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良品を長く愛でるというモノ好きの作法も、ことソックスに関しては適用されていないのでは? そんな状況に待ったをかけるべく永久交換保証を実現し、「ソックス=消耗品」の概念を覆した風雲児の挑戦に迫りました。

薄いソックスってスグ破れるよね……だから……

3万回の摩耗テストに耐え抜いたコーデュラ混で“使い捨て”しない!
― グレン・クライド 代表取締役社長 橋本 満さん・談

穴が開いたら捨てて、また新しく買い直す。ソックスに関して言うと、おそらくほとんどの方がこのルーティンを繰り返してきたのではないでしょうか。

もちろんメーカーとしては何足も買っていただいたほうがありがたいんですが(苦笑)、1992年の創業以来、いつか消耗品ではなく長年寄り添えるようなソックスも提案してみたいと考えていたんです。

転機になったのは2017年の春。馴染みの糸屋さんが持ってきた珍しい糸を目にしたときでした。

コーデュラナイロン40%とコットン60%を混紡したその糸は、とにかく頑強! もしかすると、これを使えば穴が開かない、言うなれば消耗されないソックスが作れるかもしれないとワクワクしたんです。しかもコーデュラ混のソックスなんて実現すれば世界初。未踏の分野に挑戦する好奇心も後押しして、この糸を使ったソックス作りに着手し始めました。

どれだけ丈夫でも穿き心地が悪ければ本末転倒。編み立て職人の協力も得て、より丈夫でより快適に穿けるように何度も糸の量や編み立て方を工夫し、2017年末にようやく製品化の目処が立ちました。

同時にどれだけ耐久性があるのか調べるため、公的検査機関に摩耗テストをしてもらった結果、靴下と認定される合格ラインの500回を遥かに超え、なんと3万回以上もの数値を記録! 一般的なソックスの何十~何百倍もの耐久力を誇ることが実証されたんです。

リンキングで縫い合わせて“美”と“快”を両得
コーデュラタグはインビスタ社公認の証

これを受けて、普通に穿いていてもし穴が開いたらどれだけ穿いたものでも新品と交換する、“永久交換保証”という制度を日本で初めて実施。お客様と本当の意味で生涯をともにするソックスであることから、「ライフロング」と名付けて製品化することにしたんです。おかげさまで反響も上々。喜びの声も多くいただけるようになりました。

そして徐々に認知度が上がっていったこともあり、2018年にさらなるステップに挑むことに。それはカジュアルしかなかったライフロングに“ドレス”を加えること。

周知の通り、品が求められるドレスソックスは薄さが要。だからこそカジュアルに比べて耐久性が低くなりがち。薄いのに穴が開かないソックスには、より多くのニーズがあるように思えたんです。

ただいざ製品化を試みると、当然カジュアルとは糸の量も編み立て方もまったく別。イチからトライ&エラーを繰り返さなければなりませんでした。

リンキングで縫い合わせて“美”と“快”を両得
リンキングで縫い合わせて“美”と“快”を両得

品と快適な穿き心地を両立させるため、つま先部分のゴロつきを抑えるリンキングという技法で縫い合わせるなど、仕様を変更して2018年末にようやくドレス版が完成。するとまたすぐに反響があり、新しい層のお客様にもライフロングを知っていただけるキッカケになりました。

永久交換保証は耐久性に自信があることの証。それがひいては、世間に浸透している「ソックス=消耗品」という常識を覆す一助になることを願ってやみません。

ライフロング ドレスリブソックス

LIFE LONG
ライフロングのドレスリブソックス

綿とコーデュラナイロンの混紡糸で編み立てた、超頑強ソックスのドレス版。通常使用で穴が開いても、直営店に持ち込むかメーカーへ送付(行きの送料は要負担)すれば何度でも交換してくれる永久交換保証付き! 2000円。(グレン・クライド ソッククラブ トーキョー)

橋本 満/グレン・クライド 代表取締役社長

グレン・クライド 代表取締役社長
橋本 満

名だたる名店のOEMも請け負う実力派メーカーのボス。’93年には今では定番品となったアンクルソックスを開発するなど、30年以上にわたって業界を牽引し続けるレジェンドだ。

 
※表示価格は税抜き


[ビギン2019年7月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。

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