特集・連載
エディフィスの、ドレスを今どう着るかへの回答です
ベイクルーズ 40th C.E.L.dictionary 服だけがカッコいいはダサい時代。そんなフレーズを聞いて「ドキッ」とした人もいるのでは? でも、ベイクルーズなら心配ご無用。だって、ずいぶん昔から衣、住、食……今では“鍛”まで網羅していますから。つまりはベイクルーズで買うこと&過ごすことがカッコいいこと。そんなベイクルーズの魅力の源たるDNAを徹底的に大解剖しました! これを読めばアナタも素敵な一日が過ごせます。 この記事は特集・連載「ベイクルーズ 40th C.E.L.dictionary」#01です。
「エディフィスといえばドレス。だからこそ、機能性セットアップという提案ができました」 ―エディフィス コンセプター 紺野浩靖さん
1977年の創業時はベイクルーズって卸のシャツメーカーだったんですよ。そこに個性的なファッションピープルが集い、1994年に自社初のメンズショップであるエディフィスを立ち上げるに至りますが、根底にあるのはドレススタイルと、それをベースにしたドレスカジュアル。シャツ屋のDNAが連綿と受け継がれているからか、ドレススタイルというバックボーンは今日まで不変です。
ただ、ここ10年くらいで世の中のドレススタイルそのものが大きく変わってきましたよね。そんななか、ジャケットを着てもらうにはどうしたらいいか。そのひとつが2000年代爆発的にヒットしたクールマックスの紺ジャケット。
2014年頃から展開しているファンクションモバイルも基本的には同じコンセプトです。市場でスーツが売れなくなって、クールビズも浸透し、そんななかどうやってドレススタイルに袖を通してもらうか。それがカジュアルなスーツや、ドレス派生のセットアップに繋がるわけです。
当時は化繊生地が進化し、エレガントに見える化繊が登場し始めてきていました。そこで「これならエディフィスらしくできる」とシリーズにしたんです。イージーケアという特徴を際立たせるためにスタッフサックになるポーチを付属させています。
ルーズシルエットの大潮流には乗らず、パターンはあくまでスマートなもので、着丈も短丈すぎてカジュアルに見えることのないように。ポケット位置などのディテールもベーシックを逸脱させず、あくまでスーツの延長線上として。とにかく生地の奥行き感の有無がエレガンスのキモなので、だからこそデジタルプリントで柄を表現しています。
エディフィスってコンサバなんです。だからこそ時代に合わせた「エレガントな大人のブランド」でいたいなと。ファンクションモバイルはまさにその結晶。今のセットアップブームを担ったと評価していただいているのだとすれば、その理由はエディフィスらしさを大事にしていたからだと思います。
ÉDIFICE/エディフィス
since 1994
四半世紀前に渋谷は明治通りに1号店をオープン。当時よりイームズの家具を扱うなど、趣味やライフスタイルをトータルで提案していた。
ÉDIFICE
ファンクション モバイルセットアップ
デジタルプリントで柄を表現したポリエステル生地のセットアップ。スーツを作れる技術を持つ職人が縫い上げているため、ドレスマナーが残っている。ジャケット2万6000円、パンツ1万4000円(以上、エディフィス 新宿)
パンツにはしっかりクリースが入っており、それもこだわりのひとつ。エディフィスのジャケット、同パンツ上記参照。エディフィスのポロシャツ9500円、同シューズ1万8000円、ブリーフィング×エディフィスのバッグ5万5000円(以上、エディフィス新宿) エナロイドの眼鏡2万7000円(ブリンク ベース)
この奥行き感がエレガントさの肝
実はこの柄、織りではなくプリントで表現しているもの。ここまで拡大しても判別困難なデジタルプリントがファンクションモバイルの“エディフィスらしさ”の決め手となる。
クラッチできる収納ポーチが付属
ÉDIFICE
ライトメランジ トロ セットアップ
一枚仕立て&アンクル丈パンツで初夏に最適なセットアップ。それでもジャケットはラペルのロールや肩の表情で、パンツではクリース入りダブル仕上げで上品さをキープ。5月上旬入荷予定。ジャケット1万6000円、パンツ1万1000円(以上、エディフィス 新宿)
ポリエステル100%ながら、メランジでトロピカルウール調の質感に。化繊素材でもクロージングマナーの奥行き感を大切にしている。
COLOR
エディフィス コンセプター
紺野浩靖さん
入社18年エディフィス一筋。ドレスのみならず服飾全般への造詣が深く、現在のエディフィスを体現するドレスカジュアルの達人だ。
※表示価格は税抜き
[ビギン2019年6月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。