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ハシモト産業の革製品

一生モノを育てることだってモノ好き視点のサステナブルでしょ?

サステナブルとは何でしょうか? 自然と社会双方を持続可能に発展させていこう!みたいな機運が高まっているのは重々承知していますが、これって単に身の回りをエコな製品に一新させることだけが正義じゃない思うんです。

本当に良質なモノを買って一生添い遂げることだって、ある意味立派なサステナブルでは? この視点に立った時、再注目したいのが“革”。ここでは、その入り口から出口まですべてを知り尽くしたプロに、最新かつ最深の革事情をお聞きしました。

ってことで……レザーの現在地を知るべく独占取材!!

100字でわかるハシモト産業
 
ハシモト産業 革紐
 
1973年、大阪府で革テープ作りからスタート。タンナーとメーカー双方と密な関係を構築し、革の卸売業に携わりながら、革製品の製造販売から他社のOEMまでを請け負う。まさに革のAtoZを熟知した、超スペシャリスト!

誰もが革に触れる社会への変容こそが地球を救う!?
【皮革をかく語りき】ハシモト産業 社長 橋本信一さん

ハシモト産業の革製品

“革”と聞いてどんな言葉が思い浮かびますか? 丈夫? エイジング? いずれにしろ多くのモノ好きにとって、革は“長く使える素材”の代名詞として浸透しているはずです。……が、はたして本当に私たちが思っているほど革は身近な存在なのでしょうか。

「個人的に言うと、これまで革は、革作りの専門家であるタンナー(※①)や、製品へと落とし込むブランド、職人といった、ごく限られた分野の人々にしか開かれていない文化だったように思います」。

「皮革業界以外の方々は、製品として形になった状態以外では革に触れたことすらないのが実情。そもそもどうやって皮から革へと変わり、どんな種類の革があって、どんな特徴を持ち、どんな製品に適しているのか……。より多くの人に革ほど面白い素材はない!と実感していただくためには、そうした正しい知識を広く、わかりやすく伝える必要があると思ったんです」。

ハシモト産業 VRショールーム
「VRの技術を駆使してもっと身近に疑似体験を」

そう一念発起した橋本さんは、なんと2020年に皮革業界で初めてVR技術を駆使した、まったく新しい展示を開始。裁断すらされていない超大判革を4K画質で撮影し、拡大すれば質感までしっかり確認できる特設サイトを自社HP内に設け、誰でも簡単にアクセスできるようにしたんです。

「おかげで従来の展示会では出会えなかった層にも革に興味を持っていただけるように。革に明るくない方々の素朴な疑問にも回答し続けてきた成果が実って、最近では個人単位で興味を持っていただける方の数も徐々に増えているように思います」。

ハシモト産業 革の種類別のサンプル見本帳
「じつはDIYブームでレザークラフト熱もアップ」

「そうしたビギナーに対しても、気になった革のサンプルブックを一種類1100円という低価格で購入できるシステムを、すでにHP内で実装済み。実は今DIYブームの流れを受けてレザークラフト熱が高まっていることもあり、これが大変ご好評いただいているんです」。

ハシモト産業 NEKONOTE
「個人でブランドを始めたい人のお手伝いもしています」

「さらにそこからもう一歩進んで、自ら革製品ブランドを立ち上げたいと思い立った方々のために、個人単位のOEMも請け負える“NEKONOTE”というサービスも開始。なるべく少ないロットから(※②)、小物やカバンなどの革製品作りをサポートする態勢を整えています」。

こうしてより多くの人に、革について知る→革に触れる→革製品を作るという導線を引いた橋本さん。

「いたずらに消費のサイクルを早めないこともサステナブルの一部と捉えるなら、こうした一連のシステムこそ、これからの時代の新たなスタンダードとなっていくべきなのではないでしょうか」

まさに今、1億総“改革”時代への意識改革が求められています。

サクッと用語事典
①タンナー/動物の“皮”を、製品として加工しやすい“革”へ変身させる皮革製造業者のこと。
②なるべく少ないロットから/個人単位でブランドを立ち上げたい人たちのために、同社は裁断前の大判革を一枚単位でもオーダー可能に。作り手の意図を汲み、“そういう鞄ならこの革一枚で大体10個分ですよ”とか、“小型財布なら30個くらい作れますよ”などとアドバイスしつつ、必要ならOEMを請け負う体制も整備している。まさに革の何でも屋さんなのだ。

ハシモト産業 社長 橋本信一さん

ハシモト産業 社長 橋本信一さん

1973年、大阪府で革テープ作りからスタート。タンナーとメーカー双方と密な関係を構築し、革の卸売業に携わりながら、革製品の製造販売から他社のOEMまでを請け負う。まさに革のAtoZを熟知した、超スペシャリスト!

最新の国産皮革をいち早くチェックできる!

ハシモト産業 VRショールーム

革の最新情報が得られるVRショールームを開設。専門家だけでなく、誰でも簡単に、いち早く、リアルに最新の国産レザー情報をキャッチできるのが強み! 下ではとくに推しの新作革をご紹介。
 

栃木レザーの栃木プレミアム

ハシモト産業 栃木レザーの栃木プレミアム

同タンナーでは通常ベジタブルタンニンなめしをする際、ミモザ樹脂を使用するが、この最新革には南アフリカ産のケプラチョから抽出した成分もプラス。プレミアムの名に相応しい、しっとりかつハリも艶もある上質革に。参考商品。
 

新喜皮革のシュランケンバット

ハシモト産業 新喜皮革のシュランケンバット

エンジニアブーツ等の男気系シューズに使われることの多い“ホースバット”レザーを、ドラムを使ってシュリンク。バッファローレザーのような雄々しいシボ感を出した変わり種だ。クッタリ味わい深~い表情もユニーク。参考商品。
 

キモト・レザーワークスのリラクタンド

ハシモト産業 キモト・レザーワークスのリラクタンド

クロムなめし後に、クロム成分を抜き、タンニンを加えて再なめしする……なんて異常に手間のかかる手法で製作。水性仕上げとの相乗効果で、表面は美しく、屈曲性に優れ、経年変化も楽しめるという万能レザーだ。参考商品。

レザー博士への一歩はこちらのサイトから!
VR技術を駆使した斬新すぎる展示会の模様は、上から誰でも簡単にアクセス可能。リアルな革の迫力、質感を体感できるのは感動もん!

革をECサイトで購入して、即レザー職人になれる!

ハシモト産業 革の種類別のサンプル見本帳

いきなり革をオーダーするのはチョット……って人のために、革の種類別のサンプル見本帳を一冊1100円で購入可能。バリエが豊富すぎて正確な数は不明だが、常時40種1000色以上のレザーを取り揃えているそう(驚)!

レザーDIYを始めるならまずはコレ!

ハシモト産業 名革

ハシモト産業がラインナップする無限に等しいほど豊富なレザーのなかでも、レザークラフトを始めるのに最適&汎用性の高い名革をピックアップ。
 

栃木レザーのジーンズ

ハシモト産業 栃木レザーのジーンズ

同社の人気No.1。汎用性の高い2mm前後のオイルタンニンレザーで、名前通りジーンズのヒップラベルなどにも使われている。経年変化しやすく、小物から鞄、ベルト、靴とどんな製品にも使いやすい。1デシ当たり108円前後。
 

栃木レザーのジーンズWW

ハシモト産業 栃木レザーのジーンズWW

右のジーンズをベースに、イタリア産ワックスを丁寧に塗り込んだ渋イイ風合いが自慢の上質革。“WW”とはホワイトワックスの頭文字で、ワックスの塗布によって白い膜ができることから命名された。1デシ当たり108円前後。
 

キモト・レザーワークスのナンバーワン

ハシモト産業 キモト・レザーワークスのナンバーワン

40年以上展開している、同社のなかでロングセラーのレザー。革の表面を丁寧に仕上げた高級感あふれる表情と、66色という圧巻のカラバリが自慢。ソフトなのにハリもあるので、どんな製品にも使用できる。1デシ当たり81円前後。

レザーの単価“デシ”ってナニ?
日本国内での革の取引に用いられることの多い、面積当たりの単位名で、1デシ=10cm×10cmとなる。ちなみに海外では“スクエア・フィート(約9.29デシに相当)”という単位が使われるのが一般的だそう。覚えておこう!

工程のほとんどを自社で行う[NEKONOTEのモノ作り]

ハシモト産業 NEKONOTE

自分のブランドを作ってみた~い♪けど、革の知識も、大量に製品を作るノウハウもない……というチャレンジャーに猫の手を貸すべく、同社はOEM生産を実施。革のプロと二人三脚でモノ作りできるなんて頼もしすぎ!

同社には、多様なレザーアイテムを製作できる熟練職人が多数在籍。カウンセリングから材料の選定、製作、梱包までゼロベースでの注文が可能だ。革の種類や必要となる作業工程によっても当然異なるが、大体2つ折り財布なら30個分から、約24万円~オーダー可能。

 
総合問い合わせ先/ハシモト産業
☎ 06-6771-6911
オフィシャルサイト https://hashimotoindustry.com/
オンラインショップ https://hashimotoindustry-fukuoka.myshopify.com/

この記事もあわせてチェック!>> 国産皮革三傑の品格を改めてじっくり学ぼう

 
※表示価格は税込み


写真/上野 敦(プルミエジュアン) 文/黒澤正人 イラスト/TOMOYA

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