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ありものボディにロゴを載せたTシャツばかりがストリートってワケじゃ~ありません。本シリーズ冒頭の鼎談でもお話を伺った藤井隆行さんは、裏原カルチャーをリアルタイムで経験しながらも、そうした枠にとどまることなく、上質で洗練されたカジュアルを地でいく作り手のひとりです。大人が着るべき、ノンネイティブのストリートな側面にフォーカスしました!

>>>前回までの記事はコチラ


ストリート第二世代の筆頭株は“ハイストリート”第一世代
「nonnative」

【about nonnative】

ブランド設立は1999年。現在でこそ、ノンネイティブ=藤井さんのイメージが定着しているが、立ち上げたのは彼の盟友のサーフェン智さんで、藤井さんは2001年にデザイナーとして参加している。モードの流れも汲んだハイエンドな素材使いや機能的で美しいパターンメイキングを主軸とした服作りで、その名の通り、どこにも属さない(「non」「native」)ニュートラルな立ち位置を築いた。ゴアテックス®の技術の採用を許されている、数少ないジャパンブランドとしても知られている。

ノンネイティブ デザイナー
藤井隆行

1976年生まれ、奈良県出身。ショップスタッフなどを経て、独学で服作りを学ぶ。デザイナーとしてノンネイティブに参加して以降は、ストリートウェアの自由な発想とアーティスティックな審美眼が活きたクリエイションを発表し続けている。

グラフィック主流の時代に
いち早くミニマルなカジュアルを提案した

(藤井さんも参加した座談会は特集VOL.1-2にて)

「元々は、ショップスタッフにずっとなりたかった」と話す藤井さん。二十歳そこそこで当時通っていた武蔵野美術大学を中退し、ビームスに入社したのが彼のファッションのキャリアの始まりで、「アメリカものの人気が落ち着いて、ヨーロッパのものが面白かった」というその時期に、膨大な量のオーセンティックウェアやデザイナーズブランドのプロダクトを目で追っていくようになったと話します。

その後、縁あって当時一大勢力となっていた裏原ムーブメントの中にあった英国の人気ストリートブラント、サイラスに籍を置き、ストリートウェアへの造詣を深めています。様々なジャンルの洋服やカルチャーに触れた藤井さんは、かねてからの友人でもあったサーフェン智さんの立ち上げたノンネイティブのアパレルデザインを担当するようになるワケですが、まだまだロゴやグラフィック重視のストリートウェアが主流の時代にあって、藤井さんの無駄を排したミニマルなカジュアルの提案は、多くの洒落者たちに支持されるところに。当時、先鋭的な商品展開で人気を博したセレクトショップ「時しらず」が提唱した「ハイストリート」という概念を象徴するブランドとして、急速に認知を広めていきました。

真骨頂ともいえるのが、立体裁断によるシャープでもコンフォータブルなシルエット、男心をくすぐる機能的な素材選びやディテールワーク。その抑えの効いたデザインが、過剰な主張とは距離を置きたい、本当の意味で個性的な大人たちの感性とリンクしたのでしょう。結果として、今日の盤石の人気を築いた最大の要因となったのです。
ということで、現在の最新アイテムと、その着こなしをご覧ください。


【recommend item① 】
denim jacket

過不足のないアレンジで
定番デザインを新鮮に

角を落としたフラップポケットを両胸に配した、オーセンティックウェスタンなスタイルのデニムジャケットながら、フロントはボタンではなくジップで開閉する仕組みで、よりスマートなルックスに。全体的なボリューム感は抑えつつ、アームホールが極端に広い独特なパターンで動きやすさとリラックス感も添えているのが面白い。
4万2800円(ベンダー)

装飾控えめでも洒脱な
緩急のついたシルエット

トップスはややゆったりと、ボトムスはテーパードを利かせてシャープにまとめたバランスは、ノンネイティブのお家芸。ルーズさは抑えつつ、ストリートライクなこなれ感を醸してくれる。ダークトーンの差し色に、裾がラウンドしたビタミンカラーのTシャツを挿して、遊び心もさりげなくキープ。

ノンネイティブのブルゾン4万2800円、同Tシャツ7800円、同パンツ2万1800円、同靴3万5800円、同キャップ1万800円(以上、ベンダー)

【recommend item② 】
band-collar shirts

骨太路線とはまた異なる
繊細なムードのコットンネル

厚手のネルシャツと聞くとタフなワークウェアを想像しがちだが、こちらはブラウン基調の落ち着いたトーンと適度なゆとりによって、上品なナード感を醸してくれる1枚。大きめサイズを選んで、コットン生地の自然なドレープを楽しむも良し、秋アウターのインナーとして活用するも良し、な汎用型。
3万3800円(ベンダー)

【recommend item③ 】
lace-up boots

スニーカーじゃない日には
こんなスタイルのブーツで

ベージュのスエードを使ったシューズは、藤井さんの偏愛アイテムのひとつ。今シーズンのレースアップブーツは、懐かしくも新しいタクティカルタイプのデザイン。それでもただラギッドに終始していないのは、やっぱりこのレザーの優しい色合いと質感の良さがあればこそ。
6万5800円(ベンダー)

 

気負わずとも洒落っ気漂う
季節感のあるカラーパレット

秋色のニュアンスカラーのグラデーションを活かしたコーディネイト。バンドカラーのシャツの下にはワッフル生地のタートルネックサーマルを合わせて、素材感と色合いのコントラストを強めている。やはり色調を揃えたシャツと足元で、ラフでも統一感のある、大人っぽい装いに。

ノンネイティブのシャツ3万3800円、同カットソー1万7800円、同パンツ2万7800円、同靴6万5800円(以上、ベンダー)


【掲載商品のお問い合わせ先】
ベンダー TEL. 03-6452-3072


写真/若林武志 文/今野 壘 スタイリング/鈴木 肇

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