キャンプをステップアップさせるなら、少しの手間を楽しむこと。
効率だ何だとうるさい日常から逃れ、時間を忘れてのんびりできるのがキャンプの醍醐味。慣れてきたら、多少手間を楽しむくらいの余裕を持ちたいものです。
そこで、ステップアップのための新ルール。ランタンはLEDでもガスでもなく、ホワイトガソリンを灯す。ポンピングを繰り返したり、マントルという光源をから焼きしたり。
灯すまでの工程こそ多いですが、反面、太陽と称されたほどの明るさや、温かみのある灯、ボーッと鳴り続ける心地のよい音など、そこには、面倒を経たからこその大きな至福があるのです。
ランタン自体は、コールマンの赤の“286A”を。緑の印象が強いですが、286A以前の品番は赤が定番で、しかし塗装液が使用禁止となったことで姿を消した背景がありました。286Aの赤は、その失われた赤を現代技術で再現し、復活させた色。ツウにも一目置かれる粋な選択といえます。
翻ってダッチオーブンは、黒光りさせるのが正義。洗剤を使わずお湯で洗い、熱し、油を塗る工程を繰り返す。目指すは焦げ知らずの名器、“ブラックポット”です。
[インスタントキャンプからステップアップしたい人の]新ルール
01.ガソリンランタンで白を灯す
歴史に倣えばコールマンは赤こそ正義だ
コールマンの
286A ワンマントルランタン(レッド)
1980年代から基本構造を変えずに売れ続けているガソリンランタンの、ツウな赤。LEDでは出せない約130ワット相当の灯が、キャンプサイトを明るく照らす。Φ16×H31cm。1万9580円(コールマン カスタマーサービス)
[さらに手間暇かける楽しさを知る]新ルール
02.ダッチオーブンは黒く光らせる
カウボーイも愛用したエイジングロッジ
ロッジの
サービングポット 2クォート
米国名門の鋳鉄鍋。料理後は湯で洗い、熱して乾燥させ、油を塗る。これを何年も繰り返すと油膜ができ、焦げにくくなる。この育ったロッジが、“ブラックポット”と称されるのだ。内径20×深さ7cm。9680円(エイアンドエフ)
こ~んなお洒落でウマイ男飯も作れる!
※表示価格は税込み
[ビギン2023年7月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。