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CASIO カシオのMY G-SHOCK

自分好みのG-SHOCKが作れるカスタマイズサービス「MY G-SHOCK」

近年ますます盛り上がるオーダーメイド市場。納得のデザイン&自分だけのオンリーワンなアイテムを入手できるため、満足度が高いことから人気爆発中です。

そんなオーダーメイドの世界に、なんとあのG-SHOCKが仲間入り!自分好みのカラーリングでG-SHOCKを作れるカスタマイズサービス「MY G-SHOCK」が登場しました!しかもベースは、これぞG-SHOCKなスクエアデザイン5600シリーズとあれば、モノ好きの食指が動かないはずがありません。

と、我々ユーザーにとっては、自分だけのG-SHOCKが持てるなんて最&高!なワケですが、「MY G-SHOCK」の実現はどうやら一筋縄ではいかなったそう。さらに“クソ面倒くさい製法”で作られているとも聞いたので、カシオさんにそこんところを取材してきました!

カシオ計算機 泉潤一さん 丸憲太郎さん 池津さん
左から、カシオ計算機 羽村技術センター 開発本部 開発推進統轄部 プロデュース部 第一企画室 リーダー 泉潤一さん。カシオ計算機 技術本部 開発推進統轄部 第一開発推進部 11開発推進室 兼 デジタル統轄部 デジタル共創推進部 室長 丸憲太郎さん。カシオ計算機 技術本部 デザイン開発統轄部 Gデザイン室 リーダー 池津早人さん

100名以上が関わるビッグプロジェクトが始まった!

G-SHOCKは以前もバンド交換モデルの展開があり、3種類のベゼルとバンドを着せ替えられる「DWE-5600CC」を2020年10月に発売しています。しかし本格的なカスタマイズサービスは、メーカーとしても「MY G-SHOCK」が初めて。

泉さん「カーボンコアガードを採用したDWE-5600CCは、G-SHOCKで初めてベゼルとバンドの両方が交換できるモデルです。以前からお客様との1to1のコミュニケーションを模索する中、このプロダクトをきっかけにカスタマイズサービスを企画しました」

カシオ計算機 企画担当の泉潤一さん
企画担当の泉潤一さん

耐衝撃性と防水性がウリのG-SHOCKは、パーツを組み替えて作ること自体そもそもハードルが高いプロダクト。カスタマイズ製品を作るにあたり、従来の企画、設計、デザイン、製造、生産管理、工場ラインでは対応できないため、概念を変えてイチから構築する必要があったそうです。

丸さん「今回一番大きかったのが、ECでカスタムした1本のG-SHOCKをお客様に届けるといった、今までに前例のない仕組みを作ることでした。これまでの生産体制とは対極にある1to1という仕組みの構築だったので、今までのものづくりの考え方を180度変える必要がありました」

カシオ計算機 開発担当の丸憲太郎さん
開発担当の丸憲太郎さん

そのため当初は小規模でスタートした企画も、各セクションから100名以上が参加するビッグプロジェクトに。MY G-SHOCKの実現に向けて、社内一丸となって推進したのだとか。

泉さん「結局なんだかんだG-SHOCKに関する部署はほぼ全部関わったんじゃないでしょうか。最終のオンラインミーティングをしていたら、参加者が100人は超えていましたから。でも早い段階で部署をまたいで人が集まったからこそ、この全く新しいプロジェクトが実現できたのだと思います」

CASIO カシオのDWE-5600CC
MY G-SHOCKを開発するきっかけとなった「DWE-5600CC」

6億通り以上から選べる、まさに自分だけのG-SHOCK

CASIO カシオのMY G-SHOCK パーツ
パーツごとに好きな色を選んで組み上げる

こうして実現したカスタマイズサービス「MY G-SHOCK」。ベゼル、バンド(長・短)、尾錠、遊環、フェイス(ガラス・液晶)の7パーツを自分好みのカラーにカスタマイズでき、10月20日のサービス開始時点での色の組み合わせは約190万通り。トリプル遊環を選べば、なんと約6億5800万通りの組み合わせが可能です!

池津さん「第一弾はベゼルだけで19色ありますが、実は当初この半分以下を目標としていたんです。しかしデザインを検討していく中で、カラートレンドやファショントレンドにフィットするカラー、そしてG-SHOCKらしいカラーも必要なことから増えていきました。やはりカスタマイズは“楽しい”ことが重要だと思うので」

カラー数はベゼル19色、バンド19色、尾錠2色、シングル遊環20色、トリプル遊環19色、フェイス7種。その中には既存のG-SHOCKにはないカラーもあるので、初めてG-SHOCKを買う人はもちろんマニアも新鮮な気持ちでG-SHOCKのカスタムを楽しめます。

カシオ計算機 デザイン担当の池津さん
デザイン担当の池津早人さん

サービス開始の第一弾スペシャルカラーとして、1987年に登場したG-SHOCK初のカラーモデル「DW-5600C-9BV」のイエローを始め、初期モデルのグリーンとブルーを再現した3色の「FIRST COLOR」も限定ラインナップ。

池津さん「FIRST COLORのイエローは当時の色を再現しています。イエローはG-SHOCKらしいカラーなので、リミテッドではなく定番カラーとしても残したいと思い、新たにMY G-SHOCK用のイエローも作りました」

膨大な数の組み合わせを誇り、微妙な色味の違いまで楽しめるMY G-SHOCKですが、さらにスゴイのが“どの色のパーツを組み合わせてもまとまる”ところ。7つのパーツを異なる色にしても、反対色を組み合わせても“アリ”になるようカラーを決定したそうです。6億通りのカラバリ全てが使えるので、他人とかぶることはない!?

FIRST COLORのイエロー 定番カラーのイエロー
左がFIRST COLORのイエロー。右が定番カラーのイエロー

そんなカスタマイズを楽しむために、MY G-SHOCKのWebサイトも新たに作成。パーツを選択してカラーを選ぶとサンプルがサクサク表示され、カスタマイズならではの選ぶ楽しさを存分に味わえます。カスタマイズサービスはサイトの良し悪しが売り上げに直結することもあり、開発に力を入れたと丸さんは話します。

丸さん「先ほどお話ししたFIRST COLORのイエローと、定番カラーのイエローの微妙な色の違いまでしっかり表現できるように作りました。パーツを組み合わせたサンプルのアングルも10画面用意し、選びたい部品を選びやすく画面が推移するようになっています。バンドを開いた状態、閉じた状態、ケースの裏側のアングルもあるのでデザイナー気分で楽しめると思います」

サイト上で色を選んだMY G-SHOCKの画像はダウンロード可能。シェア機能も付いているのでSNSで拡散することもできます。自慢のMY G-SHOCKを見せびらかしたり(笑)、ほかの人が作ったMY G-SHOCKを参考にしたりと、カスタマイズならではの楽しさが広がります。

まさか!? 1つ1つパーツをピックアップして手作業で組み上げていた!

オーダーの入ったMY G-SHOCKは、山形にあるカシオの工場で生産されます。通常のモデルは何百〜何千個という単位で同じものを量産するため、20〜30人の流れ作業で生産を行っているそうですが、MY G-SHOCKは1本1本の仕様が異なるため専任者がいるのだとか。つまり、一人で1本のMY G-SHOCKを組み上げているようなもの!

しかもパーツを取り違えないよう、1つ1つのパーツを専任者が一人でピックアップして製作するという、アナログ過ぎる“クソ面倒くさい製法”で作られているんです。もちろんこの生産体制も今までにない全く新しいカタチのため、MY G-SHOCK用にイチから製造ラインを構築したそう。想像していた以上にカスタマイズサービスって大変なんですね……。

丸さんがテスト生産で作ったMY G-SHOCK
丸さんがテスト生産で作ったMY G-SHOCK。1本1本にロットナンバーが記されておりトレーサビリティが可能

MY G-SHOCKのバンド ロゴ刻印
MY G-SHOCKのバンドには、通常モデルにはないロゴ刻印が入っている

時計とは真逆!? 超デリケートG-SHOCKが作れる特別パッケージ

CASIO カシオのMY G-SHOCK 専用パッケージ
紙のみを使った専用パッケージ

MY G-SHOCKはパッケージも特別仕様。プラスチックレスの紙素材パッケージで、紙を熱圧縮したタマゴ型のケースに入っています。

泉さん「G-SHOCKの造形を入れながら、少しタイムカプセルっぽいデザインにしています。せっかく始まった新しいサービスなので、10年、20年と続いたらいいね、みたいな思いも込めました」

そして外箱にはG-SHOCKの設計図が描かれており、紙を切り抜いて組み立てると「ペーパークラフトG-SHOCK」が完成します。衝撃に強いG-SHOCKとは真逆の紙製G-SHOCK。ファンにはたまらないオマケです!

泉さん「外箱も捨てるのはもったいないし二次活用したいよねっていうところから、最後につけさせていただきました。G-SHOCKの構造を知ってもらえたら嬉しいですね。でもコレ、作るのすごく大変なんですけど(笑)」

Beginモデルもシミュレーションしてみた

CASIO カシオのMY G-SHOCK Beginモデルのシミュレーション
実際にMY G-SHOCKをやってみた

買う・買わないはさておき、ついつい試したくなってしまうのがカスタマイズサービス。それがG-SHOCKとあればなおさらです。というワケで、Beginデザイナーの青田真悟さんにMY G-SHOCKを体験してもらいました。

青田さん「息子のおもちゃからインスピレーションを得たカラーリングにしてみました。子供の色選びは大人とは違う感覚なので、普段からデザインに取り入れているんです」

G-SHOCKと子供の感性がリンクした、まるでおもちゃのようなワクワク感溢れる1本が完成。クリアカラーのバンドを使うなど、デザイナーならではのセンスと個性が光るMY G-SHOCKは、カシオのみなさんからも大好評。「初めて見る組み合わせ」「かっこいい!」と声をかけられ、青田さんもご満悦。

Beginデザイナーの青田真悟さん
青田さん「全通り組み合わせたくなりますね。何時間でもやってられます(笑)」

やっぱり自分のカスタマイズを褒められるのは嬉しいもの。思わず自慢したくなる、自分だけの自分好みのMY G-SHOCK。今までにない所有欲を満たしてくれる最注目のサービスです!

Beginのデザイナー青田作・MY G-SHOCK
Beginのデザイナー青田作・MY G-SHOCK。※サンプル

MY G-SHOCK

CASIO カシオのMY G-SHOCK

ベゼル、バンド、尾錠、遊環、フェイスの色を選び、自分好みのG-SHOCKが作れるカスタマイズサービス。ベースとなるのは、1983年に登場したG-SHOCK初号機「DW-5000C」を引き継ぐスクエアデザインに、カーボンコアガード構造を採用したMY G-SHOCK専用モデル「DWE-5610」。3つのループで構成されるトリプル遊環を選択すれば、約6億5800万通りの組み合わせが可能。注文から3〜5週間程度で発送。1万5400円〜。

(問)カシオ計算機
☎ 03-5334-4869
https://gshock.casio.com/jp/products/mygshock/

※表示価格は税込み


写真/宮前一喜 文/津田昌宏

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