特集・連載
オーベルジュ 小林 学さんが偏愛デニムにオーバーオールを選んだ理由とは
偏愛デニム集 ワードローブの定番「デニム」。子どもの頃から穿いているのに、大人になった今もなお飽きもせずついつい手をのばしちゃう……。昔毎日のように穿き倒し、今はサイズアウトしてしまったカビ臭い一本も、なぜだか捨てられずに何年もたんすの片隅を占拠中……。時に苦楽をともにし、それと同じ数だけシワを刻んできた思い出の一本がアナタにもきっとあるでしょう。今をときめくお洒落のプロもまた然り。ファッションに精通しているからこそフツウを逸脱したその愛を、ご本人の私物とともに紹介してもらいました。 この記事は特集・連載「偏愛デニム集」#07です。
“トップガン感が出ないごん太なシルエットに惚れ込んでました”
―オーベルジュ 小林 学さん
ヴィンテージ熱がとくに高かった’94年~’96年の3年間、自らに“’60年代以前のオーバーオールしか穿かない!”という鉄の掟を課していたんですが(苦笑)、このリーの’40年代製オーバーオールはその頃の鉄板ワードローブ。オーバーオールなら、ワークな意匠が凝縮された古い年代のお宝でも価格が手頃だったんですよね。
当時はフライトジャケットが人気全盛で、501だと下半身が妙に細くてトップガン感が出ちゃうけど、これはとにかく太くてバランスよく見えた。太い=正義だったなんて今思えば若気の至りですが、青春の思い出ですね(苦笑)。(小林さん)
小林さん私物のリーの’40年代製オーバーオール
オーベルジュ
デザイナー 小林 学さん
1966年生まれ。2ブランドを手掛け、30年近くデニム作りに携わってきたマイスター。作り手の視線からヴィンテージの意匠が“なぜ”、“どうやって”採用されたかを解析するのが趣味。
【今買える】リーのオーバーオール
Lee[リー]
デニム オーバーオール
ロングL&斜体eのハウスタグや山型の胸ポケット、紙タグなど’40年代のオーバーオールを忠実再現。無骨なシルエットは健在だ。2万5000円。(リー・ジャパン カスタマーサービス)
※表示価格は税抜き
[ビギン2020年2月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。