。現在の靴の原型を作ったと言われるのが、ピューリタン革命の指導者オリバー・クロムウェルなのだ。

ノーサンプトン靴産業の始祖 オリバー・クロムウェル
ノーサンプトン靴産業の始祖
オリバー・クロムウェル

【ノーサンプトンが革靴の聖地となった4つの条件】
 
①樫の木 ②良質な水 ③地の利 ④タンナー
 
木型の材料となる樫の木が豊富に自生し、郊外に多くの川が流れ、大都市を繋ぐ幹線道路の中間に位置することから、多くのタンナーがここを拠点に。聖地になる大事な条件が揃っていたんです!

1.TRICKER’S[トリッカーズ]Since 1829

英国王室御用達の最古参のシューファクトリー。狩猟などで使われる堅牢なダブルソールを備えたブローグシューズがお馴染みだ。

トリッカーズのバートン クロムエクセル
トリッカーズのバートン クロムエクセル

2.JOHN LOBB[ジョンロブ]Since 1849

ビスポーク靴作りの名門として確固たる地位を築き、1982年から既製靴をスタート。技術の高さは当然、素材も最高級品を使用する。

3.CHURCH’S[チャーチ]Since 1873

左右同じ形で作られていた靴を初めて左右非対称に設計し、ハーフサイズを取り入れた老舗。『007』のボンドが愛用したのも有名だ。

4.SANDERS[サンダース]Since 1873

“時代が求めるグッドイヤーウェルテッド靴”を標榜。将校の正装用として過去にジョージブーツが採用され、今なお官公靴を手掛ける。

サンダースのオフィサーシューズ
サンダースのオフィサーシューズ

5.CROCKETT & JONES[クロケット&ジョーンズ]Since 1879

自社のみならず有名ブランドの靴を生産するなど同業からの信頼も厚い。世界一多くの木型を所有し、日本人向けのラストも存在する。

6.LOAKE[ローク]Since 1880

正確な作業は当然、そのスピードも重視し、週に約6000足を生産していた時代も。英国人も納得の抑えられた価格も魅力の一端だ。

7.BARKER[バーカー]Since 1880

日本での知名度は低いが、国際市場では超有名な大手メーカー。安定した質の靴を安定して供給するため、工場も大規模に構える。

8.NPS[エヌピーエス]Since 1881

ミリタリーブーツの生産で成長し、100%英国性を貫く知られざる名門。老舗ながら靴作りは柔軟で、ラバーソールのモデルが主軸だ。

9.JOSERH CHEANEY[ジョセフ チーニー]Since 1886

自社の他に有力ブランドやショップのオリジナルも生産し、多くの木型を持つ名門のひとつ。士官靴を多く手掛けていることでも有名。

ジョセフ チーニーのケンゴン H
ジョセフ チーニーのケンゴン H

10.EDWARD GREEN[エドワード・グリーン]Since 1890

“可能な限りの上質”を掲げ、世界でも圧倒的な人気を誇る。全ての靴の手本となったとま で言われる名木型「202」の生みの親。

11.GEORGE COX[ジョージ・コックス]Since 1906

比較的若いメーカーながらグッドイヤーウェルテッド製法の品質は一級。日本で厚底のブーツが人気を博すなど流行に敏感な側面も。

12.GAZIANO & GIRLING[ガジアーノ&ガーリング]Since 2006

ビスポーク靴のディテールを既製靴に取り入れ、圧倒的なクオリティを実現する新鋭。創業者の一人は、名門で活躍した靴デザイナー。

今さら聞けない本格靴講座
山形のノーサンプトンって何!?

山形のノーサンプトン
靴好きが「ノーサンプトン」と称す山形の「宮城興業」。南陽市という地方にある小さな老舗ながら、その超絶クオリティは日高さんも舌を巻くほど! 定番のUチップでその真価を紐解きます。
 

山形・宮城興業の技術力の高さを称賛する異名なんです!

ワールドフットウェア ギャラリー ディレクター 日髙竜介さん
ワールドフットウェア ギャラリー ディレクター
日髙竜介さん

ミヤギコウギョウのUチップ

宮城興業[ミヤギコウギョウ]
Uチップ

09年に自社名を冠して靴を作り始め、その翌年以降改良を重ねながら続く木型「M-6000」を採用。最ドレッシーな時代の米国靴を参照したUチップは内振りで小指が当たりにくく、歩行はすこぶる快適だ。「英国顔負けの精緻なスキンステッチも見物です(日高さん)」。6万4900円(ワールド フットウェア ギャラリー 神宮前本店)

 
※表示価格は税込み


[ビギン2022年10月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。

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