特集・連載
無骨なデザインでスタイルのコク出しに絶好! ハイテク技術満載のダイオウイカ級ダイバーズ時計
海の中のダイバーズ時計たち ダイバーズ時計の防水性能は人間の潜水能力の遥か先を行ってます。絶対そこまで一緒に潜れませんが(汗)、その水深にどんな世界が待つのかを知れば、購入後の愛着もひとしおだと思いません? そこで今回は新作&定番ダイバーズの“深さ”スペックをわかりやすくお伝えします。 この記事は特集・連載「海の中のダイバーズ時計たち」#03です。
ハイテク技術が満載
ダイオウイカ級ダイバーズ時計[水深 ~1000m]
飽和潜水時に時計内に溜まるヘリウムガスを抜く特殊なバルブで破損を防いでいたり、そのガスの侵入さえ許さぬ気密性のメチャ高いケース構造だったり……。
ダイオウイカなど深海の怪物が棲む水深まで到達できるダイバーズには、各社のハイテク技術が満載。誰がそこまで潜るの?という声もありましょうが、このクラスにはスペックを誇示するかのような無骨なデザインのものが多く、スタイルのコク出しに絶好ですよ。
深海の水圧に耐えるよう、加圧状態にした地上のタンク内であらかじめ体内に酸素とヘリウムの混合ガスを飽和状態になるまで吸収させる潜水法。深海への往復は同気圧のカプセルで行い、浮上後は減圧したタンクで過ごす必要がある。
沈没水深350m
日本海軍が建造した世界最大にして最強の戦艦は、’45年4月5日に米軍の攻撃により鹿児島県沖約270kmの海域で沈没。最近の調査で水深350mの海底で眠る姿が確認されている。
500m防水
定番
EPOS[エポス]
スポーティブ 3441 ダイバー
手頃な価格を維持するためISO規格などは取得していないが、自動ヘリウムバルブを備えるなど作りは極めて本格的。艶やかなセラミック製ベゼルと、目盛り&数字のオレンジ色により、どこか華やぎを感じさせるのも◎。自動巻き。径43mm。SSケース&ブレス。12万8000円。(ユーロパッション)
飽和潜水 世界最深記録534m
フランス・マルセイユの有名な潜水作業専門会社であるCOMEX社とフランス海軍が共同で実施した深度挑戦プロジェクト。’88年に行われた実験では、飽和潜水によって6人のダイバーが水深534mで潜水に成功。実海面における有人潜水ではこれが最深記録だ。
600m防水
New!
OMEGA[オメガ]
シーマスター プラネット オーシャン クロノグラフ
独自のプロダイバーズ規格をクリアし、スイス連邦計量・認定局(METAS)が設定する精度・耐磁性・防水性など8つの厳格な試験もパス。ベゼルとプッシャーのリングはセラミックだ。シースルーバック。自動巻き。径45.5mm。SSケース。NATOストラップ。86万円。(オメガお客様センター)
1000m防水
定番
Hamilton[ハミルトン]
カーキ ネイビー ビロウ ゼロ
深海潜水に耐えるヘリウム排出バルブを備えたハミルトン定番モデルのビロウ ゼロ。潜水艦をイメージさせる迫力ある佇まいが印象的なケースデザインだ。自動巻き。径46mm。PVD加工SSケース。ラバーストラップ。19万5000円。(ハミルトン/スウォッチ グループ ジャパン)
1000m防水
New!
BREITLING[ブライトリング]
スーパーオーシャン オートマチック 44
’19年のリニューアルで一層完成度の高いデザインとなった屈強ダイバーズ。今作は文字盤、ラチェット機構付き逆回転防止ベゼル、ラバーストラップをマットなブルーで揃え、夏の腕を爽快に彩ること間違いなし! 自動巻き。径44mm。SSケース。42万円。(ブライトリング・ジャパン)
1000m防水
定番
SEIKO[セイコー]
プロスペックス マリーンマスター プロフェッショナル SBDX014
独特のL字パッキンを仕込んだ気密性の高いケースでヘリウムガスの侵入を許さず、JIS&ISO規格の1000m飽和潜水用防水をクリア! 同社プロ用ダイバーズの伝統である外胴プロテクターはセラミック製だ。自動巻き。径52.4mm。チタンケース。シリコンストラップ。35万円。(セイコーウオッチ)
1000m防水
定番
CITIZEN[シチズン]
プロマスター エコ・ドライブ プロフェッショナルダイバー1000m
貝の造形や構造から着想したケースの10時位置にヘリウム排出バルブを装備。ベゼルやリューズはロックを忘れたときに警告色が現れ、いかにもプロの道具といった風格だ。JIS & ISO規格1000m飽和潜水用防水。クォーツ。径52.5mm。チタンケース。26万円。(シチズンお客様時計相談室)
生息水深500m~1000m
長い2本足の先はカギ爪となっている(右下)
体長6~10m以上、体重100kgを超える世界最大級の無脊椎動物。天敵はマッコウクジラと考えられているが、深海に生息するため生きた状態の観測例は少なく、生態は謎が多い。
※表示価格は税抜き
[ビギン2020年8月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。