レトロブームの今!
シチズン サーモセンサーが復刻なんて、熱すぎる!
昭和レトロなファッションやプロダクトが注目されるなか、シチズンからとびきりHOTなニュースが舞い込みました。なんと40年前に一世を風靡した時計「サーモセンサー」が満を持して復刻したんだとか! これは、これは熱すぎる!!
サーモセンサーってどんな時計?
世界で初めて温度計測機能を搭載したコンビネーションクォーツウォッチとして、1982年にデビュー。近未来的なフェイスが注目を集め、超ハイテクモデルとして大ヒットした。
「……何が熱いの……?」という人に向けて、敏腕バイヤーによる熱烈アピール合戦を開催!
それぞれのショップで時計のバイイングや企画などに関わる超敏腕バイヤーをお招き! 渾身の別注を手掛けたこともあり、サーモセンサーを語らせたら、彼らの右に出る者はいないでしょう。
(左から)
ジャーナルスタンダード DX 統括セクションマネージャー
井田 将さん
1982年生まれ。店舗スタッフを経てEC部門に。現在はジャーナルスタンダードやエディフィスなどのメンズのEC店舗をマネージング。普段カジュアルな装いが多いため、スタイルを引き締める程よいドレス感ある時計が好み。
オンタイム・ムーヴ チーフバイヤー
浦和 智之さん
1974年生まれ。店舗スタッフを経てバイヤーに。昔のシチズンはかなり攻めたデザインの名作を膨大に作っているので、そのあたりをぜひ「レコードレーベル」で掘り起こしてくれることを期待。趣味はランニングと町中華巡り。
チックタック MD担当
枝川 彩子さん
1990年生まれ。2013年入社。羽田空港店、池袋店、新宿店の販売スタッフを経て、18年からバイヤーに。主観にとらわれず、時代が求める時計をセレクトするのがモットー。趣味は古着屋さん巡り。
ビームス バイヤー
野崎 亮佑さん
1992年生まれ。2014年入社。店舗スタッフを経て21年に現職に。主にメンズカジュアル部門を担当し、時計のバイイングおよび別注も行う。ネタ探しのために国産ヴィンテージ時計を研究。
ビューティ&ユース デザイナー
鈴木 脩さん
1982年生まれ。2004年ユナイテッドアローズ入社。カジュアル部門の販売スタッフを経て本社へ。ビューティ&ユースで扱うアイテムの企画とデザインを行う。最近キャンプに開眼。野外で飲む酒はサイコー!
40年の時を経て伝説モデルが復刻!
浦和 智之さん(以下浦和) 後継に当たる「アナデジテンプ」は過去に幾度も復刻され、現在もレコードレーベルの中心的なモデルになっています。だからそのベースモデルとなったサーモセンサーが欲しいなと考えていたのですが……。
鈴木 脩さん(以下鈴木) まさかこんなにマニアックなモデルを復刻するなんて! 我々も驚きでしたよね。
井田 将さん(以下井田) 今までサーモセンサーだけは復刻されてこなかったですもんね。当時のものはそうそう手に入らないでしょうし、もはや伝説の名機ですね! 復刻されたことにボク自身も相当興奮しました。
野崎 亮佑さん(以下野崎) 誕生40周年という節目もあって復刻に踏みきったんでしょうが、待ち望んでいたコアな時計ファンは相当いるんじゃないかと思います。
枝川 彩子さん(以下枝川) 温度センサー付きのデジアナ表示ウォッチの初代ですから、よりスペシャルなモデルとして好評を博しそうですよね。じつは私、アナデジテンプの前にこういうモデルが作られていたことを知らなかったんですが、そういう人でも歴史的な1本として手元に置いておきたくなるんじゃないでしょうか。
オリジナルの雰囲気を忠実に再現した文字盤
サーモセンサーのココが熱い①
野崎 まずはオリジナルの雰囲気を忠実に再現したこのフェイスデザインですよね。
井田 80年代テイスト溢れる、アナログ表示とデジタル表示でギッチギチの文字盤がそのまま。アナデジテンプと似ていますが、コッチは温度センサーをケースの中に組み込んでいるのでよりギッチギチなんですよね。
鈴木 こんな小さな時計の中に温度センサーまで乗っけるという発想、当時は相当未来を感じさせたんじゃないかな。
レトロテクノロジー感満載のサーモセンサー
サーモセンサーのココが熱い②
枝川 温度センサーも唯一無二のポイントですが、体温を拾うこともあって、ちょっとアバウトなんですよね(笑)。
鈴木 そう、時計を置いて使用することを想定した仕様なので、気温をちゃんと測りたいときは腕から外す必要がある。でも、そんなレトロテクノロジー感がかえって愛おしい(笑)。
浦和 「80年代の最先端」という感じですよね。ただ本作の温度センサーデザインの位置はオリジナルと少し違っていて、当時はフェイスの左下、風防の外側に剥き出しで配置していたんですが、本作ではケースの中に入れて、位置もモード表示ディスプレイの上になってるんですよね。
野崎 すべての表示をフェイスに組み込むのって、デザイナーさんは相当苦労したんじゃないでしょうか。バランスが破綻しそうなものなのに、全てが整然と配置されています。
井田 本当にそうですね。こんなに表示でいっぱいなのに、意外と視認性が高いというのも不思議です!
立体的かつ無骨な印象の別体ベゼル
サーモセンサーのココが熱い③
枝川 フェイスももちろんですが各所のディテールの再現度もすごいと思います。
浦和 たしかに。細かなところまでこだわっていますよね。よくぞここまでオリジナルに寄せて仕上げたな!と感じます。特にアナデジテンプとの一番の違いである立体的な別体ベゼルも完璧に再現しているのに痺れる! エッジが利いていて少し無骨な雰囲気がするのが、いかにも初号機という感じでたまりません。
ひと手間かけて飾り穴を施したバンド
サーモセンサーのココが凄い④
野崎 バンドも再現度がすごいですね。アナデジテンプはツルッとしていますが、こっちはわざわざ飾り穴が穿たれたデザインに。ちょっとした違いですが、これがあるとプロダクト感がぐっと高まるんですよね♪
井田 よくぞこういうひと手間を惜しまずやってくれましたよね。アナデジテンプより少しだけお値段は張りますが、それだけの価値はあるんじゃないかと思います。
細めの腕にも収まりのいいサイズ感
サーモセンサーのココが熱い⑤
枝川 個人的にはサイズ感までほぼオリジナルと同じバランスに仕上げてくれたのがとても嬉しいです。現代的な性能や基準をクリアしようとどうしてもケースは大きくなりがちなのに。きっとデザイナーと技術者の間でギリギリの攻防があったんじゃないでしょうか(笑)。このプロポーションなら、女性でもつけたい人は絶対多いはずです!
井田 確かに現代のスマートウォッチと変わらないプロポーションですもんね。というか、そもそもサーモセンサーって、80年代におけるスマートウォッチ的存在だったのかも。
鈴木 それはボクも思っていました。当時こんなに多機能な時計はなかったでしょうし。それをデザインでも視覚的にもアピールしていて、当時初めてこれを見た人のドキドキワクワク感はハンパなかったんじゃないかな。
別注モデルも熱すぎる!





熱すぎた復刻談義の最後に……




浦和 オリジナルをリアルタイムで知っている長年の時計ファンはもちろん、もっと幅広い世代にアピールしたいですね。この時計の背景を知らない人も、このデザインは新鮮に映ると思うんです。
井田 とくに今はレトロブームの真っ只中。ちょっと昔のファッションやプロダクトに若い世代が注目していますからね〜。
野崎 いわゆるY2Kファッションを好むZ世代にも、この時計はファッションとしてウケそうな気がしています。
鈴木 あと、意外とビジネスでもこの時計はアリだと考えます。最近のビズスタイルはカジュアル化が加速していますから。とくに高機能な化繊素材を使ったセットアップなんかにはぴったり。
枝川 コロナ以降ユーザーのモノ選びが慎重になったせいか、シンプルで長く使えるデザインの時計が世に溢れていますよね。それに食傷気味な人にはこういう攻めたデザインはとても魅力的に映るんじゃないかと期待しています。いずれにしろ3万円台でこんなに面白い時計が買えるんですから、モノ好きなら絶対チェックですね。
一同 同感です!
最後にサーモセンサーをもう一度おさらい!

近未来的フェイスはもちろん、ネジ留め別体ベゼルから飾り穴付きバンドまで、名作の雰囲気をしっかり再現! 温度計、アラーム、クロノグラフ装備。5気圧防水。クォーツ。縦・横・幅33.4㎜。厚み9.7㎜。SSケース&ブレスレット。
(問)
シチズン お客様時計相談室
☎︎0120-78-4807
レコードレーベル スペシャルサイト
写真 / 工藤 恒 文 / 吉田 巌