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新・レトロスニーカーに歳の差なんて関係ない説 対談

ファッション界のスニーカー好き師弟で検証

レトロな要素をミックスしてモダンな顔つきにアップデートしたり、ソールだけ最新のエアに替えてみたり、ビギンは今季、定番やどこか懐かしい顔のスニーカーに程よく“今っぽい”を加えた「新・レトロスニーカーが一番使える」と提案しているけど実際どうなの? ってことで、師弟関係にあるビームスのバイヤーお二人に話を聞いてみました。題して「新・レトロスニーカーに年の差なんて関係ない説」の検証スタート!

 

[師匠 42歳]新井さん

新井さん

ビームスTの名物店長として知られ、2017年にバイヤーに就任。業界随一のスニーカーフリークでもあり、あらゆるジャンルに精通する。

[新井さんのお気に入り]
プーマ×ビームス ジャパン/スウェード MIJ FAT

 

プーマ×ビームス ジャパン/スウェード MIJ FAT
ライニングもファット化してクッション性UP

 
木型から作り、日本製の技術でバランスよくファット化を実現。アッパーに姫路レザーのスウェードを使用。カップインソールで履き心地も快適だ。2万1450円(ビームス ジャパン)

 

[弟子 32歳]小林さん

小林さん

アメカジ、ヴィンテージに造詣が深く、若手のホープとして2019年にメンズカジュアルのバイヤーに抜擢。ニューバランスも大好物!

[小林さんのお気に入り]
ペーパーボーイ×リーボック×ビームス/クラブC 85

 

ペーパーボーイ×リーボック×ビームス/クラブC 85
アッパーサイドは三者のロゴを選べ無地にもできる

 
食とファッションをつなぐ仏・パリの大人気カフェ「ペーパーボーイ」とのトリプルコラボ。昨年10月に発売し、現在はすでに完売しているが、再びコラボが行われる可能性も!

「新・レトロスニーカー」に歳の差なんて関係ない説

新・レトロスニーカーに歳の差なんて関係ない説 対談

新井さん(以下敬称略) 小林と一緒に仕事をし始めたのっていつ頃だっけ? 2ヶ月前くらい?

小林さん(以下敬称略) いやいやご冗談を(笑)。もう3年くらいになりますよ!

新井 そっか(笑)。優秀な後輩がいれば、今日の座談会はきっと神回になるね。

小林 変にハードルを上げないでくださいよ!(笑)。でもボク、新井さんとこうしてスニーカーについて対談ができるなんて光栄です。一緒に働く以前から、スニーカーの神と崇めてましたから。

新井 お、どうしたんだ? 珍しく。普段は図々しく、「これ知ってます?」なんて、ヴィンテージのネタの話を持ってくるくせに(笑)。

小林 すると「んなこと、知ってるわ!」と一蹴されるんで……。

新井 ボクらの若い頃なんて、先輩にそんな話すらできなかったよ。もうゴリゴリの体育会系だったし。

小林 体育会系かぁ。たしかに新井さんもその節がありますもんね。

新井 そういうトコだよ、いつも言ってんのは!(笑)。まあでも先輩に追い付こうと、がんばって勉強してくれるのはかわいいけどね。てか、小林って若いわりに趣味がクラシックだよね。ボクらがセレクトしてるビームスより、ビームス プラスって感じだし。同世代でBDシャツを袖まくりして着るやつって、かなり貴重でしょ。

小林 たしかに少ないかも(笑)。自分はアメカジやベーシックなど、ブレないモノが好きで……。

小林さん

「古着やアメカジが好き。だからハイテクよりベーシックが落ち着きます」―小林さん

新井 いい意味で突き抜けてるよな(笑)。でもさ、最近は古着とかヴィンテージが好きな若いコが多いよね。ボクらも10〜20代の頃にヴィンテージに夢中になったから、一周回ってる感じがする。

小林 それはあると思いますよ。自分以外の若いコでも、一周回ってレトロな雰囲気が新鮮に映る人は多いと思います。ボクの場合は90年代を経験していない分、より深掘りしたくなるんですよね。

新井 だからなのか、小林とは一回りくらい離れてるけど、通ずる部分があるよね。ボクも最近はとくに、服でもスニーカーでも、ザ・定番を他の人とカブらないようにこなしたいんだよね。

小林 わかります! それにもってこいなのが、新・レトロなスニーカーでは?

新井 そうなんだよね。アメカジでもセットアップでも、男のベーシックなスタイルをヘッドtoトウの全身で考えたとき、足元に大きな主張はいらないかなって。ハイテクもいいけど、レトロなスニーカーで新しさがあるほうが気分

小林 ですよね。ボクは昔からハイテクよりレトロ好きで。というのも、服に馴染みやすいこともいいスニーカー選びの条件だと思っているので。

新井 それは言えてるね。

小林 ただボクらが憧れを抱くレトロは、新井さんたちがリアルに過ごした90年代前後のモノなんですよね。ボクがいま一番気に入ってる、リーボックのクラブCは85年生まれの名作。でも新井さんたちのレトロというと、もう少し昔じゃありませんか?

新井 そうだね。80年代以前のモノかな。そう言われると、いま一番履いてる、プーマのスウェードは68年生まれだしな。

小林 世代によるレトロな違いもおもしろいですよね。で、どちらもレトロなのに、新しいエッセンスが加わっているのがいい。

新井 ボクらが手掛けたクラブCはペーパーボーイとのトリプルコラボで、グラフィックだけでなく、アッパーのロゴを取り替えられたり、無地にできるのも新しいよね。

小林 そこがすごく気に入ってます。ボクは、プーマのスウェードを太らせるファット別注と聞いたとき冗談かと思った(笑)。でも今どきのビッグシルエットに合うスウェードになっていて理に適ってる。これぞ新・レトロって感じ。

新井 でしょ? スニーカーは雑食でいろいろ見てきたけど、最近は年のせいか(笑)、大きな変化でなく小さな変化でオシャレしたい。

新井さん

「年も年なので(笑)小さな変化でお洒落になる新・レトロがちょうどいい」―新井さん

新井 だからスウェードも定番のデザインは変えずアッパー、ソール、ライニング、シューレースを太らせただけ。でも今のファッションにピタッとハマるし、スウェード好きな人も「なんだアレ?」って興味を持ってくれると思う。年とは言ったものの、これはボクらの世代から若者にもハマるよね?

小林 ハマりますね。事実、幅広い層のお客様からも好評ですし。

新井 お、うまくまとめてきたな。やるじゃん(笑)。

小林 これで先輩との対談も、神回になると思いますよ?

新井 やっぱ図々しいな〜(笑)。

年の差は関係ない
新井「このクラブC、ウチの息子も気に入ってんだよね」
小林「ホント、年の差は関係ないんですね!」

 

イマのシルエットに大正解の“ファット”なスウェード!

新井さん

 

服との馴染みのよさもいいスニーカー選びの条件

小林さん

検証結果

新井さん 小林さん

小林さんがかなりのクラシック好きだった点を差し引いても、一回りほど年の差ありのスニーカー識者のどちらにとっても、いつもの格好にちょうどいいのは新・レトロだった。

 
※表示価格は税込み


[ビギン2022年7月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。

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