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さぁさぁご覧に入れるのは、アウターに関する「そうだったのか!」な伝説級のウンチク集。覚えておけば、買い物の参考に、はたまた自慢のタネに、活用できること間違いなし。しっかりチェックしてくださいね!

 

A|アルパカ

デッキジャケットのボアが高級なアルパカの毛って知ってた?

アルパカの毛

アメリカ海軍がデッキで作業する乗組員の防寒アウターとして支給していたN-1には、当時から高級毛糸だったアルパカの毛が採用されていた! 高密度に織られたコットンが風雨を防ぎ、ライニングのアルパカが寒さを遮断。高原地帯に生息するアルパカの毛は保温性抜群ゆえ、寒さが厳しい海上で乗組員の体を守るのに最適だったってワケ。また、長年の着用に耐えるその丈夫さも軍用のジャケットにもってこいだったのだ。

白や黒、グレーの毛も産出されるアルパカだが、デッキジャケットに使われるのは茶が圧倒的。男らしい見た目にも一役買っている。

 

米海軍を象徴するモデルをサンプリング

バズリクソンズのタイプN-1カーキ

バズリクソンズのタイプN-1カーキ
1945年に誕生したカーキカラーをサンプリング。ライニングはアルパカとウール、モヘアの混紡で防寒性抜群だ。3万9000円。(問)東洋エンタープライズ TEL.03-3632-2321

 

B|バッファローチェック

人にとっては派手な柄が鹿にとってはモノトーン

フィルソンのマッキノークルーザーに使われている、赤と黒の極太チェックがご存じバッファローチェック。なぜここまで派手なカラーリングが山門部などのフィールドで働く労働者のアウターに採用されているのか。それは、鹿と間違えられてハンターに誤射されるのを防ぐためだ。じつは鹿は色盲で、人間にとって目立つ柄も、濃淡のレベルしか識別できないといわれている。ハンターも労働者も幸せな、先人の知恵の賜物だ。

 

言わずと知れた労働者のためのギア

フィルソンのマッキノークルーザー

フィルソンのマッキノークルーザー
フィールドで働くプロのためのギアアウター。油分を多く含んだバージンウールは撥水性もあり、多少の雨もなんのその。5万2000円。(問)アウターリミッツ TEL.03-5413-6957

 

C|コヨーテ

極寒育ちの優秀ファーは零下でも凍りにくい
コヨーテファー

バサッとした毛が特徴的なコヨーテファー。カナダグースやウールリッチなどの極専ダウンに使われるこのファーは、極地でも凍り付きにくく、雪も手で払い落としやすいのが特徴だ。アラスカなどの地域にも生息するコヨーテゆえ、体温を守るため良質で冷えに強い毛を豊富に蓄えている。だからこそ極専ダウンやミリタリーコートなどに重用されるというワケ。また、そのワイルドな毛質はプロスペックアウターによく映える。

 

D|ディアハンターパーカ

映画のために開発され今なお名作と呼ばれる

ロバート・デ・ニーロが着用したことで知られるディアハンターパーカは、その名の通り、映画『ディア・ハンター』との関連も深い。当時から絶大な信頼を獲得し、実績も十分だったホルバーに、本物のアウトドアギアを求めていた映画の製作スタッフが目をつけ、衣装提供を依頼したのが始まりだ。そこで同社は代表的なジャケットから数着のサンプルを製作。そのなかのひとつがオレンジ色のディアハンターパーカだったのだ。

名画で着られた名作アウター

ホルバーのディアハンターパーカ

ホルバーのディアハンターパーカ
ホルバーの名作マウンパ。オリジナルディテールを踏襲しつつ、シルエットを洗練させ、リモンタ社の生地を使用。7万4000円。(問)セムインターナショナル TEL.092-622-5221

 

E|エベレスト初登頂

世界最高峰登頂を支えたニュージーランドダウン

’53年、世界初のエベレスト登頂を成し遂げたエドモンド・ヒラリー氏。いくつかのアウトドアブランドからサポートを受けていたなか、防寒用ダウンは、「フェアリーダウン」というニュージーランドブランドのもの。同ブランドは布団や枕の品質に定評があり、厳しい条件下でも快適性を維持してくれるギアに期待が寄せられたのだ。しかし残念ながら現在アウトドアアウターは展開していない。

 

F|フィルパワー

ダウンのスペック表示を作ったダウンウェア界の重鎮

フィルパワーのダウン

世界で初めてダウンのスペック表示を、嵩の復元力を用いて試みたのが、英国登山ギアブランド、マウンテンエクイップメント創始者の一人でもあるピーター・ハッチンソン氏。明確な表示基準が定められておらず品質の見極めが難しかったため、「フィルパワー」は世界基準として受け入れられ、広く活用されるようになったのだ。同氏は、今もなおP.H.デザインの創業者として、さらに高品質なアウターの開発に取り組んでいる。

写真は優しげな表情とは裏腹に、ダウンへの情熱を内に秘めたピーター・ハッチンソン氏。現在も自身で品質チェックを行っている。

 

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[ビギン2018年1月号の記事を再構成]
写真/竹内一将、中田昌孝(STUH) 大志摩 徹 三浦伸一 吉岡教雄 武蔵俊介 久保田彩子 文/秦 大輔 押条良太(押条事務所) 礒村真介 桐田政隆 宮嶋将良(POW-DER) トロピカル松村 スタイリング/武内雅英(CODE) ヘアメイク/北村達彦

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