COOL Begin
Alden
#37
Jul-17-2025

【オールデン】革靴界の定番が“革靴=痛い”を覆す! 履けば惚れ込む定番の一足

Alden

今こそ改めて学ぼう! 履こう! 「本格靴」
本格靴の博識ちゃん

スニーカー人気の増大とともに、つい縁遠くなりがちだった“本格靴”に歩み寄ります。なんだか見たことがあるようなないようなお3方が徹底買い説してくれますヨ〜。

博識ちゃんメンバー左・アシ田マナビちゃん/中・伊達男さん/右・ドレ澤さん

【博識ちゃん】アシ田マナビちゃん
持ち前の学びの精神を発揮し、うる若き乙女ながら本格靴に関しても博士ばりの知識を保有。未知の物事に対して大感動する「カンドウィッチマン」たちへのレクチャーが生きがい。苗字のアシは、もちろん足の意。

【カンドウィッチマン】伊達男さん
名前(読みは“だてお”)の通り、ファッションに人一倍興味はあるものの、本格靴には疎い。お洒落なモノを見つけるとコーフン気味に盟友ドレ澤に伝達する。ポインテッドトウばりの鋭いツッコミが持ち味。

【カンドウィッチマン】ドレ澤さん
キレイめなドレスファッションを愛すが、肝心の靴はおざなりがち。伊達男からどんなに切れ味するどくツッコまれても、5Eウィズさながらの幅広い包容力で歩調を合わせる。

“革靴=痛い”のイメージを覆す履き心地で洒落者を魅了

マナビちゃん

足の健康を考え抜いて開発したモディファイドラストなど、本格靴&楽チンを両立したのがオールデン!

マナビ: まず最初に覚えておきたいのが、アメリカのオールデンです。

ドレ澤: アメリカのおでん!?

伊達男: なわけねぇだろ! なんで急にアツアツな食べ物の話しすんだよ!

マナビ: いや、あながち間違いじゃありませんよ。オールデンは靴好きにとって激アツな定番ブランドのひとつですから! 一番の特徴は別格とも評される履き心地。その象徴が医療用の矯正靴作りのノウハウを活かして開発された、この「モディファイドラスト」です。土踏まず部分がギュッとくびれていて、まるで吸い付くようなフィット感が味わえるんですよ♪

伊達男: ホントだ! すごいくびれてる。なんかコーフンしてきた!

伊達男さん

元々は矯正靴のラストだったんだ! コーフンしてきたな!

マナビ: ちなみにこの独自ラストを最大限に活かすために作られたのが、代表作の「アルガンコン オックスフォード」です。つま先がV字状に切り替えられていることから通称“Vチップ”と呼ばれています。

ドレ澤: “U”は見たことあるけど、“V”は初めて見た。珍しっ!

マナビ: この靴は服好きにとって特別な存在。90年代中頃にフランスの伝説的バイヤー、ピエール・フルニエさんが見出したことで、世界中のお洒落さんが、その履き心地とザ・アメトラな顔つきに惚れ込むことに。ファッション界においても定番としての地位を築く契機になった記念碑的名靴なんです。

代表作

54411 アルガンコン オックスフォード

Alden[オールデン]
54411 アルガンコン オックスフォード

モディファイドラスト(下参照)が開発された当時流行していたUチップを、この名ラスト用に改良したのが、代表作のVチップ。ドレスにもカジュアルにも振れる万能選手として、服好きなら誰もが知るビッグネーム。17万500円(ラコタハウス 青山店)

Alden

①シャープ&ドレッシーな“Vチップ” 
ストレートチップほど堅くなく、Uチップよりも精悍に見える秀逸な意匠。今ではさまざまなブランドがこの名靴を模倣し、Vチップは紳士靴の定番銘柄に。

②しなやか~で艶やか〜なドレスカーフ 
同ブランドといえばホーウィン社製コードバンを贅沢使いした靴でも著名だが、通の間ではこのドレスカーフも定番として人気高し。柔らかく、足馴染みも早いので初心者向き。

③別格の履き心地を生む“モディファイドラスト” 
1963年に誕生した名ラスト。“歩くと土踏まずの筋肉が下がることが足の疲れの原因”と見抜き、土踏まず部分をくびれさせて、下から持ち上げるように支える、“アーチサポート”という概念のもとに開発された。

④スッキリドレッシーなシングルレザーソール 
1枚の革で作られたアウトソールを採用している分、薄く、スマートな印象で、ドレス度の高い服装ごも好相性。軽くて返りもよく歩き心地も良好。裏から見るとくびれっぷりも一目瞭然。

国旗

【Alden(オールデン)】
Since 1884

米国マサチューセッツ州ミドルボロウにて、チャールズ・H・オールデン氏が創業。世界恐慌などで他社が大量生産へとシフトするなか、高級靴や矯正靴の少量生産を堅持し、独自の地位を獲得。某世界的アメトラブランドのOEMを請け負っていたことでも著名。

ちょっと何言ってるかわかんない解説

【医療用の矯正靴作りのノウハウを〜】 
医療用の靴を作っていた会社を買収し、その木型を譲り受けた同社は、ハンディを抱えた人々に向けた矯正靴を、1950年代から本格生産。そこで医学の目線がプラスされたからこそ、靴史に残るこの名ラストが誕生することに。ストレスレスなフィット感にも納得。

【ピエール・フルニエ】 
1975年にパリ・レアール地区で、セレクトショップの先駆けとも称される「グローブ」を、1979年にパリ・16区で「エミスフェール」を、1994年にはパリ・4区で日本でも馴染み深い「アナトミカ」を創設。独自の審美眼で各国の軍モノや民芸品などをファッションとして提案し、世界中の洒落者に衝撃を与えた。オールデンと服好きの橋渡しを担った御仁だ。

7月25日(金)~27日(日)「骨董通り 本格靴ストリート祭り」開催
 

骨董通り 本格靴ストリート祭り

 
英・ジャーミンストリートといえば、本格靴店が立ち並ぶモノ好きの聖地。けれどニッポンの骨董通りも負けず劣らず! Beginでもおなじみの名ブランドもお店を構えており、お宝靴を発掘するにはうってつけ。小誌が音頭を取ってお祭りやっちゃうよ〜! ぜひお見逃しなく!
 
「骨董通り 本格靴ストリート祭り」の詳細はコチラ

 
※表示価格は税込み


[ビギン2025年9月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。

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