円安云々の強固な厳しぃ~ディフェンスに屈せず、昨年もビギンは皆さまに賢く&楽しい買い物得ネタを届けてきました。「本当にいるものしかいらない」ってな時代だからこそ、我々の声に耳を傾けてもらいたい。ってことで「2022年に売れた腕時計」をランキングにまとめてみました。イイトコどりの情報をギュッと凝縮しております!!
1位:スウォッチ×オメガのバイオセラミックムーンウォッチ
世が物価高に喘ぐなか夢を与えてくれました
あの「スピードマスター」モチーフの時計が3万円台とあって、発売初日にはショップ前に1000人超えの大行列が出現! 時計界を激震させたのが、月をはじめ全11個の星をテーマにしたこのコラボシリーズでした。
なおビギンでも紹介する予定だったのですが、紹介する直前にすでに行列を知り断念。断念を渋る編集担当が「買えないモノ載せてどうする!」と月に代わってオシオキされたのは別の話。
星に願っても買えず……(涙)
タキメーターなどの意匠もマニアックに再現。予約不可の超絶人気商品だが不定期に入荷はあるため、諦めない心でお店へ通おう。写真の時計は右から、太陽、海王星、月モチーフ。径42mm。各3万3550円(スウォッチコール)
2位:ヴィンテージカルティエのタンク
お洒落カリスマの腕にはタンクがマストでした
昨年ビギンでは、お洒落界のカリスマが愛用する一生モノを総力取材。そこで目立ったのが、カルティエのヴィンテージ「タンク」でした。
愛用の理由は、華奢なローマンインデックスがもたらす気品や合わせやすさ、飽きのこない外観といったもの。誕生から100周年を迎えた四角い時計の傑作は、今日も着巧者たちのお洒落を支えているのでした。
なお市場では軒並み価格が上昇中ですから、欲しいと思ったら迅速な行動を!
一生もののシカク
左:「マスト タンク SM」 S 中:通称「パリダイヤル」 右:「タンク プラチナ」
ムロフィスの中室さんはベルトを替えて80年代の「マスト タンク SM」を愛用。レショップの金子さんの愛機は文字盤に小さく“PARIS”と記された、70年代の通称「パリダイヤル」。ユナイテッドアローズの鴨志田さんは激レアな70年代「タンク プラチナ」を愛用している。
ムロフィスの中室さんが[6年愛用]
ムロフィス 代表
中室太輔さん
レショップの金子さんが[2年愛用]
レショップ コンセプター
金子恵治さん
ユナイテッドアローズの鴨志田さんが[10年愛用]
ユナイテッドアローズ クリエイティブアドバイザー
鴨志田康人さん
3位:ケルトン
定番好きだけどカブりたくない! という煩悩をキレイに一掃
表面だけでは知ることのできない、微妙な趣。“機微”を辞書で引くと概ねそう記されています。で、これこそが今欲しい時計の要素なのでは!?と、強く訴えかけたのが本作。
なんせパッと見はタイメックスが誇る名作チビミリ時計“キャンパー”そのもの。でいて12時位置には“ケルトン”の名が鎮座している。チビミリが定番ジャンルとして浸透した今、この機微ミリで差別化を図る玄人が続出したのでした。
チビ 機微ミリ
キャンパーの原点たる手巻き仕様!
対米感情が悪化していた第二次大戦後に、タイメックス社が苦肉の策で欧州向けに作った通称“裏タイメックス”。本家でもなし得ていない手巻きの復刻も、愛好家を激萌えさせました。径36mm。1万6500円(ウエニ貿易)
4位:シチズンのサーモセンサー
40年ぶりの降臨に涙涙のリクエスト
音楽界では日本が世界に誇る80’sシティポップが引き続き盛り上がってますが、手元で熱く盛り上がったのは80’sシチズンでした。1982年に発売されたサーモセンサーが40年ぶりに復刻され、個性的なフェイスがレトロブームに沸くZ世代にもブッ刺さり!
伝説的一本のリアルタイムを知らないセレクトショップバイヤー陣も色めき立ち、ちょっとした別注祭り状態に。なかには予約完売となった別注品もあって、ホットもっと生産して頂戴!
個性的モデルを集めたレコードレーベルからの復刻。名品アナデジテンプの兄弟モデルで、往時の雰囲気をしっかり再現! 温度計、アラーム、クロノグラフ装備。5気圧防水。クォーツ。ケース幅33.4mm。SSケース&ブレスレット。左/3万4100円。右/3万3000円(シチズンお客様時計相談室)
熱盛!!
左から/ジャーナルスタンダード 井田 将さん、オンタイム 浦和智之さん、チックタック 枝川彩子さん、ビームス 野崎亮佑さん、ビューティ&ユース 鈴木 脩さん
5位:グランドセイコーのエボリューション9コレクション
日本代表として世界を驚かす名品をポンポン輩出!
荘厳な白樺林を文字盤に表現
ここ数年グランドセイコーは世界規模で人気が過熱。2021年に代名詞である白樺ダイヤルの第1弾「SLGH005」が、時計界で最も重要視されるジュネーブ時計グランプリの“メンズウォッチ部門賞”を、日本勢として初受賞。
すると2022年にはグランドセイコー初となる機械式の複雑時計「SLGT003」が、卓越した精度を備えた時計に贈られる、同グランプリの“クロノメトリー賞”を受賞。この相次ぐ偉業に、世界中でグランドセイコームーブメントが巻き起こりました。今後も期待大!
世界中でムーブメント
偉大なGPで連続受賞してることもブームの証。この偉業は敬礼もん! 左/SLGH005。自動巻き。径40mm。104万5000円。右/SLGT003。手巻き。径43.8mm。4400万円(セイコーウオッチお客様相談室)
ジュネーブ時計グランプリ グランドセイコー連続受賞!
※販売状況は22年12月時点の情報です。
※表示価格は税込み
[ビギン2023年2・3月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。