歴史を極めるパラブーツ年表
フランスでは、パラブーツを履いて一人前と言われるそうです。
高級紳士靴なのに本格登山靴みたいに頑丈で、昔から変わらないのに今履いても抜群にオシャレ。世界に“名靴”は数あれど、そんな靴って他にある?
ここでは、フランスの国民靴=パラブーツの歴史をオサライ。パラブー通になって、大人の一歩を踏み出しましょう!
1908
靴用皮革の裁断師レミー・アレクシス・リシャール氏がフランス中東部の村、イゾーにて企業経営者や軍関係者、登山家などを顧客とするオーダーメイド靴の工房を開設。2年後、リシャールポンヴェール社設立。
1920
労働者向け編み上げブーツ「ガリビエ」を発売。2年後、その名称を商標登録する。
1927
前年に渡米したレミー氏がゴム素材でできたブーツを発見。原料のアマゾン産天然ラテックスをブラジル・パラ港から直輸入し、ラバーソールシューズの生産を開始。同港にちなんでブランドを「パラブーツ」と命名した。
1937
2代目ジュリアン・リシャール・ポンヴェール氏が建設労働者、測量士などの技術者向けに、チロリアンシューズをベースにした「モジーン」を発売。
1945
ワーク向けの「モジーン」をより洗練させた「ミカエル」を発売。モデル名はジュリアン氏の息子で、のちの3代目ミッシェル氏の名をラテン語読みしたもの。
1960s
「ガリビエ」を登山、スキー、アフターシューズのブランドとして再興。
1970s
パイロット、パラシュート競技、極地探検用などプロ&アスリート向けシューズの開発に積極的に取り組む。1971年、アデリーランドを探検したポール・エミール・ビクトール氏にブーツを提供。
1983
’80年代前半に経営危機に陥るも、イタリアの大手アパレル商社が「ミカエル」に着目し、イタリアで大ヒット。後にメゾンブランドH社が「ミカエル」をコレクションに加えたことで世界的にヒットし、ポンヴェール社の経営が好転。
1987
Uチップの傑作「シャンボード」が誕生。
2001
東京・南青山の骨董通りに日本初となるオンリーショップがオープン。
2017
イゾーとフュールの2工場を閉鎖し、イゾーの南東に位置するサン・ジャン・ド・モワランに全業務を集約。ハンドメイド・イン・フランスを貫き、現在に至る。
[ビギン2018年10月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。