特集・連載
「クロノ好きの僕と妻の25年来の物語が詰まった2本です」ブライトリング
センスがエグい腕時計ガイド ビギンは考えました。センスがいい人は、腕時計選びの背景にも光るものがあるはずだ。時計との巡りあわせは、時にその人の生き様までも垣間見えるのです。だからこそ、えげつないセンスを感じさせる愛機の選び方を知りたい! 時計は、持ち主の味(センス)が現れるものだから。 この記事は特集・連載「センスがエグい腕時計ガイド」#24です。
ディストリクト 森山真司さんの俺的名作時計
【ブライトリング】コスモノートとクロノマット
ブライトリングの実用性と機能美を備えたクロノグラフが大好きで、2本所有しています。
1本目は93年の婚約時、結納返しに選んだ「コスモノート」。じつは「ファースト ナビタイマー AOPAダイヤル」のオリジナルがよかったのですが、慶事にヴィンテージはちょっと……と思い、下3つのセコンドダイヤル意匠を継承した当時の現行品を選びました。
2本目は、結婚25周年の記念に妻との兼用で購入したヴィンテージの「ファースト クロノマット」です。
妻は当初、「モンブリラン」の真ん中の赤のデシマルメーターのデザインが気に入っていました。僕はそのオリジナルがファーストクロノマットだと知っていたので、妻にその2つを見せたところ、一気にヴィンテージ寄りに。
早速ディーラーの友人に依頼すると程なく「スペインの同業仲間が入手したってインスタにUPしていたよ」と連絡が! 友人の助けも借りながらメッセージをやり取りし、遂に25年越しのヴィンテージへの想いが形になったんです。
しかも手元に届いたのはファースト クロノマットでも希少な、ごく初期に作られたスチールケースの個体。搭載されたダイヤルは、本来あるべき5時位置のアローと30分計のリマインダーが省かれた古い広告でしか目にしないものです。
中央の赤いデジマルメーターと2トーンのダイヤルデザイン、丸みのあるドーム型の風防もたまりません。本当に、偶然とはいえ手に入れられて幸運です!
ブライトリング
(左)コスモノート/(右)クロノマット
松本零士の影響を多分に受け、ブライトリングのクロノグラフ好きに。1993年に現行で購入したコスモノートと、40年代初期のクロノマットを、ファッションに合わせて使い分けている。クロノマットは「キュリオスキュリオ」にオーダーした台座、ベルトを使用。
スティーブ・マックイーンもクロノマットを愛用していたことを知り感激!
ディストリクト セールスマスター
森山真司さん
30年間販売一筋、接客のプロフェッショナル。森山さんとのファッション談義を楽しみに店を訪れる顧客も。ショップブログも更新中。
[おいしい時計選びの極意]時計の“顔”から自分の好みを言語化しよう
[ビギン2023年8月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。