「リアルに使うものこそ一生モノと呼ぶにふさわしいと思うんです」―SSZ 加藤忠幸さん
数ある一生使い続けたいブランドのなかでもとくにエルメスは特別で、ビームスに入社した当時からコツコツ集めてきました。レザーを使ったブレスレットも持ってるんですけど、僕は断然レディスもののピンキーリングがお気に入り。
とくに、現在展開のないヴィンテージには、エルメスらしくないハードで骨太なデザインのものが多いんですよね。それを小指にはめるとどこか不良っぽい印象があって、サーフィンやスケートボード系のストリート服ともすごく相性がいいんです。
クギを曲げたようなデザインのリングが一番最初に買ったやつだったかな。隣のスタッズモチーフのものだったり、そうは見えないエルメスをサラッと着けるのがアウトロー的でかっこいいなあ、と思うんです。
ロレックスのサブマリーナーは、いつか息子にプレゼントするという大義名分のもと3年前に手に入れました。時計に詳しい先輩方に相談したら、「加藤くんはやっぱりサブマリーナーじゃない?」って言われて。肩肘張らずに日常使いしたかったので屈強さも申し分なし!と、正直年代や個体の評価は気にせず購入。
半年後には下の子のためにエクスプローラーⅠも入手して。今は3ケタ万円まで値上がり……あのとき決めといてよかった~!と胸を撫で下ろしてますよ。
珍しいハトメ付きのオールデンは、どうせ手に入れるなら名店で、とNYのブルックス ブラザーズで。名物店員さんに、シワまでしっかり入れてもらいました(笑)。
ビームス発サーフ&スケートラインの仕掛け人
SSZ ディレクター
加藤忠幸さん(49)
1996年ビームス入社。サーフィンとスケートボード、それに関連する洋服やカルチャーへの深い造詣と情熱をもとに「エス エス ズィー」を牽引する。鎌倉で代々続く野菜農家「加藤農園」の4代目という顔も併せ持つ。
No.1[26年愛用]エルメスのピンキーリング
「ビームス入社時から26年間ずっと集めてます」
Vintage HERMÈS
エルメスのピンキーリング
シルバーを基調に、ゴールドやブラックオニキスがあしらわれたリングは、その多くがヴィンテージもの。「どこかエルメスらしくないストリートな雰囲気が好きで、20年以上前から収集。レディスものだと思うんですけど、少しイカついデザインもいいんですよね」
No.2[3年愛用]ロレックスの90s サブマリーナー
「息子に贈ろうと買ったけれどまだ決心がつきません(笑)」
Vintage ROLEX
ロレックスの90s サブマリーナーサブマリーナー
3年前、まだ2ケタ万円台だったときに手に入れ、その半年後にはエクスプローラーⅠも購入。「いつか2人の息子にプレゼントしようと思って買ったんですが、今はもう3ケタが当たり前。まだ3年しか使ってないので、もう少し自分の腕元にいてもらおうかと(笑)」
No.3[10年愛用]オールデンのコードバンプレーントウ
「オールデンを買うなら名店で、とNYのブルックス ブラザーズにて」
Alden[オールデン]
コードバンプレーントウ
NY出張時にブルックスブラザーズで購入した、コードバンの黒プレーントウ。「“今までに売ったオールデンは数えきれない”と言われる名物的なスタッフの方にフィッティングしてもらったんです。完璧に入った甲のシワも、じつはその人がつけてくれたもの」
リング/加藤さんはアンティークショップなどで5万円前後で購入。お気に入りの店を見つけて通うのが良品に出会うコツ!
時計/中古時計店で120万円ほどから購入可能。(編集部調べ)
シューズ/ハトメのないブラックコードバン製の定番モデル「9901」は購入可能。17万1600円(ラコタ)
手放しちゃってとほほ……
ゾルメンのソフビ マッドバロン1期
何年も昔、仕事中のとある出来事によって修理費が必要になり、大事なソフビコレクションを数体泣く泣く「まんだらけ」に。結局会社が補填してくれて……悔やみきれない(泣)。
※表示価格は税込み
[ビギン2022年9月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。