特集・連載
スニーカー代わりの一足は「ローカットワラビー」がよろしい
靴&鞄ブランド大研究 “本当に必要なモノ”が明白になったコロナ禍の今だから……、“快適なモノ”しか身に着けたくないストレスフルな今だから……、ちゃんとした背景のあるモノしか欲しくない! というわけで、これから10年廃れない&心地よ~く過ごせる、をテーマに全99の靴&鞄ブランドを徹底研究いたします。 この記事は特集・連載「靴&鞄ブランド大研究」#01です。
スニーカー以上、革靴未満な立ち位置がちょうどイイ
スニーカーが流行ったその後はワラビーが来る!
なんかワラビー履きたい気分だなーとショップを探してみたら……ない!どこを探しても完売状態。定番なのに一体何が起こってるの!?と焦った方も多いかと。ずばり、ワラビーは現在大ブレーク中。セミの羽化がごとくみんなが一斉に履きたいと思った結果、市場から姿を消してしまったのです。
ではなぜブレークしたのか? いろいろいわれますが、確実にいえるのは、スニーカーが流行った後はワラビーが来る!という法則があること。楽チンは捨てがたいけれど、そろそろ新鮮味が欲しい……。
そんな煩悩に応えてくれる存在こそ、足がやさしく包まれるような履き心地と、スニーカー以上、革靴未満な顔を持つワラビーなのです。
空前のジョギングブームで、ランニングシューズが人気を博した’70年代。その後の’80年代にワラビーはブレークし、ファッションになくてはならない存在となりました。
次のブレークは、ハイテクスニーカーブームを経た’90年代半ば。そして、四半世紀を経た今、長きにわたるスニーカー人気を経て、ワラビーは再び主役となったのでした。
スニーカー以上、革靴未満なその顔は、新時代を象徴するセットアップとの相性も抜群。ゴアテックスの搭載で、さらなる快適を得たワラビーも生まれました。となれば10年心地いい靴は?という問いの答えも、ワラビーが筆頭であることを疑う余地はありません!
なおかつ! ゴアテックス搭載なら最強だ
ゴアテックスの搭載により防水性と透湿性を獲得した本作は、イタリア・ビブラム社の軽量かつクッション性に優れたソールを備えているのも特徴。クレープソールとはひと味異なる履き心地が、ゴアの優れた防水透湿性と相まって、365日の快適をサポートする。
Clarks ORIGINALS[クラークス オリジナルズ]
ワラビー ゴアテックス
温かみあふれるクラシックなデザインはそのままに、さらりとゴアテックス化。全天候型に進化したワラビーは、ローカットゆえ季節も選ばず。スニーカー以上、革靴未満で合わせも自在!と、汎用性最強の一足に仕上がった。各3万3000円(クラークス ジャパン)
(GORE-TEX/ゴアテックス)
軽量&クッション性に優れたビブラム社製のソールを搭載
ON⇄OFF使えるブラックもあり!
今クレープソールの大定番がすぐに買えないほど人気だって!?
これは事件だ! というわけで……ワラビーヒットの法則を紐解く
[1966]“第2のデザートブーツ”として誕生!
ちなみに、日本に上陸したのは1971年
当時から模造品が出回るほどの人気っぷり
カジュアル革靴の元祖、デザートブーツに続いて誕生したのがワラビーだった。模造品が出回るほど人気を博し「ワラビーはクラークスにしか作れない」と謳う広告も登場した。
西海岸カルチャー上陸によるブームの後……
[1980s前半]サーファー&陸サーファーも巻き込んで大ブレーク!
アロハシャツ×クラークスは当時鉄板だった
ランニングスニーカーの名作を輩出した’70年代を経てヒット。レインスプーナーのアロハシャツに、ファーラーのフレアパンツ、そして足元はワラビーという出で立ちが定番に。
ランニングスニーカーの名作を輩出した’70年代
空前絶後のハイテクブームの後……
[1990s半ば]UKロック&渋谷系ミュージシャンが履いて大ブレーク!
R.アシュクロフトやかの王子様も履いた
ザ・ヴァーヴ『アーバン・ヒムス』のジャケット写真でアシュクロフトが履いているのは、ワラビー。日本では渋谷系の王子様ことオザケンもワラビーを履き、人気を後押しした。
空前絶後のハイテクブーム
以来、ず~っと定番としてあったけど……
言わずと知れた’10年代スニーカーブームの後……
[2021~]四半世紀を経て大・大・大ブレーク!
スニーカーに代わる一手として人気再燃。定番のクレープソールモデルが常時品薄に。ブラックは秋冬分待ち。メープルは2022年4月以降再入荷予定。2万5300円(クラークス ジャパン)
定番ワラビーが史上空前の大ヒット中!
Clarks ORIGINALS[クラークス オリジナルズ]
Since 1825 英国
サイラスとジェームスのクラーク兄弟が創業。1950年に英国陸軍の兵士が履いていた靴にヒントを得て、デザートブーツを開発。これが大ヒットし、カジュアルシューズの定番に。
※表示価格は税込み
[ビギン2022年6月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。