ト(ウ)→(ウ)マジ(リ)→(リ)ストに入れとこ♡
“尻トリ”名人
マルモラーダのトレッキングブーツ
(コ)ードバンとは“どの動物のどこの皮”をなめした革かご存じですか? そうです。馬のお尻の皮です。だけどそれだけじゃ革検定で合格ラインに届きません。じつはもうひとつ、一般的なスムースレザーとは決定的な違いがあります。それは……床面と呼ばれる裏側(内側)の革である!ということ。
他に床面(裏側)を見せてる革といえばスエード。スエードは動物の皮の“裏側”を使用してるんですね。
と、いうことは。馬のスエード(ホースハイド)にはどこかでコードバンに移行する部分があるはず。その部分が靴のトウにくるように熟練の技術で原皮を裁断し、ベジタンなめしで仕上げたのがこのブーツの正体であります。全体はベジタン特有のワイルドな仕上がりですが、靴の顔ともいえるつま先はしっかり磨かれ、光り輝くコードバンそのもの。これはウマい!
革検定の合格レベルを余裕で凌駕する、尻トリ名人芸に認定です。
人間であれば肘や踵などにできる角質層、馬の場合はお尻であり、そこがコードバンとなる。先が光るだけで靴はこんなにカッコいい。
「テリッ!」から「ザラッ!」のグラデーション
コードバンもスエードもともに床面と呼ばれる、動物の皮の裏側(内側)を表使いした素材(より正確には、コードバンは床面を削って現れる真皮という層を利用)。同社が原皮ディーラーと密な関係があるからこその企画だ。
ペコスもあり
ペコスのような長丈のブーツがコードバンというのは取り面積などの関係からもまずありえないが、この先っちょコードバンなら取り都合に関係なく、不自然さなく艶がキマる。14万円。
イタリアの老舗登山靴メーカーが手掛けるのは「馬皮の臀部のスエード面がコードバンになる」という点に着目し、靴全体ではなくつま先にコードバン部がくるように裁断・製靴した技アリの一足。かかと部はホースハイドのスエード、そこからつま先で艶めくコードバン部まで美しくグラデーションしている。13万円
(問)ウィリー
TEL.03-5458-7200
http://wheelieltd.jp/
※表示価格は税抜き