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孔凸デザイン 財布 フラットフラップ
他に類を見ない孔凸接合で製作された驚異の傑作財布「フラットフラップ」。手前は、この9月20日にリリース予定の限定カラー、キャメルで、その奥は、同型で色違いの定番色レッドを2年以上使用して出来上がったエイジングサンプルだ。

唯一無二の孔凸接合が醸す‟味わい”が満喫できる人気財布

縫製も、接着も一切せずに革同士をつなぐ独自の孔凸接合技術で革小物を製作する孔凸デザイン(所在地:東京)。「Begiin NEWS」は、すでに2023年7月19日付けで「フデバコ」を紹介(https://www.e-begin.jp/article/313573/)していますが、その製法の味わいが十二分に発揮されているアイテムとなると、それは定番財布「フラットフラップ」です。そして今回は、ブランドを代表する、その人気財布に新色キャメルが数量限定で登場するという話題を取り上げます。

と、その前に、「フデバコ」紹介の際にも解説してはいますが、「孔凸接合とは何か?」について軽く復習しますと……、これは手技を駆使し、パーフォレーション(一定間隔で打ち抜かれた複数の小穴の連なりのこと)などを施した革同士を接ぐ技法のこと。驚くべきは縫製も、接着も全く施すことなく、革自体の粘り気や弾性などを活かして密着させて強力に接合できる点です。なにせその剛性たるやハンパなく、検査機関「一般財団法人カケンテストセンター」(本部:東京)の引っ張り強度検査で、鞄底縫製強度基準の5倍以上(!)の数値を叩き出したというのですから、「縫製もせず、接着剤も使わないのに、それってマジですか?」とただただビックリしてしまうのですね。

革小物作りの常識をくつがえした、この画期的製法を創始したのは、デザイナーにして職人でもある柳澤康史さんというお方。で、世界で唯一、この製法を駆使できるのが柳澤さん主宰の孔凸デザインであり、このブランドを象徴する存在にして、孔凸接合の味わいがたっぷり堪能できるのが、ここにご紹介の財布「フラットフラップ」なんです。

経年変化で大化けするキャメル! どう育てるかはアナタ次第

孔凸デザイン 財布 フラットフラップ
一見して「フラットフラップ」は複雑な構造だが、じつは使われている革パーツは数枚にすぎず、しかも、それらが縫い糸も、接着剤もいっさい用いられることなく、独自技術である孔凸接合でつながれて出来ているのだ。ちなみに、内造り中央に配置されているのはコイン室。閉装時の、この見た目から通称は「春巻き」。写真は、いずれも限定カラーのキャメル。

「フラットフラップ」は、わずか4枚の革の組み合わせのみで作られているのですが、しかし、2つ折りを開くと、意外にも複雑な構造であることが分かります。しかも、その全ての継ぎ目が孔凸接合によるシームレス仕様であるワケです。

しかも、各ポケットも超個性的で、コイン室はスナップボタン付きのフラップを開くと小銭たちが整列して現れる構造ですし、カード室ではタブを引き上げることで各カードが競り上がり、札室には紙幣の端が挿し込める弓型の札押さえが付いている……という具合。また、札室内にICカード専用ポケットを併載。紙幣やカードなどに干渉されにくい表版裏面に設けられているので、読み取り機にかざした際にクイック&スムースに決済できるのが助かりです。ちなみに些細なことですが、本体背面にプロダクトロゴが刻印されており、指先でコレに触れることで、暗い場所でも財布の表・裏が容易に確認できるという配慮もされております。

と、製法のみならず構造&デザインも独創的な、この「フラットフラップ」は、これまでに全6色で展開されてきましたが、前述のとおり、今回、数量限定バージョンとしてキャメルがリリースされる次第。定番色ナチュラルと並んで、経年による色&ツヤの変化が最も著しい、この明るめカラーは、とりわけエイジング好きにたまらない一品となるはず。しかも、孔凸接合による本体側面が使い込むことで、縫製財布とは異なる独特の丸みをもった、味わいあるシェイプになるのも、この財布ならではの魅力といえましょう!

孔凸デザイン 財布 フラットフラップ
トップ写真でも確認できる限定キャメル(未使用)と、定番レッドのエイジングサンプル。色違いであるうえ、本体側面に施された孔凸接合のコーナー処理に若干の相違もあるが、経年変化で色&ツヤが深まり、革がしなやかになるにつれて、その孔凸接合部に独特の丸みが現れて、味わい特濃なたたずまいに変化することが、この写真から理解できる。なお、革はともに兵庫県姫路市で製革された本ヌメ革、すなわちフルタンニンレザー。柳澤さん曰く「弾性と粘りけが強い、この革が最も孔凸接合に向いているんです」とのことだ。

「フラットフラップ」は収納スタイルも超独創的!

孔凸デザイン 財布 フラットフラップ
内造り中央に配置されたコイン室では、フラップを持ち上げると整列状態の小銭が現れ、本体を手前に傾けるとそれらの取り出しが容易に。収める際には本体を逆側に傾けることで、小銭がおのずとフラップに滑り込んで収まるという仕組みだ。また、クレジットカードが約7枚収まるカード室は、ピックアップタブを引くことでカードがせり出す構造で、しかもそのタブがカード落下を防ぐ役もする。コイン、カード両室の背後にある札室では紙幣を折らずに収納でき、さらに交通系ICカード収納用のポケットも備わっている。写真は、いずれも定番グリーン・タイプ。
孔凸デザイン 財布 フラットフラップ
「フラットフラップ」の定番カラーは(左から)グリーン、ブラック、レッド、ダークブラウン、ナチュラル(素仕上げ)、ブルーの計6色。姫路産フルタンニンレザー製であるなど、各スペックは限定カラー、キャメルと全く同じだ。このうちのレッドは、トップ写真・奥のエイジングサンプルで色&ツヤの変化ぶりを確認されたし。各2万4200円。
孔凸デザインの
「フラットフラップ」数量限定カラー

製法:孔凸接合
表版&内造り素材:フルタンニンレザー(兵庫県姫路産本ヌメ革)
留め金具素材:真ちゅう(国産スナップボタン)
想定収納量:紙幣12枚、小銭15枚、カード7枚、ICカード1枚
サイズ:W9.8×H9.4cm
カラー:キャメル(アニリン染料染め)
製造国:日本
発売年月日:2023年9月20日予定
価格:2万4200円

問い合わせ先/孔凸デザイン☎070-6967-8909
https://www.kotots.com/

※表示価格は税込み


文/山田純貴

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