“通しか知らない”をサクッと学ぶ[10minutes ヴィンテージ]

「かつてのチマヨ財布は、クラッチバッグとしても◎」

ガンズクラフトの
チマヨパース
TEACHER:ベアトラック オーナー 小林正茂さん

チマヨといえば、オルテガなんかのチマヨベストが有名。ですが、今月は一風変わった、それでいてより通好みな隠れ名チマヨをご紹介。

「チマヨパースは名前の通り、ネイティブ柄のブランケットで仕立てた財布として、古着界では知る人ぞ知る存在。起源も古く、1930年代からその原型が作られていたと推察されます」。このニッチなチマヨについて、国内随一の愛と知識を持つ小林さん。

さらなる情報と魅力をお聞きすると、「米国のサウスウエスト・アーツ&クラフツ社が"ガンズクラフト"というブランドを立ち上げ、商品化したのが初出とされています。作られていたのは、会社が売却される1961〜1962年頃までの間。マイカーで全米を横断するのがブームになっていた当時、お土産用として流行しました。

特筆すべきは、女性向けのセカンドバッグ兼財布のような、絶妙なサイズ感。バッグインバッグとしても使えるし、ランチ時にクラッチバッグ感覚でも使える秀作ですね」

[目利きPOINT]


ループ付きで持ち運びしやすい

ガンズクラフトの
チマヨパース

フラップ部のスタンプ入りシルバー板や、タロン社製の真鍮ファスナーなど、ヘザーグレーブランケットと好相性な意匠が満載。背面には共地のループが付属しているので、ベルトポーチとしても使用できる。1950年代製。W24×H15㎝。3万8500円(ベアトラック)

色も柄も多種多様!

オルテガのベストなどと同様、色柄のバリエーションが豊富なのも、チマヨパースのコレクターが多い要因。こちらは生成りのウールブランケットに、スタンプ入りのサンダーバード形シルバー板のがあしらわれた1950年代製。使用感はあるが、まだまだ現役で使用可能だ。W24.5×H16㎝。3万800円(ベアトラック)

Profile

ベアトラック オーナー

小林正茂さん

新潟県にあるネイティブアクセ&オルテガ社製品の専門店。米国から織り機まで輸入し、自らもブランケットを織るネイティブ賢人。

※表示価格は税込み


[ビギン2023年5月号の記事を再構成]写真/上野 敦(プルミエジュアン) 文/黒澤正人

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