特集・連載
18年モノ! ウエアハウス デニムジャケット ご長寿 傑作モノ図鑑 vol.12
ご長寿 傑作モノ図鑑
機能性に優れ、流行にとらわれることなく使うことのできるモノ。長年にわたって使用することで味が出て、さらに愛着が湧いてくるのが傑作品たるゆえんってワケです。そんな持ち主の愛情がにじみ出たご長寿傑作品をご紹介!
この記事は特集・連載「ご長寿 傑作モノ図鑑」#12です。
18年モノ
2001デニムジャケット
ウエアハウスカンパニー 広報
藤木将己さん
1997年ウエアハウスに入社、2004年の東京事務所立ち上げの際に上京。紅白戦ができるほどの数のグローブを所有する野球用品愛好家。
「スウェットシャツを着るように、
今でも自宅で毎日のように愛用しています」
ウエアハウスを代表するジージャンといえば2001。1940年代のファーストと呼ばれるヴィンテージをモデルにしたもので、往年のディテールを追求したこだわりが実にお見事です。「これは大阪本社にいたときに買ったもの。まだ若かったのでトコトン着倒してやろうと思っていました」と藤木さん。未洗いの状態から着用し、少し馴染んでから水洗いのみのワンウォッシュ。その後はひたすら着続けて、アタリが出た頃に初めての洗濯をして、以降は定期的に洗濯を行い今に至っています。
「大阪時代は商品の梱包や出荷など、仕事中もずっと着続けていました。ところどころ見える白いペンキは、おそらく事務所か店舗の改装作業中についたもの。がむしゃらに働いていた頃を思い出します」と回想しますが、実は今でも自宅ではスウェットシャツを着るようにほぼ毎日着用しているのだとか。その甲斐あって、見事なまでに美しい色落ちや味のあるアタリを楽しめるほどに育ちました。
手振り刺繍は“ヤンキー・エア・パイレーツ”のもの。ベトナム戦争時に誕生し、絵柄の細部は変化しつつ現在でも使用。濃紺から紺へ、そしてブルーへと色落ちしたインディゴのグラデーションも時間をかけないと実現できない点に魅力が詰まっているそうだ。
ところで、気になるドクロの刺繍ですが、由来はフライトジャケットで知られるスコードロンパッチ(軍の大隊や中隊別のキャラクターを記したワッペン)。商品化する際にモデルにしたファーストのヴィンテージに実際に入っていたもので、「当時のオーナーがスコードロンパッチをモチーフにして入れたのかもしれませんね」とのこと。そこで、ウエアハウスではこの刺繍も復刻して販売していたというわけなんです。もちろん、この刺繍の糸の色もいい塩梅に褪色し、デニムに負けず劣らずの魅力になっています。
現行品はこちら
LOT2001XX
発売時から着丈や身幅を微妙にアップデートしている看板モデル。
2万9000円
(問)ウエアハウス
☎03-5457-7899
http://www.ware-house.co.jp/
機能性に優れ、流行に捉われることなく使うことのできるモノ。長年にわたって使用することで味が出て、さらに愛着が湧いてくるのが傑作品たるゆえんってワケです。そんな持ち主の愛情がにじみ出たご長寿傑作品をご紹介!
写真/武蔵俊介 文/トライアウト スタイリング/佐々木 誠