特集・連載
知っておくべきアウトドア傑作ギア年表[1897~1944年]
アウトドア技&豆知識 みんなが喜ぶテント持ってる? おいしくステーキ焼ける?? スマートに焚き火できる??? 気軽に飲みにも行けない今日この頃、家で動画も飽きてきたし……、もうこうなったらキャンプ行こう!! と思い立ったはいいものの道具もなければテクニックも知らないし、どうすりゃいいの~!? テントや焚き火台をネット検索してみたら最後、種類多すぎてどれ選んだらいいかわからないし(涙)。そんなビギナーも、読めば、キャンプ場のヒーロー確実! 家族の前で、仲間の前で、彼女の前で、絶対に恥をかかせません!! この記事は特集・連載「アウトドア技&豆知識」#03です。
誕生から何年、何十年と時を経た今もなお、定番であり続ける傑作ギア。とはいえ、当たり前すぎてじつはよく知らない……なんてギアもあるのでは? ここでは、エポックメイキングな必修ギアとその傑作たる所以を、誕生年とともにおさらいします!
1897年
スイス生まれ! 多機能ナイフのパイオニア
country:スイス
VICTORINOX[ビクトリノックス]
スタンダード・スパルタン
ミニマルな本体に多種多様な機能が詰め込まれた、マルチツールナイフ。機能美をも感じさせるスマートな構造の誕生は、ナイフ史における革命だった。W9.1×H1.45cm。2992円(ビクトリノックス ジャパン)
創業当時の工房。ここから歴史が始まった
1913年
軍用機にも採用された高保温&高耐久の頼れるボトル
country:アメリカ
STANLEY[スタンレー]
レガシー真空ボトル0.6L
保温性と頑丈さを兼備するスチール製真空ボトルは、戦車に踏まれても潰れない、上空1万2000mから落としても壊れない、弾丸を通さない、といった伝説を生むほどに高く評価されてきた。第二次大戦中には軍用機にも採用されるなど、信頼は厚い。写真はDNAを受け継ぐレガシーシリーズの一本だ。Φ8.9×H27.3cm。9020円(ビッグウイング)
1916年
紙の常識を覆した! 雨中で使える防水ノート
country:アメリカ
RITE IN THE RAIN[ライトインザレイン]
ノートブック
豪雨の中重い木板に丸太の数を記録していた伐採業者を見て、濡れていても書き込めるノートの需要に気づいたジェリー・ダーリン。彼が生み出したどんな天候、場所でも使える画期的な防水ノートは、1世紀を経た今もアウトドアで愛されている。大/1100円。中/693円。小は現在取り扱いなし(アンプラージュインターナショナル)
1930年代
高効率燃焼の青い炎がもたらす暖かさと美しさ
country:イギリス
ALADDIN[アラジン]
ブルーフレームヒーター
米国アラジン社製ランプの特徴であった、高い燃焼率による青い炎。これをヒーターに応用したいと考えた英アラジン社の手で、青く美しい炎を湛えるブルーフレームヒーターは誕生した。以来90年、機能を更新しながらも変わらないフォルムで、ファンを獲得し続けている。W38.8×H55.1×D40.5cm。6万5780円(日本エー・アイ・シー)
アイコニックな青い炎は、よい燃焼状態である証拠である
1936年
兵士たちの心をも温めた携帯固形燃料の代名詞的存在
country:ドイツ
ESBIT[エスビット]
固形燃料スタンダード
1936年、過酷な環境でも安定して燃える固形燃料が誕生する。折しも世界は第二次大戦の真っ只中。戦場の兵士が食糧を温める携帯燃料としてドイツ軍に重用されたのを筆頭に、エスビットは世界中に普及していった。今も新型の専用ストーブが発売されるなど、その地位は揺らぐことを知らない。4g×20個。660円(飯塚カンパニー)
1944年
タフネスの理由は氷の運搬用に生まれたから
country:アメリカ
L.L.BEAN[エルエルビーン]
ボート・アンド・トート・バッグ
冷蔵庫がない時代に作られた、保冷箱で使う氷の運搬用バッグが原型。シンプルなデザインと米国内生産のこだわりは健在。W38×H19×D43cm。8690円(エル・エル・ビーン カスタマーサービスセンター)
冬の凍った湖から氷を切り出している様子
※表示価格は税込み
[ビギン2021年6月号の記事を再構成]文/ヤマシタユウスケ(あすなろ組)イラスト/TOMOYA