特集・連載
知っておくべきアウトドア傑作ギア年表[1973〜1983年]
アウトドア技&豆知識 みんなが喜ぶテント持ってる? おいしくステーキ焼ける?? スマートに焚き火できる??? 気軽に飲みにも行けない今日この頃、家で動画も飽きてきたし……、もうこうなったらキャンプ行こう!! と思い立ったはいいものの道具もなければテクニックも知らないし、どうすりゃいいの~!? テントや焚き火台をネット検索してみたら最後、種類多すぎてどれ選んだらいいかわからないし(涙)。そんなビギナーも、読めば、キャンプ場のヒーロー確実! 家族の前で、仲間の前で、彼女の前で、絶対に恥をかかせません!! この記事は特集・連載「アウトドア技&豆知識」#10です。
誕生から何年、何十年と時を経た今もなお、定番であり続ける傑作ギア。とはいえ、当たり前すぎてじつはよく知らない……なんてギアもあるのでは? ここでは、エポックメイキングな必修ギアとその傑作たる所以を、誕生年とともにおさらいします!
1973年
分離型の実現で伝説となった山岳用バーナー
country:アメリカ
MSR[エムエスアール]
分離型ガソリンストーブ
燃料ボトルと燃焼部の分離に成功した初の山岳用バーナー。耐風&安定性が生む高火力は高山病患者の補給水を融雪で作るためのもので、登山の安全を企図する信念の結実。Φ19×H9cm。1万6500円(モチヅキ)
創業者ペンバシー氏は独自にテストをしていた
1975年
天才が考案した独自構造をテントに応用
country:アメリカ
THE NORTH FACE[ザ・ノース・フェイス]
2メータードーム
20世紀のダヴィンチことフラー博士が提唱した強度と広さを両立する「ジオデシック構造」は、1975年リリースの「オーバルインテンション」で初めて導入。写真は、同構造の現行モデル。Φ394×H210cm。88万円(ゴールドウインカスタマーサービスセンター)
1977年
“パックを着る”ような革新的デザイン快適フィットを実現
country:アメリカ
GREGORY[グレゴリー]
デイパック
形状、素材、ハーネス、腰ベルト、バックパネル、パッド……。「パックを着る」という観点からあらゆる要素を再考することで、ソフトパックを新たな地平へと導いた名作である。2万2000円(サムソナイト・ジャパン)
初期モデルと一見変わらない完成された設計
1979年
世界で初めてゴアテックスをブーツに採用
country:アメリカ
DANNER[ダナー]
ダナーライト
フルグレインレザーと高密度ナイロンのアッパーにゴアテックスライナーを組み合わせて、防水性と透湿性を両立し、ブーツ界に革命を起こした。ファッショナブルなルックスはアーバンシーンでも活躍。6万500円(ダナー)
1980年
“すばらしい”の名前を付けられたフラッグシップテント
country:アメリカ
HILLEBERG[ヒルバーグ]
ケロン 4
スカンジナビア北部に住むサーミ人の言葉で「すばらしい」を意味するケロン。その名を戴くだけあり、悪天候でも容易な設営・撤収や最高の耐風&耐久性、広く快適な室内は、トンネル型テントの王道にして至高。アウトドアの専門家からビギナーまでの幅広い用途に応えてくれるのだ。W430×H110×D210cm。16万5000円(エイアンドエフ)
厳しい検査をクリアする抜群の引き裂き強度
1983年
リバーガイドが生んだありそうでなかったメガネ用ストラップ
country:アメリカ
CHUMS[チャムス]
オリジナルリテイナー
お客がサングラスを川に落とす光景にうんざりしていた一人のリバーガイドが、ある日ミシンで一本の紐を縫い上げた。彼が形にしたのは、メガネにストラップを付けるという斬新な発想。チャムスの歴史をスタートさせたこのリテイナーは、定番アウトドアギアとして、今も変わらぬ人気を保っている。880円(チャムス表参道店)
※表示価格は税込み
[ビギン2021年6月号の記事を再構成]文/ヤマシタユウスケ(あすなろ組)イラスト/TOMOYA