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コスパの限界値を超えた別注生地を総力取材!

SUIT SQUARE(スーツスクエア)で学ぶVBCのABC~別注買い説編~

今をときめくイタリアの名門生地メーカー、ヴィターレ・バルベリス・カノニコ(VBC)。スーツスクエアは、前身であるザ・スーツカンパニー時代からここの生地にどこよりも早く注目し、フレンドリーな価格で紹介してきました。このたびBeginは、スーツスクエアの皆さんとともにVBC本社を訪れ、素晴らしい生地が生まれる背景を徹底取材。日本のファンのために今回特別に実現した”大型別注生地”の詳細についてもVBCの重鎮にヒアリングしてまいりました。第1部の現地取材編に続き、本項では別注買い説偏と題して別注生地で制作したスーツやセットアップの全貌に迫ります!

【Archive Pattern Suit】
ベーシックの範疇で映えるアーカイブ柄スーツが
税抜き3万9900円なんて…

早く平穏を取り戻したいという世相を反映したのか、コロナ後のヴィターレ・バルベリス・カノニコ(VBC)には、落ち着いた無地生地のオーダーが多かったそうです。しかし最近は色柄の効いたファンシーな生地の注文が徐々に増加。スーツスクエアもその流れを鑑み、今回の別注企画では人気
の”21マイクロン”にて、VBCのアーカイブにある色柄を復刻することを目玉としていました。

しかも目の付け所がいい! 前身のザ・スーツカンパニーがスタートした2000年頃に、VBCが手がけた個性的な色柄の復刻。日本におけるVBCの快進撃もその頃から始まったわけですから、両者の絆を示すためにもナイスなチョイスと言えましょう。

もっとも当時はギラギラしたイタリアンクラシコ全盛期でもあり、そのまま復刻してしまうと現代では華美すぎるきらいも……。ですが、ご安心あれ。上の写真からわかる通り、アーカイブをベースにしつつも、今の時代にシックかつモダンに着られるよう色柄を絶妙にアレンジ! これならベーシックスーツの延長で着られます。

VBCに35年間勤務する、生地デザイン部門 のチーフ。今回スーツスクエアがVBCのアーカイブをベースに作成した生地は、自分の 個人的な好みとも完全に合致していると語る。

VBCデザイナーのミケーレさんも次のように太鼓判を押します。「洒落ていながら主張が強すぎない、“今の時代に求められるファンシー”を的確に表現できたと自負しています。日本の成熟した服好きの方であれば、必ず良さがわかっていただけるでしょう」。

気になる価格ですが……なんと4万円台前半! 名門VBC生地でこの値段は、今の時代にありえないはず。絶対見逃せませんよね。

ザ・スーツカンパニーの創業年2000年前後をベースにした
微差こそ大差!な柄解説

無地が主流の1990年代と異なり、2000年代は色柄に凝った華やぎ感ある生地が台頭。その時代のVBC生地をベースに、よりモダンかつシックにアレンジした生地を別注! 解説をVBCのミケーレさんにお願いしました。

ホップサックのような立体感あるマイクロ柄

右ページのスーツと同一の生地。表面の凹凸がホップサック的ですが、じつは超細かなハウンドトゥース柄! 「よく見ると千鳥が変形していて、少し幾何学柄のような趣も。昔よくあった崩し柄で、さりげなく洒脱に装えます」。

インパクトある大柄なのに独特の柔らかなムード漂う

織りによる立体的なヘリンボーン柄を全面に配し、洒落感たっぷり。「大柄のヘリンボーンは、イタリアではクラシックな柄。シックなチャコールグレーとダークグリーンのニュアンスカラーで、エレガントな生地に仕上がりました」。

流行りのグレンチェックを超シックにアレンジ

ベースと同系色で細かなグレンチェック柄を配し、遠目では無地のように見える非常にシックな仕上がり。「柄がパキッとしないことで、トラッドな柄でありながら、モダンな雰囲気も。あらゆる年代の方におすすめしたい生地ですね」。

派手さを絶妙に押さえた大人のカラーストライプ

2000年代に流行ったクッキリしたカラーストライプではなく、あくまで控えめ、かつ品良く仕上げたのがさすが。「ストライプが細く、ピッチ幅が広いからでしょう。ストライプに杢糸を使ったのも、落ち着いて見えるポイントです」。

ユニバーサルランゲージのアーカイブ柄スーツ

今回の別注生地企画はすべて、スーツスクエアの核を成すユニバーサルランゲージから展開。ザ・スーツカンパニーが創業した2000年前後のアーカイブ生地をベースに、近年のVBCが注力する21マイクロン素材を用いて特注した生地を使用。4柄全7色あり、いずれもスーツのクラシックモダンなデザインと最高の相性を見せている。スーツ各4万3890円、シャツ6490円、靴3万800円、チーフ4290円。タイはVBC生地のノベルティ(詳細は最後に!)。

【Semicarded Flannel Suit】
重厚感と軽い着心地を両得できる
令和にBESTなフランネルスーツ復活!

季節にふさわしいムードある冬スーツが着たい人のため、スーツスクエアの皆さんは今回の大型別注企画でフランネルを別注することも早くから決めていたようです。そこで白羽の矢を立てたのが、VBCが2000年代の僅かな期間のみ作っていた幻の「セミカーデッドフランネル」。

フランネルは太くて短い“紡毛”で織るのが普通(細くて長い“梳毛”で織ったものはサキソニー)ですが、こちらはタテ糸に紡毛、ヨコ糸に梳毛を使用したハイブリッド。見た目はクラシックな重厚フランネルながら、着心地が軽く、柔らかいところを評価し、ザ・スーツカンパニー時代に廃番となる2009年まで定番展開。それを別注復刻しました。じつはデザイナーのミケーレさんも、セミカーデッド フランネルをとても気に入っていたそう。

「ガチガチの英国好きは紡毛のフランネル、よりライトな着心地を求める人は梳毛のサキソニーというふうに、市場が二極化してしまったため、VBCでは生産を終了してしまいましたが、私はそれが惜しいなと常々と感じていました。昔ながらのフランネルの味わいをしっかり残しているのはもちろん、じつはタテヨコに紡毛を使ったフランネルよりもパンツの膝が抜けにくく、クリースが消えづらいのも特徴です。雰囲気があって実用的なフランネルを作るならベストチョイス。それを復刻できたのは、個人的にも嬉しいですね」。

上質な原毛はお湯で洗うだけで綺麗に仕上がると、VBCは生地の洗浄工程で薬品を使わない。今回の別注フランネルは7回以上も揉み洗いを繰り返し、フェルトのようなタッチに。

もちろん生地は紡毛フランネルほど極厚ではなく、暖冬が続く今の時代にマッチ。クラシックな冬姿を築きたい人は要注目です!

ユニバーサルランゲージのセミカーデッドフランネルスーツ

スーツスクエアのエクスクルーシブ生地として特別に復活したセミカーデッド フランネル。イタリアンテイストな柔らかなシルエットに載せることで、大人のエレガンス漂う一着に仕上がった。冬の街はこんなスーツで歩きたい。カラーは無地3色、グレンチェック2色用意。スーツ5万4890円、シャツ9700円、タイ9790円、靴3万800円、チーフ3190円。

ニットを合わせるカジュアルな着こなしも抜群に似合う。お洒落な休日着を探している人や、オフィスカジュアルで差をつけたい人にもおすすめだ。ニット1万5290円、ネッカチーフ8800円、ベルト4290円、靴2万9700円。

【OFFLIMITS Set Up】
世界初別注が実現!
“品格と革新”が同居するオフリミッツ セットアップ

2022年、VBCは長い歴史の中で初めて化繊をブレンドした機能生地のコレクションを発表。それが「オフリミッツ」です。ウールの可能性を追求し、今まで頑なに100%天然素材にこだわってきた老舗が、なぜこのコレクションを作ったのでしょう? やっぱり原毛の世界的な高騰が原因? 
オフリミッツ生地のデザインを担当するグレゴリオ・アグリエッタさんは次のように語ります。

様々なアパレルで生地開発に長年携わり、3年前にVBC入社。「当初化繊を使うことに社内で反対意見もありましたが、仕上がりを見て皆さん応援してくれるようになりました」。

「コストの問題で開発したわけではありません。単純に、市場がより快適に着用できる機能生地を求めているからです。そしてこの傾向はますます加速すると分析しています。するとウール100%ではどうしても限界がある。ナチュラルストレッチの生地を作ることはできますが、それ以上のストレッチ性を叶えることはできませんから。もちろんウール好き、クラシックファッション好きの方が納得する生地の風合いを維持することは大前提でした」。

今回スーツスクエアはセットアップ用に、オフリミッツにおいてなんと世界初となる別注を敢行! 当然、今期この生地が手に入るのは日本でスーツスクエアだけ。アグリエッタさんとともに開発した生地は高いストレッチ性を備えながら、風合いはウールのような品ある仕上がりです。ワイドラペルのクラシックなデザインと相まって、大人見えなセットアップに。

「試行錯誤を重ねたスーツスクエアとの共同開発は、我々に限界はないと教えてくれた。ぜひ店頭で袖を通して、VBCの進化するクラシックを体感してください」。

ユニバーサルランゲージのオフリミッツ セットアップ

抜群のストレッチ性を叶えた別注オフリミッツ生地を、今らしい型紙に載せたセットアップ。軽快感がありながら、ジャケットを幅広ラペルとしたことで大人っぽく着られる。カーキ、ブラック、ネイビーの3色展開。ジャケット各2万9590円、パンツ各1万4190円、カットソー4290円、Vネックニット6490円、靴2万900円、ネッカチーフ8800円。

ブラックとネイビーのモデルについては、サイドシャーリングのノータックパンツと、ドローコード&シャーリングのタック入りパンツの2種のパンツを用意。好みでどうぞ。※カーキはノータックパンツのみ展開。

スーツ用のオフリミッツ生地も別注。こちらはタテ糸に21マイクロンウール、ヨコ糸に再生ポリエステルとビスコースなどを使用。より上質な生地感だ。カーキとブラウン、チャコールグレーの全3色展開。スーツ各4万3890円。ちなみに、来年春にはこれまた世界初別注となる柄モノ生地のスーツも発売予定! 楽しみすぎる~。

品格と革新を両得できるユニバーサルランゲージのアース・ウィンド&ファイアー コートも要チェック!

高品質なウールに防風透湿フィルムを貼り合わせるなどのアレンジを施し、格段と機能性を高めたVBCの「アース・ウィンド&ファイアー」コレクションに生地別注を敢行。軽量なステンカラーながら、裏に防風透湿フィルムを貼ったことで抜群の暖かさを誇り、21マイクロンのハリ感を生かした美しいシルエットといい、他なら絶対10万円は下りませんよ! 色は全3色。コート各5万4890円、スーツ4万3890円、シャツ6490円、タイ6490円。

【ORDER MADE】
別注生地を使ってオーダーメイドもできます!

ダブル ブレステッド スーツ/別注セミカーデッドフランネル生地を使って仕立てたダブルスーツ。風格がありながら柔らかで、大人の色気もムンムン香ります。スーツ7万7000円〜〈オーダー生地価格・納期4週間〉、シャツ6490円、タイ6490円、チーフ4290円。スリーピーススーツ/こちらの3ピースは、21マイクロン素材で別注したアーカイブ柄生地を使用。立体感ある大柄ヘリンボーンによりとても洒脱な雰囲気です。スーツ6万6000円〜(オーダー生地価格・納期4週間)、シャツ5390円、タイ9790円、チーフ3190円。

オフリミッツ セットアップの別注生地3種類を除き、15種類の別注生地が「ユニバーサルランゲージ メジャーズ」のパターンオーダーに対応。型紙は「ナポリ」「ミラノ」「ブリティッシュ」の3タイプあり。もちろん、随所に職人の手技を多用したハンドメイド仕様で作製することも可能です。この生地でこんなデザインがあったらな……なんてスーツ好きの方は、思い切ってディテールや着心地にこだわり抜いたオーダーに挑戦してみてはいかがでしょうか?

VBC生地のネクタイをプレゼント~!

別注生地を使ったスーツやセットアップ、コートを2点以上購入(組み合わせは自由)すると、なんと先着800名にVBCのスーツ生地(21マイクロンのプルネル)で作ったネクタイを贈呈! 約1万円相当のシロモノですよ。※ネクタイの贈呈は10月16日~。

スーツ有識者を交えた【Conference~試着会談編~】は10月11日にお届けします。

問い合わせ先/スーツスクエア TOKYO GINZA店 03-6264-4704
公式ホームページ


写真/松島星太 文/吉田 巌(十万馬力) スタイリング/梶谷早織

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