普段何気なく使っている道具。じつは当たり前に思っているいろんな道具が、東西で形や名前が違ったりします。これには文化や生活習慣が関わっていて……。なるほどTHE東西な、背景ある道具たちをみていきましょう。

卵焼き器は長方形?正方形?

卵焼き器 関東の角型と関西の角長型
(左・関東)角型/(左・関西)角長型

じつは卵焼き器には東(あずま)型と西型がある。東はほぼ正方形で角型、西は長方形で角長型という。

厚く巻く関東風は、たっぷり卵を使い一発で返す。薄く焼いてふるふるした食感にする関西風は、何度も返すので細長い方が巻きやすい。つまり調理のしやすさが形に表れているのだ。

ちなみにたまごサンド、関東はたまごサラダ、関西は厚焼きたまごなんて違いも。

銅鍋工場製の卵焼き器
(左・関東)角型/(左・関西)角長型

4代続く東京の銅鍋工場製。熱伝導、保温性に優れ、料亭、寿司職人御用達だ。左・東型/W15×H15×D1.5cm。8500円。右・西型/W12×H16×D1.5cm。8250円。(中村銅器製作所)

東西のたまごサンド
(左・関東)たまごサラダ/(右・関西)厚焼きたまご

包丁だって東西で違うんです

関東の蛸引きと関西の柳刃
(左上・関東)蛸引き/(右下・関西)柳刃

板前の命ともいえる刺身包丁、関東と関西では形がまったく異なる。関東は「蛸引き」という四角形。関西は先が尖った「柳刃」。

蛸引きは関東の肉厚に切る赤身分化に対応している。一方、白身魚が主流の関西の柳刃はふぐの薄造りや多彩な切り方に適しているのだ。

関東の蛸引きと関西の柳刃
(左・関東)蛸引き/(右・関西)柳刃

明治41年創業、合羽橋の料理道具屋の刺身包丁。職人の手作りで長く愛用でき、プロの信頼も厚い。刃渡り240mm。左・関東:蛸引き1万8200円。右・関西:柳刃1万7600円(釜浅商店)

うなぎも東西でクッと違う

うなぎのイラスト
 

関東

釜浅商店の江戸裂き
武士文化の江戸:切腹は縁起が悪い

武士文化の関東は、腹切りは縁起が悪い、蒸すため背側に串を打つ背開き。包丁も刃の角度を利用して、背開きしやすい形。釜浅商店の江戸裂き。刃渡り225mm。3万2400円。(釜浅商店)
 

関西

釜浅商店の大阪裂き
商人文化の大阪:一般的な魚の腹開き

大阪は商人文化で、調理で蒸さずに焼くため身が割れる心配がなく腹開き。ゆえに手前から素早く腹開きしやすい形に。釜浅商店の大阪裂き。全長190mm。1万4570円。(釜浅商店)

食卓の道具も違う!

まさか七味唐辛子まで!? 関東は鰹出汁、濃い口醤油。関西は鰹と昆布出汁で薄口醤油が主流。

いわばそばとうどん出汁の違いなのだが、これに合わせて関東では濃い味に負けないよう辛味を重視。関西は繊細な出汁を引き立てる香り重視のブレンドとなっているのだ。
 

関東

やげん堀の「ぬり缶 中身付き」

蕎麦屋さんの七味! やげん堀の「ぬり缶 中身付き」950円。(やげん堀) 
 

関西

七味家本舗の「七味小袋(15g)、プラスチック容器付き」

360年の歴史を誇る京都の老舗。七味家本舗の「七味小袋(15g)、プラスチック容器付き」500円。(七味家本舗)
 
※表示価格は税抜き


[ビギン2019年7月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。

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